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    ラーメン

    Rm_yk04

    MOURNINGラーメン屋でうっかり鉢合わせたネとジ
    🍜「……びっくりした。まさかこんなとこで会うなんて」
    「本当にね」

    ジェミニとネーヴェの2人は朝ぶりの再会を果たした。意外な店で。そこは異様な臭いに店全体が包まれている。机や椅子などがてらてらと光っていて、流れる音楽はミスマッチでどこか落ち着かない。客は小太りの中年やサラリーマンなどが目立つ。皆店で提供されるものに夢中になっていた。ネーヴェはそんな様子にソワソワしながらもジェミニの隣に座る。ジェミニは手を止めてネーヴェをじとりと睨めつけた。

    「わざわざとなりに座らないでよ。他にも空いてる席あるでしょ」
    「離れて座る理由もないだろ」
    「僕の機嫌が悪くなる」

    店員がネーヴェに、いや、新たな客に気づき近づいてくる。いらっしゃいませ、という言葉と共にお冷が差し出された。ありがたく受け取りながらネーヴェは机を観察する。箸とちり紙、胡椒にラー油に爪楊枝、あと餃子のタレと水。そう、ここはラーメン屋だった。こってりもこってり、脂マシマシの濃厚な豚骨を取り扱っているラーメン屋だ。そこでジェミニとネーヴェは会った。詳しく言うと先にここにきて昼飯を食べていたジェミニにネーヴェが遭遇した。まったくの偶然である。メニュー表を見ながらネーヴェは何を頼もうか思案した。一通り目を通したあと沢山の紙が貼られた壁を見渡す。壁には『期間限定!濃厚つけ麺』と書かれた紙が貼られていた。
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