天狗
みずひ梠
DOODLE狐神の師匠と天狗の弟子の初秋秋涼乾燥しきった冷たい風が、杯に入った酒を揺らした。
水面に映る月と眼も揺れ、輪郭を失い溶けていく。
俺はその様を只々眺めながら、酒に口を付けることなく物思いに耽っていた。
*
「縁側で独り月見酒とは乙なものですね、師匠」
「来たか、不肖の弟子よ。お前は何時も俺がひとりを嗜もうとすると横槍を入れに来る」
「それは師匠が独りで美味い酒を呑もうとするからですよ。天狗という怪は酒好きな事、ご存知でしょう?」
「戯言を。お前ならもう少しまともな法螺を吹けるだろうに」
「相変わらずつれませんね、師匠。──おや、涼やかで良い風だ。もうすっかり秋ですね」
「秋といえば豊穣神達があくせく働く頃……。彼らと同じ狐神として、何か想うところは」
1242水面に映る月と眼も揺れ、輪郭を失い溶けていく。
俺はその様を只々眺めながら、酒に口を付けることなく物思いに耽っていた。
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「縁側で独り月見酒とは乙なものですね、師匠」
「来たか、不肖の弟子よ。お前は何時も俺がひとりを嗜もうとすると横槍を入れに来る」
「それは師匠が独りで美味い酒を呑もうとするからですよ。天狗という怪は酒好きな事、ご存知でしょう?」
「戯言を。お前ならもう少しまともな法螺を吹けるだろうに」
「相変わらずつれませんね、師匠。──おや、涼やかで良い風だ。もうすっかり秋ですね」
「秋といえば豊穣神達があくせく働く頃……。彼らと同じ狐神として、何か想うところは」
belle_isaki
DONE交流会用/烏詠2024.10.25ykmm交流会
交換相手のとるこさん(@toruko_kikyooo)にお渡しした作品です。
とるこさんの作品はこちら→(https://poipiku.com/8435899/10914469.html)
人間の寿命の短さを実感する烏天狗と、いつまでも尊大な烏天狗でいてほしい詠の話。
※付き合っていないです。
※全年齢ですが、やることやっています。 3711
5_10_49
PASTいとさら/ittosara ずっとマスクをしている鬼と大学生の天狗の少し不思議な現パロです。「俺様は俺様のやり方で人間から尊重を勝ち取る!」「この角もっと派手にしようぜ!」な鬼はいないので解釈違いに気を付けてください。支部に投稿していたものと同じものです。
カブトムシを探して倒れていたらしい 最寄りはどこかと聞けばないと答える。一ヶ月姿を見せないからもう二度と会わないのかと思ったら、一ヶ月と一日目に急に飛び出してきて、大学内のどこに行くにもべったべたに付き纏われた。在校生ではないらしい。単位も入らなければ履歴書にも書けない活動に熱心だ。平日、一限から講義室に潜り込んで聴講しているのを見るに、もしかしたら大学生ですらないのでは? 停学中か通信制の大学の生徒なら話は別だ。しかしわざわざ聞くほど男に興味はなかった。興味を持つのが癪だった。不審者とさして変わりないので彼のことはあまり好きではなかったが、単位を稼ぐためだけに履修登録して、出席したらあとは寝るような学生よりもよっぽど話を聞く意欲があるから、彼のその授業態度は好きだった。
5602melenas_24
DOODLEいつぞやの名前メーカー(だったかな)で「スゴイタンポポビューティフルフワフワ」って出たのをOtowaさんが猫又ちゃんがみつけたたんぽぽに天狗さまが言った感想みたいっていわれてたやつのらくがき園児/NG
MEMOクトゥルフ神話TRPG「ペット・パペット・ショック・ショップ」
〈エンド:ラブ・ライフ・ペット・ショック〉
KPC/KP:天狗坂 冗(園児)
PC/PL:鬼山 要(さやえんどう)
2023/11/21
園児/NG
MEMOクトゥルフ神話TRPG「看病されるPCと看病しにきたPC 〜看病されるPCはその頃、天井に貼り付けられているし看病されているのはミ=ゴ〜」
KPC/KP:天狗坂 冗(園児)
PC/PL:鬼山 要(さやえんどう)
和花🌼
DOODLEワードパレットを使ったリクエストSSワードパレット3
以下の言葉を使用しています。
・出店
・あれもこれも
・楽しくて
・おいしく感じる
・ついつい
九尾狐(銀時)に拾われた烏天狗(土方)が大きくなった設定の『ふぉっくろ』で書いています。
背後にふわっと、この設定もあります。
蛟(水神):高杉
化け猫:神楽
化け狸:新八
夏祭り(ふぉっくろ) 道の両側に並ぶ出店の眩い光が闇を照らす。近くの山車からは威勢の良いお囃子が聞こえ、声を張らなくては隣にいる相手の話し声すら聞こえない。
出店が並ぶ参道のあちこちは、ただでさえ人でごった返しているというのに、山車で道の中央が塞がれているため、それを避けようとする人々で路上はさらに混雑する。
