拓
さめはだ
DONE両片思い拓2♀、学パロ しっかり折れ目のついたスカート、その裾の下から惜しみなく晒されるしなやかな生足には紺色の靴下がとまっていた。普段ネクタイが結ばれている胸元には赤色のスカーフが括られており、動きに合わせて布先がふわりと揺れる。
「……恥ずかしいんだが…」
「carinoっ可愛い!似合ってるわよっ!」
鏡に映った己の姿に頭が痛くなったが、隣で嬉しそうに微笑んでいる泉の姿にほんの少し自信の芽が出てきた。素っ気なく「…そうか」と口にした輝ニが再び鏡に目線を移せば、ついでと施された化粧ではない赤みを頬に載せた自身と目があった。
ことの発端は、なんてことない「そういえば、なんでスラックスなの?」という泉の素朴な質問だった。男子生徒がスカートを選ぶ事は殆どないが、女子生徒がスラックスを選ぶ事は稀にある。幼い頃からの男児っぽい振る舞いが抜けず、自然と選択した制服とは既に2年の歳月をともにしている。クローゼットに掛かっている新品のスカートに今更手を付けるのもな、と輝ニは毎朝その細腰にベルトを巻いていた。
8115「……恥ずかしいんだが…」
「carinoっ可愛い!似合ってるわよっ!」
鏡に映った己の姿に頭が痛くなったが、隣で嬉しそうに微笑んでいる泉の姿にほんの少し自信の芽が出てきた。素っ気なく「…そうか」と口にした輝ニが再び鏡に目線を移せば、ついでと施された化粧ではない赤みを頬に載せた自身と目があった。
ことの発端は、なんてことない「そういえば、なんでスラックスなの?」という泉の素朴な質問だった。男子生徒がスカートを選ぶ事は殆どないが、女子生徒がスラックスを選ぶ事は稀にある。幼い頃からの男児っぽい振る舞いが抜けず、自然と選択した制服とは既に2年の歳月をともにしている。クローゼットに掛かっている新品のスカートに今更手を付けるのもな、と輝ニは毎朝その細腰にベルトを巻いていた。
りんご
PROGRESS拓ゆいオンリーの進捗というか1部というか。一応ファーストキスの直前「ゆい」
「ん?」
少しの沈黙のあと拓海が意を決して彼女の名前を口にすると、こてんと首を傾げるゆいがとても可愛い。そんなゆいを見て、拓海の胸の内にやっぱりしたい、という気持ちが湧き上がる。拒否されたら立ち直れる自信ないな、なんて思いながらも拓海はぐいっとゆいとの距離を少し詰めた。
「ゆいと、キスしたい」
「・・・へっ」
ゆいの目を見つめて拓海がそう言うと、ゆいは気の抜けた声を上げると身体を固まらせてじわじわと顔を耳まで真っ赤にさせていく。そして慌てるようにそわそわと目線を彷徨わせると、こくりと小さく頷いた。
今確かにゆいが頷いたのを見て、わ、いいのか、ほんとにいいのか、と拓海の気持ちは高揚していく。
ドクドク、と頭に響く激しい心臓の音。それはきっと目の前の彼女も同じで、お互いまるでリンゴのように真っ赤な顔をして見つめ合う。
532「ん?」
少しの沈黙のあと拓海が意を決して彼女の名前を口にすると、こてんと首を傾げるゆいがとても可愛い。そんなゆいを見て、拓海の胸の内にやっぱりしたい、という気持ちが湧き上がる。拒否されたら立ち直れる自信ないな、なんて思いながらも拓海はぐいっとゆいとの距離を少し詰めた。
「ゆいと、キスしたい」
「・・・へっ」
ゆいの目を見つめて拓海がそう言うと、ゆいは気の抜けた声を上げると身体を固まらせてじわじわと顔を耳まで真っ赤にさせていく。そして慌てるようにそわそわと目線を彷徨わせると、こくりと小さく頷いた。
今確かにゆいが頷いたのを見て、わ、いいのか、ほんとにいいのか、と拓海の気持ちは高揚していく。
ドクドク、と頭に響く激しい心臓の音。それはきっと目の前の彼女も同じで、お互いまるでリンゴのように真っ赤な顔をして見つめ合う。
O3_tuchii
