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    ソチ

    田中んち

    SPUR ME【冒頭部分のみ】可不可⇄椛 +生行
    ⚠️以下ご了承ください⚠️
    ※これをベースに現在執筆中のものをガラッと書き直すことを検討中ですのでだいぶお日にちをいただきます。
    ※完成版はpixivに公開、または執筆中にオンラインイベント等の開催発表があった場合はそちらへの展示作品にする可能性があります。
    ※本作品の完成版より前に別の作品が公開される可能性があります。
    【冒頭部分のみ】可不可⇄椛 +生行 生行はデスクの上を整理してキャビネに鍵をかけて、明日のスケジュールを確認してから退勤の入力を済ませる。午後八時をとうに過ぎていて、オフィスに残っているのは可不可と生行の二人だけだった。
    「社長。何か手伝うことはありますか?」
    「んー……大丈夫。僕ももう終わるよ」
    「先月、打刻漏れ多かったですよ。ちゃんと入れてくださいね」
    「はいはい、今入れますよ……っと。はい入れたよ」
     退勤報告を受けた生行は念のために勤怠管理システムを確認する。間違いなく打刻されていることを確認してから、PCの電源を落として立ち上がった。他の社員の机の上に、出しっぱなしの重要書類やPCの電源の切り忘れなどがないか、フロア内を見て回る。HAMAツアーズへの入社きっかけに初めてオフィスワークをする者が多く、最初の頃は離席時や退勤時のルールやマナーの周知徹底に朔次郎と共に苦労したことを生行は今でもよく覚えている。最近は確認の時間もぐっと減り、サッと一周する程度で済むようになった。
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    多嘉(わび)

    MAIKING子タろが夜の寮で幽霊大野に会う話。

    こちらは18TRIPオールジャンルWebオンリー『旅の始まりは港町から』にて展示しております。計画性のなさのあまり期間中にしあがる感じがしないので、前半というかたちで載せておきます。後半を書いたらpixivのほうに掲載する予定なので、そちらもぜひ見てください。
    前も似たようなの書いたけど、推しカプの幻覚なんてなんぼあってもいいですからね…
    見たようなかお「だからァ、マージで見たんだって!」

     浜咲椛は通りがかったリビングの喧噪におやっと足をとめた。この底抜けに明るい声の持ち主は、あく太だ。

    「今週でもう何回目? そんなにほいほい心霊現象が起きるわけないでしょ。てか、アホ竹に霊感なんてものあるの?」
    「なんて言う潮は、実は幽霊が怖かったりして」
    「は!? そんな訳にゃい、ない! 言いがかりやめてくれる?」
    「言ってやるな、七基。たしかにうーちゃんは幽霊が嫌いだが、今回ばかりは寮に不審者が出ていることを心配しているんだ」
    「ちょっと、むーちゃん!」
    「不審、者……そっちの、方が、……怖、い」

     リビングの中央、テーブルの周りを囲むように、昼班の面々が勢ぞろいしてやいのやいの騒いでいた。青春の一幕を邪魔しまいと椛はいそいそと通り過ぎ、冷凍庫の中身を漁りはじめる。お風呂上りのアイスを求めて。その最中も、あく太のよく通る声はキッチンにまで聞こえてきた。
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