カランと下駄を鳴らしながら土方が隣を見ると、人混みに疲れてきた自分とは対照的に、楽しそうに目を輝かせている銀色の狐がいた。狐と言っても、今は人型をとっているのだから、白い毛並みを彷彿とさせるのは自由に跳ねまわる髪くらいで、常であれば九本もある尻尾も今はなく、頭の上にちょこんと出ている狐耳もない。その代わりに、形の良い人の耳が左右にある。土方はその耳に唇を寄せて狐の名を呼んだ。すると、すぐに狐の腕が土方の腰に回される。
3843出店が並ぶ参道のあちこちは、ただでさえ人でごった返しているというのに、山車で道の中央が塞がれているため、それを避けようとする人々で路上はさらに混雑する。
カランと下駄を鳴らしながら土方が隣を見ると、人混みに疲れてきた自分とは対照的に、楽しそうに目を輝かせている銀色の狐がいた。狐と言っても、今は人型をとっているのだから、白い毛並みを彷彿とさせるのは自由に跳ねまわる髪くらいで、常であれば九本もある尻尾も今はなく、頭の上にちょこんと出ている狐耳もない。その代わりに、形の良い人の耳が左右にある。土方はその耳に唇を寄せて狐の名を呼んだ。すると、すぐに狐の腕が土方の腰に回される。
和花🌼
MEMOふぉっくろ小さい狐に嫁にするって言われる烏天狗の話
いつか長い話にできたらいいな
子狐【1】「そういえば、お登勢さんのところに狐が住み着いたそうですよ」
一日の報告の最後、雑談のような調子でそれを部下の山崎から聞いた土方は、手に持っていた書類から顔を上げた。
妖怪たちの揉め事を取り締まる真選組という組織は常に忙しい。本来であれば雑談などしている余裕はないのだが、その話には興味を引かれた。
「お登勢さんっていうと、あれだろ、妖怪だろうが鬼だろうが、金さえ払えば酒を飲ませるっつう、飲み屋だろ」
「そうです、そうです、山向こうの店ですよ。本人は、人間の店みたいにスナックなんて言ってますけどね」
「おまえがわざわざ報告したってことは、その住み着いた狐ってのは普通の狐じゃねえんだろ。妖狐か」
立ち上がりかけていた山崎は、土方が話に興味を示したため座り直して「そうなんですよ」と頷いた。
3009一日の報告の最後、雑談のような調子でそれを部下の山崎から聞いた土方は、手に持っていた書類から顔を上げた。
妖怪たちの揉め事を取り締まる真選組という組織は常に忙しい。本来であれば雑談などしている余裕はないのだが、その話には興味を引かれた。
「お登勢さんっていうと、あれだろ、妖怪だろうが鬼だろうが、金さえ払えば酒を飲ませるっつう、飲み屋だろ」
「そうです、そうです、山向こうの店ですよ。本人は、人間の店みたいにスナックなんて言ってますけどね」
「おまえがわざわざ報告したってことは、その住み着いた狐ってのは普通の狐じゃねえんだろ。妖狐か」
立ち上がりかけていた山崎は、土方が話に興味を示したため座り直して「そうなんですよ」と頷いた。
和花🌼
DONE銀土、九尾狐と烏天狗のパロ。ふぉっくろです。
お誕生日のお祝いに、書かせていただきました。
狐のお嫁さま ガランガランと鳴らされる鈴の音、パンパンと打ち鳴らされる柏手。今日はこれで何人目だ。もう数えんのもめんどくせぇ。
数年前までは、年始にだってこんなに人は来なかった。
周りに民家はあるとはいえ、この社まで辿り着くには、石段を登ってこなくちゃなんねえ。小さな山の上にあるかんね。だから、ふらっと寄って、お参りするには、ちょっと面倒な場所なんだよ。
それなのに、この参拝客の多さは何なの。
そっと社の中から外を見れば、長い黒髪を綺麗に結い上げた若い娘が必死に手を合わせている。
その娘が心の中で強く念じている想いが伝わってくる。
『お願いします。どうか、どうか、あの人と両思いに!』
また縁結びだ。
この娘の願いのように、好きな相手に想いが通じますようにという真っ当なものから、誰でもいいからとにかく恋人が欲しいという、必死なのかいい加減なのかわからない願いまで、様々な事を祈願されるが、そのどれもが近頃は恋愛事だ。
11293数年前までは、年始にだってこんなに人は来なかった。
周りに民家はあるとはいえ、この社まで辿り着くには、石段を登ってこなくちゃなんねえ。小さな山の上にあるかんね。だから、ふらっと寄って、お参りするには、ちょっと面倒な場所なんだよ。
それなのに、この参拝客の多さは何なの。
そっと社の中から外を見れば、長い黒髪を綺麗に結い上げた若い娘が必死に手を合わせている。
その娘が心の中で強く念じている想いが伝わってくる。
『お願いします。どうか、どうか、あの人と両思いに!』
また縁結びだ。
この娘の願いのように、好きな相手に想いが通じますようにという真っ当なものから、誰でもいいからとにかく恋人が欲しいという、必死なのかいい加減なのかわからない願いまで、様々な事を祈願されるが、そのどれもが近頃は恋愛事だ。
暖(はる)
DOODLE #長晋ワンドロライ 第119回お題【鳥籠】天狗ぽい何かの森君が高杉さんを見初めて鳥籠にしまい込む話。
大分癖が強いがいつもの味付け
☆森君が高杉さんを物理的に食べているようなフレーズがある
☆高杉さんにとってはアンハッピーエンド
念のために18↑Y/N 2669