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    一般

    kan_mi88

    MOURNING一応作品として締めてはいますが、界隈やその常識、空気感に全く明るくないので没になったクロアジです。(一般人×アイドル)
    内容としてはただお話してるだけだけど……。
    お前は完璧で究極の「アイドルだ」
    「……悪い、なんだって?」
    「今はアイドルをやっているって言ったんだ」

    男が2人、喫茶店の日当たりの悪い席で密かに会合を果たしていた。漂う空気は楽しいものとは言えず、かと言って重苦しいというほどでもなかった。それぞれ手元にはコーヒーのマグと紅茶のカップがある。
    コーヒーに口をつけたのは、座面にだらしなく腰掛けている男だった。男は綺麗な赤髪を整髪料でつるりと撫で付けていて、なぜか室内にもかかわらずサングラスをかけている。黒いジャケットとパンツは彼の体躯のスラリとした印象を強めていた。
    それに対し、紅茶を飲んでいるもう一方は黒い男とは対極にある男だった。全体的に白っぽく、服は不潔というわけではないが大事に着古されたのが分かる程度にくたびれていた。金髪はクリーム色のキャップに押し込まれ、ライトグレーの上着に包まれた体は少々ふくよかだ。マスクのせいで顔の大部分が隠れているが、唯一見えている目元からは柔和そうな人柄が伝わってくる。そして彼は、紅茶を啜る度にマスクをずらしてまた戻すという面倒な作業を行っていた。
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    okome

    DONE⚠❗一般モブ主人公/モブの身の上話とかある
    決戦のあの日に🕊ちゃんの歌に脳を焼かれたピノコニーモブの話
    🕊ちゃん、めっちゃかっこいいのでこんな捏造ファンサ(?)もしてくれると思う……
    最後の人は🕊ちゃんの隠しイベントやって貰えれば……理解ると思います
    この銀河にマトモな神なんかいない。
     なんせ、下水の溜まった路地裏で煤まみれの両手を擦って鼻水垂らして霞んだ瞳で夜空を見上げても、神が目をくれるのは輝くような人だけ。聞けば、どこぞの国が信仰している星神は別の星神とずっと争い続けているんだと!!星神サマだって忙しいんだな。こんな宇宙のゴミを拾ってる場合じゃないってことか。
    「嗚呼、クソッタレな世界だこと!!」
     こんな裏路地にも輝く銀河のスター──ロビンのポスターに無性に苛立った。調和ってなんだ。調和を謳うなら俺も救ってくれよ!


     そんな俺の魂の叫びは呆気なく叶えられた。
     父と母が幼い俺の手を緩く掴み、きらびやかなクロックボーイ広場を歩く、あまりにも幸せな白昼夢を見ていたあの日に。独りピノコニーに置き去りにされた俺の最初で最後の思い出に縋っていた俺は、突然繋いでいた手ごと切り飛ばされて「目覚めた」。
    3065

    とらのめ

    DONEハルスグ短編

    ハルト君とスグリ君の傷のお話。お話の前半はDLC番外編後の時間軸、後半は成長後設定です。
    名無しの一般トレーナーがちょこっと登場します。
    リジェネレイト、アンダーレイン その日、ハルトが買い物のために立ち寄ったマリナードタウンの市場で、たまたま目と目が合うなり突然ポケモンバトルを挑んできたのは、ほかの地方からパルデアへ来たという、旅行者の少女だった。
     バトルの腕には自信があるのだと言っていた通り、少女はハルトがまだ見たことのない、相当に鍛え上げられたポケモンたちを次々と繰り出してきた。油断すれば、流れを持っていかれる。ハルトは互いのポケモンたちの動きを注視しながら、市場内のバトルコートで、暫くぶりにひりつくような緊張感を味わった。
     カミツオロチが相手の攻撃を耐えきってくれて生まれた隙に、すかさず反撃を叩き込んで、なんとか勝利をおさめることができた。相手のポケモンたちの強さと、彼らをそこまで鍛えた少女の実力を称えようと、ハルトが少女のほうへ駆け寄っていったとき。少女が、下を向いた。握り締めたモンスターボールを見つめる大きな瞳に、涙が滲んでいる。その姿に、過去の、ここではない場所の記憶が重なって見えた。ずきりと胸が痛んで、ハルトの足が止まる。
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