永遠の幸せ「変な賭けに乗ってしまった……」
　雑踏の片隅で一人ぽつりと呟く。
　美味しいケーキ屋さんのタダ券が、人数分なかったせい。あと誰かがこの賭けを思いついてしまったせい。
（ナンパなんて無理だよ……）
　一番いい男をナンパできた者が総取りだ！などと馬鹿げた提案に、ハイになっていた仲間たちは次々に手を挙げた。調子に乗って両手を掲げた自分が恨めしい。
　そもそもついてくる人なんていないだろうし、いたらいたで変な人というか……。
「あれ？」
　ぐるぐると考え込むうち、人気のない場所へ出た。無意識に逃げ出していたのだろうか。
　視界の端に小さな社が映る。
「神社なんてあったんだ、お参りして行こうかな」
　そうすればなんだか自分が清らかであるような気分になれる。

修学旅行ラプソディ修学旅行で海外に行った時、知陽さんが海外ニキにナンパされちゃう。美人だしお色気ヤベーので。「Hey sexyな子猫ちゃん！俺らと遊ばない？」それに気づいた響くんがヤベーってなって「俺の連れなんで」って助けに行くけど、響くんは響くんで美人顔だから「Youもcuteだね〜」的に絡まれちゃって絶句。知陽さん内心大爆笑。たまたま通りかかった(なぜ)伊織がオモロ〜って思いながらも助け舟を出してくれたけど、やっぱり世界の灰島伊織だから「またsexyな子猫ちゃんがきたね〜youも一緒に来ない？3人まとめて可愛がってあげるヨ」とか言われちゃう。ここで知陽の腹筋が崩壊する。この後無事麻秀によって助けられる。すんごい流暢な英語と圧で“全体の予定が乱れるからそろそろ解放してくれ”という旨を伝えて、最後に疲れ果てた麻秀がやっつけで近くにいた響と知陽の腰を抱き寄せて英語で「この子猫ちゃんたちはお前らの手にはとても負えない。出直してきな！」みたいなこと言って、颯爽と悪友トリオを連れて去っていく。ホテルに着いた後、悪ノリしたトリオが「ダーリン♡」って麻秀にまとわりついてくるから、「桐乃江がハーレム作ってるらしいぞ！」って噂になる。帰国した後もその噂は広がる続け、やがて1年にも広がってゆくのだった…

「もしかして、俺に話しかけてます？あー、ほんと寒いですよねぇ。え？おすすめのご飯屋さんがあるんです？教えてほしいです！……俺と一緒に2人で？なんで？」
「おい、何してるんだ」
「あ、メイさん！この人がおすすめのお店を教えてくれるそうで」
「ほう？逃げるな」肩ｶﾞｼｨ
「待ってください、親切にもお店教えてくれるところなのに」
「…夕間？考えてみろ、見ず知らずのやつがただの親切心でそんなことするか？」
「無いんですか？？」
「はぁ……、ったく。よし、きちんと話してやるから、とりあえずどこか飯に行こう」
「はーい。でもなんか叱られる気配……。どうしてですかぁ」
「どうしてでもなんででもだ。ちょっと待っててくれ」

「……おい、アンタ。こいつに金輪際近づくな。次は命はないと思え」

びーちさいど☆バカンス(悠脹・W女体化)白い雲。青い空。
サンサンと降り注ぐ太陽の光。
鮮やかな花々を縁取る濃い日陰の色。
青く照る海に白く輝く砂浜。
響く潮騒の音。

浜辺には巨大なヤシの木がそびえ立ち、浜辺に豊かな影を落とす。
カラフルなパラソルの下には開放的な姿をした人々が心地よさそうに眠り、同じくカラフルなサーフボードを持った人々がときおりうねり上がる波に乗ろうと意気揚々と波に駆け出していた。

そんな真夏のイメージをペタリと貼り付けたようなウソみたいに鮮明で美しい浜辺。

ああ、まさしく常夏。
あこがれの南の楽園。

ここは日本から遠く離れた南国の島だった。







『お姉さん、日本の人だよね』
「そうだ」
『いま一人？』
「人を待っている」

日が天高く燃える真昼。
海辺に建てられた木造の洒落たビーチサイドバー。