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    寝起き

    masasi9991

    DONE寝起きのデググラです冬の朝


    「朝だぞ、グランツ! ほら! ものすごく朝だ!」
    「うーん……寒い……」
     デグダスが布団の上からおれの身体を揺さぶってくる。今日はいつもより起こし方が激しい。大きな手に力がこもって、がっちりとおれの肩と腰を掴んでいる。ゆさゆさ、と身体が揺れる。その揺れも逆に気持ちよくて、もっと眠くなってくる。
     それに、とても寒いし。
     キミが起こしてくれるのは嬉しいけど、身体がどうしても起きようとしない。揺さぶられてちょっとはだけた布団の隙間から冷たい隙間風が入り込んで、身体が縮こまる。おれはベッドの上でさらに丸くなって、布団の中に潜り込んだ。
    「まだ起きないつもりだな?」
     キミを困らせるのは本意じゃないが……でも今朝のキミは、とても楽しそうだ。声もそうだし、おれを揺さぶって楽しんでるみたいだし、それに次にはベッドがズシンと大きく沈んだ。キミがそこに膝を乗せて、ベッドに上がったのがわかった。
     キミはいつでも優しいが、朝おれを起こすのに布団を引っ剥がすぐらいの厳しさももちろん、ある。少しぐらい寒い日でもキミはあまりためらわない。
     ところが今日はそうしないらしい。キミがおれを起こすの 1395

    Norskskogkatta

    MOURNINGさにちょも
    寝起きの身支度を小鳥に邪魔されるちょもさん

    #さにちょもいっせーのせい
    こちらのタグに参加させていただいたときのもの
    まだ空が白んでまもない頃、山鳥毛はいつもひとり起き出している。それがただ枕を並べて寝るだけでも、体温を混ぜあって肌を触れ合わせて眠る日も変わらず審神者より先に布団を抜けだす。
    今日もまたごそりと動き出した気配に審神者は目を覚ました。

    「こんな朝から、なにしてんだ……」
    「……起こしてしまったか、まだ日が昇るまで時間がある。もう少し眠るといい」

    そういって山鳥毛が審神者の短い髪を撫でるとむずがるように顔をくしゃくしゃにする。やはりまだ眠いのだろうと手を離そうとするとそれを予見していたかのように手が捕まえられた。

    「おまえも、ねるんだよ」
    「だが、身支度が」

    山鳥毛の戦装束は白銀のスーツにネイビーのシャツと普段の手入れが欠かせないものだ。
    彼が巣と呼ぶ本丸を統括する審神者たる小鳥の隣に並ぶならば、いついかなる時も気の抜けた身なりではいられない。それが前夜どれだけ小鳥の寵愛を受けようとも。
    だからこそ、小鳥の甘えるような仕草に胸を矢で貫かれそれを受け入れ甘やかしてやりたいと思っても心を鬼にして手を離さなければと外そうとした。

    「俺がおまえと寝たいの。だから大人しく来い」
    「……小鳥 751

    masasi9991

    DONE今日も寝起きのデググラ毎日

    「ふが」
     キミの寝言が聞こえたような気がして目が覚めた。キミの方に寝返りを打って転がって、まだうまく開かない目でぼんやりとキミの顔を見る。ベッドの中は暖かくて気持ちがいい。さっきのは寝言だったんだろうか、それともいびきかな。どっちでもかわいい。キミはまだ起きてないらしい。
     キミがまだ目を閉じているのかどうかは、よく見えない。外はぼんやり明るいみたいだ。ただおれの目がまだ開かない。がんばって起きようと目を開いても、やっぱり眠くてすぐに暗闇の中だ。ぼんやりまどろむ。すうすう、と寝息が聞こえる。キミの鼓動と呼吸に合わせて、静かにゆっくり、少しだけ、ベッドとブランケットが波打っている。とても柔らかく。
     ふかふかの雲の波に揺られているようだな、と頭に浮かんだのは半分夢みたいな考えだ。こんなふうに微弱な柔らかい揺れがもっと眠気を誘う。
     寝ようかな。全然、まだ起きなくてもいい時間だ、きっと。
     そう考えながら眠っていたのか、眠っていないのかもわからなくなってきた頃に、突然ベッドが大きく揺れた。
     ドシンと大きな波が雲のブランケットにぶつかった。……というのは、カーテンの隙間から差し込 738

    masasi9991

    DONE寝起きのデググラ寝袋の中


     ここはいったいどこだろうな? ふ、と考えてすぐにわかった。ここは家のベッドの上ではないぞ。家の中と山の上ではやはり空気が違うのだ。それにテントで迎える朝は目を閉じていてもとっても眩しい。布地の向こうから朝の太陽がはりきっておはよう! と言っている。
     お布団の中のぬくもりは、いつもとそんなに変わりはしないが。今日もぬくぬくだ。外に出たらちょっぴり寒そうだが。
     でも朝が来たからには起きなければ。
    「よし!」
     気合を入れて、ぐわっと目を開く。うっ、眩しい。朝陽の眩しさで目がシュパシュパする。山の上で迎える朝は、村で迎える朝より眩しいような気もする。太陽に近いからだろうか。
     両目をこすって目を開かせるつもりで手を動かしたら、動かない。おれの両手はお布団の中でなにか重たいものを抱えているらしい。重たいしあたたかいし、柔らかい。いつもとおんなじだ。しかしこう狭いと、ベッドの上と違って全く身動きが取れないぞ。お布団じゃなくて、寝袋の中だからな。
     こうして採掘の途中で野宿をして迎える朝は、悪くない。今朝は天気もいいらしいからなおさらだ。少し肌寒いのも、寝袋の中のぬくもりがかえ 1440