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    三途の川

    96noScull

    DONE三天戦争直後の話。どらくまという忍者バトル(語弊はない多分)漫画に冥銭の話が絡めてあって、いつかネタにしたいな~と思っていたので。日本の三途の川の渡し賃とギリシャ神話のカロンの川の渡し賃、真田の六文銭が有名ですが、カロンの渡し賃は1オボロス=オボロス6枚で1ドラクマ=掌いっぱいのという意味。冥銭の文化があるとこは大抵燃やすみたいだけど日本とギリシャだけ『渡し賃』なの面白いですよね。
    カロンの畔にてごうごうと音を立てる濁流の前に、頼りなげな金髪の少年が立っている。
     やめろ、そっちへ行くな。
    「ねぇ、ココ君――」
     やめてくれ。

     君は冥銭を稼いでいるんだね。
     そう宣ったのは情報源の一つだった、大陸系の占い師の爺だった。
     死者があの世で困らないように、弔いのために燃やす金。
     赤音さんのことを知っている、そしてイヌピーのことも知っているという脅しだろう。
     これからも御贔屓に、と流暢な日本語で握手を求められた。食えない爺だった。
     握手をしながら片手ではその手を切り落とすための刀を握りしめているのが大陸流だ。
     関東卍會として動くようになって、金の使い方も派手になった。兵隊は金がかかるし、ましてやチンピラどもは鬱憤が溜まればどこぞになびきかねない。
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    pluto__iv

    MENU無惨受愛展示小説リンク集
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    TRAINING3/12ワンライ
    お題【三途の川/キャリーオーバー/腹いせ】
    訓練で渋谷に行ったさしすが色々おしゃべりしてる甘ったるいお話です。
    チョコレートドリンク 渋谷の街は、三途の川に似ているとよく思う。
     もちろん俺は死んでもいないから、そんな場所には行ったことがない。ただの概念としての見解だ。けれど会話のさざめきや、重なる足音、イヤホンをさした耳から漏れる音楽なんかが、どうもこの世のものとは思えない、って俺はあの場所を訪れる度に思った。
     これをふとした話題として傑に言った時、傑はそれは地獄じゃないの? と言った。審判を受けた人々が蠢いている場所、それが渋谷なんじゃないかって。そしてあの交差点は、それぞれの地獄に向かっているんじゃないかって。
    「地獄ね……」
     俺は交差点がよく見えるカフェで、行き交う人を見ながら言った。隣には傑と、珍しく高専の結界の中から出た硝子がいる。今日の任務は細かな弱い呪霊を一度に祓うってものだった。そして夜蛾先生がその実習場所に選んだのが、あの交差点ってわけだ。強いものが出て来た時は高専に連絡するように言われていたが、正直全て祓ってしまった方がやりやすいっていうのが俺の考えだったし、傑も硝子もそうだったろうと思う。
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