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    子猫

    amei_ns

    DOODLE子猫にじゃれつかれるトールを見てる呂布の雷飛「助けてくれ」
     トールが助けを求めるなど、どんな天変地異があってもないことだと思っていた。けれど、それは有り得たらしい。トールからの連絡があり駆けつけた呂布は、その光景を目の当たりにし、驚愕で目を見開いた。
    「お前、なにをしているんだ……?」
     トールは子猫に群がられていた。数は、五匹くらいだろうか。ぴゃう、ぴゃう、などと鳴きながら、小さすぎて恐れというものをまだ知らないのだろう。トールの足元をよじ登っていたり、その足元でころころと転がっていたりと、それぞれに違う反応はしていたもののどれもがトールの傍にいるという点では一致していた。
    「見て分かるだろう」
    「いや、見て分からん。どうした?」
     使用人が邸の傍に捨てられていた箱を持ってきたら入っていた、というのである。
    「私を恐れない生き物など初めてだ……」
     はぁ、と溜め息をつくトールの揺れる髪の毛にちょいちょいと手を出している子猫もいた。
    「お前のことだから捻り潰していても不思議ではなかったが」
    「こんなもの、殺したとてどうなる」
     呂布が近付き、一匹をひょいと拾い上げる。シャーとも言わない、警戒心というものすらまだないのではあるま 1199