Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    フラミンゴ

    exe38109941

    MAIKINGシク化後遺症が残ったまま1081話直後にドフラミンゴと遭遇してしまったローの、見る人を選ぶネタのドフロ(後天性女体化)/勢いで書いているから見直し不足/R指定になるようなシーンはないけど服は着ていない


    ※シクシクローのバストサイズがささやかだという描写がありますがワンピ世界基準では、という意味です
    ※「道理の通っていない理屈で以て〜」の部分はあくまでドフラミンゴ視点では、という意味です
    1081話直後ドフロ♀妄想「こんな傷だらけの女を抱くほど飢えていねェよ」

     ドフラミンゴの言葉に『女』は唇を歪めた。
     興醒めしたとでも言いたげな、嘲りすら含んだ、――そういうやり方で以てドフラミンゴを煽ろうとしていることが知れる表情。
    「飢えるも何も、こんな辺鄙な島にアテはねェだろ」
     『女』は退かない。金の瞳にわざとらしい嘲笑が浮かぶ。ドフラミンゴは舌打ちしたい気分だった。下策も下策。こんな、切羽詰まった態度を表に出すように教えたつもりはない。
    「……」
     全てを教えるつもりだった。身を守る為の最低限の護身から始まり効率的に他者を傷付ける戦闘技術を。日常の些細な会話術から始まり他者の心身を絡め取る人心掌握術を。……技術を、知識を、生き抜くための方法を、すべて。
    2650

    泡沫実践

    DONEトラファルガー・ローはパンを食わない。葡萄酒で咽喉を潤さない。かれの主人はドフラミンゴではないからだ。
    呪え祝うな あの、忌わしい、運命の夜から七年が経った。愛を注いだ。庇護下に置いた。腹心の相棒を据えていた心臓の席を与え、これは重要なものだと誰の眼にも分かるよう、色を違えた揃いの羽織も遣った。そうやって、心からだ、心の底から、己の心臓のようにたいせつに可哀がっていた弟の、手酷い裏切りに遭い、胸を裂く想いで鉛玉を撃ち込んだ夜から、七年。堕ちた身が被った獣の暴力、父を我が手で殺めた記憶が悪夢として今尚蘇るように、七年前のあの夜も又、ドフラミンゴを苛み続けて、いる。重く伸し掛かる、痛む、思い、痛みは絶えることがない。記憶が薄れることなどある筈も無い。況してあの夜は、弟を殺した、耐え難く、怒りと屈辱と心痛、喪失、に極まる一件、それだけでは済まなかったのだ。あの日、ドフラミンゴは奪われた。決定的に、致命的に。ロシナンテ、ロー、愛、信頼、心臓、右腕、未来。奪われた全てをひとつに集約するならば、それはハートだった。ハートが全ての言葉になる。空席、赤い、血より濃い、同類。ハートの席。其処に座るべき男の名前。失い、奪われ、未だ手に入らない。その境目を判別することなぞ最早出来まい。
    5341

    泡沫実践

    DONEドフラミンゴさんの話。

    原作通り、当時子供であるドフラミンゴによる父親の殺害描写など暴力描写が含まれます。ご注意ください。
    祝え呪え王の生誕ごめんな、と言って眉を下げ微笑い、ドフラミンゴの父は残して行く家族に命を差し出した。最早他にできることはないと腹を据えたようにも、銃を突き付けてきた息子に対し取るべき行動を何も考え及ばなかっただけの愚鈍にも思える姿だった。差し出された命の貨幣をドフラミンゴは受け容れ、ロシナンテは拒絶した。撃ち込んだ鉛によって与えたのは赦しである。死体となった頭を切断する糸に震えは無かった。銀盆に載せられた首は強張りの隠せぬ、併し柔らかな微笑を湛えている。ドフラミンゴは銃をヴェルゴに手渡すと、伏せられた瞼の端に滲む水を己の熱い指で拭い、最期の言葉に謝罪を選んだくちびるから流れる血の筋や、頸から滴り、溢れ出した血液が、ひたひたと、満たすように銀の大地に広がっていく様を凝と見詰めている。ドンキホーテ・ホーミングは赦された。罪は死によって赦される。犯した罪は己の血によってのみ灌がれる。哀苦に眉を歪ませ、肩で息を切らせながら、ドフラミンゴは冷静だった。頭の半分は激情に浸っていたが、残りの半分は恐ろしいほどに冷めたく、それが眼になり父を見詰めていた。
    1162