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    ホルン

    Namako_Sitera

    DOODLEやっぱ辺獄ホルンブルグの聖火の試練書きたいよなぁ!!!!!! となって書き始めた地獄の辺獄巡礼の話。全授編で正式加入することになったステッドと、辺獄と呪王戦でわりと深刻なダメージを受けっぱなしなヨルンの話。
    命火拝領 〈1〉 ドニエスクに自警団ができるという。曰く、かの戦の生き残りである兵士が中心となって動き出した話だとか。そんな話を聞きつけステッドは渦中の人物に会うことにした。
     ドニエスク崩壊後塞ぎ込んだままの人物は多い、どうして彼が自ら立ち上がることができたのか? ステッドは己の疑問の思うがまま彼に訊ねた、一体何があったのかと。
     答えは単純だった。

    「機会を貰った……か」

     盗餓人を生み出してしまった過ちと偶然居合わせた旅の剣士との出会いを経て、彼はようやっとするべきことを見つけたのだという。
     夜闇への恐怖を飲み干し覚悟を決めた兵の表情は、ステッドにとって印象的なものであった。
     しかしドニエスク周辺の底にまで干上がった戦火の傷は根深く、周辺を見やれば知った顔が道端に転がっている。当然、その中にはステッドの友人たちもいた。祈りを捧げながら戦地の跡を歩く、一歩進むたびに恐怖と諦観が背を凪いでいく。だがその暗闇の中に、ステッドは何かきらりと光るものを見つけた。
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