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    ロジー

    汎用斉藤

    DONE「箱庭ごはん」(2022年7月23日から開催された、プリンタニアごはんアンソロジーネットプリント企画)に参加登録した小話その2。
    21回プリンタニア版ワンドロワンライのお題「白」「話す」で描いたイラストから派生した小話でもあります。
    さ行みんなで食べるごはんはきっと楽しい。
    NOT GUILTY「もー!散々でしたよ!!質問に次ぐ質問で……何にも説明してくれないし……なんか猫たちの目怖いし!!」
    「おつかれ……」
     回顧祭で落とし物を拾っただけなのに、まさかこんなことになるなんてと瀬田が目をぐるぐるさせながら佐藤に訴えている。瀬田の胸元に抱えられたすあまと頭に乗ったそらまめが、よしよしと言わんばかりにむにむにと体を寄せている。
    「塩野も大変だったな」
    「んー俺はコンサルの証言に付き合っただけだからなあ」
     コンサルと警備人に急かされながら大至急で猫のところに連れていかれる理由がまるでわからず、当初は塩野も瀬田同様ひたすら困惑していた。
     しかし拾った何かについて猫に囲まれてひたすら質問責めにされた瀬田に対し、塩野は自分が連れていた物理ボディのコンサルがその場の会話の証言をするため一緒に連れていかれただけだったので、特に何かしたという訳ではない。回顧祭で瀬田のいるブースに寄った時の話や、佐藤達と菓子を食べる会をしていた時のことを一応確認されたぐらいだ。
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    🥗/swr

    DONE2020/09/20 過去作投稿
    アンソロジー寄稿作品
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    神に会いに行ったマルベーニの独白と、本編最終話でこれまでのことに考えを巡らすメツの話。
    ※規約の再録制限期間終了のため掲載。
    在処「——貴方が、この世界の神なのですか」

    ◆◆◆

    鋼色の瞳を持ったブレイド——メツは、無機質で広い通路を悠々と歩いていた。通路にはびっしりと僕が並んでいる。赤く頑強そうな人型の機械達は沈黙したままで、メツがその先へ進んでゆくことを許した。……いや、実際には違った。彼らがメツを許したのではない、メツが彼らを黙らせていたのだ。つい先程通り抜けてきた、酷く暗い広間。そこで得た権能を用いて壁に格納されている僕——タイタン達を沈黙させた彼は、通路奥の扉を抜けて昇降機の上に立った。
    手で触れて操作せずとも、それらは想像するだけで思いのままに作動した。気の遠くなるほどに遥か昔に建造されたとは思えぬほど、昇降機は淀みなく動いた。そして目的地に到着し、昇降機が停止するのにさほど時間はかからなかった。ぴたりと止まった昇降機の床から一歩踏み出す。彼の眼前にはまたしても扉があった。だがこれで最後だと、開く前から分かっていた。自らここに来たのは初めてで、この先の光景は決して見たことがないはずなのに。同じ根を持つ者の奥底にしまい込まれていた景色がまさにこの先にあると、彼は確信できていた。
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