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    あぜみや

    MOURNING古(いにしえ)にプライベッターに投稿した卡米尔と佩利の学园軸なんちゃって小説。カップリング要素は無し。
    当時投稿したやつとは一部修正・加筆をしてます。
    弟心と秋の空は移り変わりやすい。ある日の昼下がり、財布の中身とにらめっこする卡米尔は頭を悩ませていた。最近スイーツの買いすぎで今月のお小遣いがピンチなのだ。まだ10月中旬、これから美味しい秋のスイーツがたくさん出る予定なのだ。
    しかしこのままではケーキバイキングどころかファミレスでパフェを1つ(1つで満足した試しはないが)食べるのにも苦労するかもしれない、そんなの嫌だ、僕はケーキが食べたい。
    というか秋は美味しいものが多すぎるのが悪い、そうだ、きっとそうだ。
    卡米尔は自分の中で結論を出してからランチボックスを片手に高等部の教室へ向かった。

    そんな訳でどこか安くて美味しいケーキ屋はないかと教室で頬杖をつきスマホ画面をスライドしている中、とあるニュースに目を止めた。その店の売り文句には『身長差が大きいほど割引きキャンペーン』と書かれている。これだ、身長差なんてまさに僕と兄貴とで十分だ。いつも兄貴にケーキバイキングを付き合ってもらっている。今更断る兄貴じゃない、また一緒に来てくれるか頼んでみよう。
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    zeppei27

    DONE何となく続きの主福で、清い添い寝を終えた朝に二人で湯屋にお出かけするお話です。単独でも読めます!
     好奇心が旺盛な人間は、純粋な気持ちで夢中になっているうちに地雷を踏むことがままあるでしょうが、踏んで爆発する様もまた良い眺めだと思います。

    前作>
    https://poipiku.com/271957/10317103.html
    もみづる色 情人と添い遂げた後の朝とは、一体どんなものだろうか。遥か昔の後朝の文に遡らなくとも、それは特別なひとときに違いない。理性の人である福沢諭吉も同様で、好きになってしまった人と付き合うようになってからというもの、あれやこれやと幾度となく想像を巡らせてきた。寄り添い合うようにして行儀良く寝たまま起きて笑い合うだだろうか?それとも、決して隙を見せることのない隠し刀のあどけない寝顔を見ることが叶うだろうか。貪られるのか貪るのか、彼我の境目を失うように溶け合ったとしたらば離れがたく寂しいものかもしれない。
     では現実はどうであったかというと、諭吉は窮屈な体をうんと伸ばしてゆるゆると目を覚ました。はたと瞳を開き、光を捉えた瞬間頭をよぎったのは、すわ寝坊したろうかという不吉な予感だった。味噌汁のふわりとした香りが空きっ腹をくすぐる。見覚えのない部屋だ。己の身を確認すれば、シャツと下穿きだけという半端な格好である。普段は米国で入手した寝巻を身につけているのだが、よそ行きのままということは、ここは出先なのだろう。それにしたって中途半端だ――
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