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    スコッチ

    AmakAsuka

    DONEエアブー230528の展示作品です。安赤ワンドロワンライのお題「最後の日」をお借りしました。
    バーボンが、スコッチの最期の言葉を聞くことができていたら、と想像してみました。映画の影響で、幹部を手伝ってくれる構成員も登場させています。その後、ライが組織を抜け、2年後に赤井秀一として日本に戻ってくるまでを書きました。
    これだけで読めますが、6/23からのエアブーで続きを展示します。ハッピーエンドです。
    最後の日「おい。バーボンはどこにいる。誰か知ってるか」
    「今日は〇〇会の取引のために潜ってますぜ」
    「そうか……奴が戻ってきたら、気を付けろ。荒れるぞ」
    「兄貴、心配してやってるんですかい。そりゃあバーボンは、ライとデキてるとかデキてないとか言われてやしたが」
    「んなことはどうでもいい。ライのこととなると逆上するあいつが面倒なだけだ」
    「逆上ですかい?俺には、いつもより冷たく見えやすよ」
    「ウォッカ。赤い星と青い星、どっちが熱いか知ってるか」
    「え。あ、青い方……あー。そういうことですかい」
     真っ赤になって怒っている時よりも、静かに青い目を光らせている時の方が、恐ろしい。裏切者としてライに始末されたスコッチの死以来、バーボンのライを見る目は、氷のように冷たい。
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    碧(あお)

    DONE【「スモバ2」参加作品2】
    「スモバ2」参加作品1『恋心まであと五年』から遡ること1か月前。熱を出したバーボンと、見守るライ&スコッチ。
    何も知らない君へ(『恋心まであと五年』前日譚)「今戻った。スコッチ、バーボンの様子はどうだ?」
    「また熱が上がったみたい」
     眉をひそめながら告げたが、ライは無表情だった。否、俺にはわかる。感情が動かないように見えて、彼はちゃんとゼロを心配している。
    「で、店はあった?」
    「駄目だ、この天候で全部閉まってやがる」
    「そうか……期待はできなかったけどやっぱりか」
     飲料水は、ゼロに与える程度なら持ち歩いている分で何とでもなる。問題は解熱剤だった。三人とも殺しても死なないと言われるほど頑丈な質で、体調を崩すことなどないだろうと高をくくっていたのが裏目に出た。唇を噛みしめた俺の横で、ゼロの苦しそうな寝息が聞こえる。俺とライは顔を見合わせて途方に暮れた。



     三人で組織の任務に訪れた極寒の地。猛吹雪の中を強行軍で進んだ結果、他の任務直後で三徹目だったゼロが倒れた。たまたま見つけた今にも壊れそうなホテルに駆け込んでとりあえず休ませたものの、夜が更けるにつれてどんどん熱が上がっていく。
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