PAST過去のCOC自PCを初出時系列順に 2211~2212221106 ロトカ・ヴォルテラの愛堕討ち 別で上げてるので一部省略
221112 変わらぬ挨拶 栗生 杏奈 差分2枚
221201 死者のトワンプ キャサリン・ステーリー
221213 まれびとこぞりて 魚躬 拓海 差分3枚
221214 辜月のN 大槻 伊織 差分3枚
221229 エンジェル・デビル・インプロパー 差分5枚 21
さめはだ
DONE成人済、拓→ニ→一 ピンポンとインターホンを押す。何度鳴らしたか覚えていない。それだけここに来ているのだと、慣れてしまった指の感触からそれを悟った。ポケットにねじ込んだ端末がブブッと震えだし、開いてみれば、家主である輝ニからのメッセージが届いていた。
『鍵、開いてるぞ』
「…無用心」
呆れからため息を吐き出してドアノブを引き下げた。メッセージ通り施錠はされておらず、男の一人暮らしだとしてもさすがに危ないだろうと、苦笑いを漏らした。
「おじゃましまーす」
と、一応声はかけるものの、返事を貰えないまま廊下を進み居室への扉を開ける。開けられた遮光カーテンの向こう、ベランダに佇む輝ニが手をひらつかせた。約束を取り付けたのは俺だけど、出迎えが無かったことにムッとしながら手招かれるままベランダへと足を向ける。
1790『鍵、開いてるぞ』
「…無用心」
呆れからため息を吐き出してドアノブを引き下げた。メッセージ通り施錠はされておらず、男の一人暮らしだとしてもさすがに危ないだろうと、苦笑いを漏らした。
「おじゃましまーす」
と、一応声はかけるものの、返事を貰えないまま廊下を進み居室への扉を開ける。開けられた遮光カーテンの向こう、ベランダに佇む輝ニが手をひらつかせた。約束を取り付けたのは俺だけど、出迎えが無かったことにムッとしながら手招かれるままベランダへと足を向ける。
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DOODLE同棲1周年の拓2この垢建てて1周年らしいので書きました(ピクブラに上げたのと同じ内容)
輝二と一緒に暮らし始めて一年が経った。せっかくの記念日だし、今日は二人で何かしたいなぁなんて……思ってた。少なくとも二時間前までは。
「悪い、今日は輝一と出掛ける」
遡ること二時間前。せっかくの同棲記念日だからお祝いというか、ちょっと特別なことをしたいと思って誘ってみた俺に返ってきたのは、その一言だった。
俺もついて行っていい?…なんて聞けるはずもない。だって、輝一はアイツにとって大切な兄貴で、家族で。俺自身もそんな大事な家族から輝二を引き離してしまったっていう罪悪感とか後ろめたさがやっぱりあったから、それ以上は何も言えなかった。アイツが家を出る直前俺に何を言ったのかも、どんな顔をしていたのかも思い出せない。でもきっと、俺はその時とても情けない顔をしていたと思う。
4432「悪い、今日は輝一と出掛ける」
遡ること二時間前。せっかくの同棲記念日だからお祝いというか、ちょっと特別なことをしたいと思って誘ってみた俺に返ってきたのは、その一言だった。
俺もついて行っていい?…なんて聞けるはずもない。だって、輝一はアイツにとって大切な兄貴で、家族で。俺自身もそんな大事な家族から輝二を引き離してしまったっていう罪悪感とか後ろめたさがやっぱりあったから、それ以上は何も言えなかった。アイツが家を出る直前俺に何を言ったのかも、どんな顔をしていたのかも思い出せない。でもきっと、俺はその時とても情けない顔をしていたと思う。
さめはだ
DONE拓+一+二 いい加減にして欲しい。恒例と化してしまった光景に、思わずため息が零れ落ちた。
「はぁぁ…輝一君よぉ、お前わかってないなぁ…想像してみろって、このつるつるの生地の上に黒髪が流れている姿。癖一つない髪の束がさ、この上を滑ってくんだぜ?たまんねぇじゃねーか」
「いやいやいや…お前こそ想像してみろよ、このもこもこの生地に包まれたあの子の姿を、引き締まった脚を」
「脚フェチ」
「髪フェチ」
「……」
今夜も開催されてしまった「俺の寝巻選手権」に額を抑えた。
一人暮らしを始めた輝一の部屋に、俺と拓也はよく泊めてもらっていた。三人で遊び、飯を食べ、帰るのが億劫だな…じゃあ家においでよ、ってのが定番の流れ。それまでは良い、なにも問題なんかない。楽しい時間の延長なんだから。
1772「はぁぁ…輝一君よぉ、お前わかってないなぁ…想像してみろって、このつるつるの生地の上に黒髪が流れている姿。癖一つない髪の束がさ、この上を滑ってくんだぜ?たまんねぇじゃねーか」
「いやいやいや…お前こそ想像してみろよ、このもこもこの生地に包まれたあの子の姿を、引き締まった脚を」
「脚フェチ」
「髪フェチ」
「……」
今夜も開催されてしまった「俺の寝巻選手権」に額を抑えた。
一人暮らしを始めた輝一の部屋に、俺と拓也はよく泊めてもらっていた。三人で遊び、飯を食べ、帰るのが億劫だな…じゃあ家においでよ、ってのが定番の流れ。それまでは良い、なにも問題なんかない。楽しい時間の延長なんだから。
asaki
MOURNINGヤマもオチもイミもない拓蒼に巻き込まれる珊瑚ちゃん
※瑠璃ちゃん珊瑚ちゃんはこんな感じかなという雰囲気でお送りしております。
【拓蒼?】だからそれってどういうこと?「サンセシルって九州なんだよね? 同じ九州仲間だ」
赤羽がそう投げかけると、珊瑚が顔をしかめた。瑠璃は聞いているのかいないのか、しれっと楽器の手入れを続けている。
赤羽の視線は珊瑚と瑠璃に向いてはいるものの、その言葉はどうも二人に向いているわけではなさそうだ。じっと様子を見ていると「制服、蒼司にも似合いそうじゃない?」と爽やかな王子スマイルで宣った。
(ハァ!? サンセシルは女学院だけど!?)
勝手に割り入るわけにもいかず、珊瑚が歯噛みをしていると「何言ってるんだ」と三上が答えた。どうやら三上はマトモらしく、サンセシルが女学院であるということも含め「ありえない」と赤羽に説いている。
珊瑚が言いたいことをしっかり代弁してくれたので溜飲を下げようかと強張った肩の力を抜くと「でも、赤いじゃん。俺たちと同じだから似合うって」と聞こえてきた。大声を出しているわけではないのだろうが、常から大きめの赤羽の声はよく通った。
985赤羽がそう投げかけると、珊瑚が顔をしかめた。瑠璃は聞いているのかいないのか、しれっと楽器の手入れを続けている。
赤羽の視線は珊瑚と瑠璃に向いてはいるものの、その言葉はどうも二人に向いているわけではなさそうだ。じっと様子を見ていると「制服、蒼司にも似合いそうじゃない?」と爽やかな王子スマイルで宣った。
(ハァ!? サンセシルは女学院だけど!?)
勝手に割り入るわけにもいかず、珊瑚が歯噛みをしていると「何言ってるんだ」と三上が答えた。どうやら三上はマトモらしく、サンセシルが女学院であるということも含め「ありえない」と赤羽に説いている。
珊瑚が言いたいことをしっかり代弁してくれたので溜飲を下げようかと強張った肩の力を抜くと「でも、赤いじゃん。俺たちと同じだから似合うって」と聞こえてきた。大声を出しているわけではないのだろうが、常から大きめの赤羽の声はよく通った。
さめはだ
DONE高校生拓2♀ 人通りが多いのは、さすが休日と言ったところか。見渡す限り人の波で、拓也は思わずため息を吐き出した。せっかくのデートだというのに、移動するのも一苦労。
「人多すぎ…」
「だな…まあ、仕方ないさ」
「疲れてない?」
「…さっき来たばかりじゃないか、そんなわけないだろ」
すぐ隣を歩く輝ニが呆れ顔のままそう返した。
待ち合わせ時間に指定したのは11時。前回のデートで、10分前に到着した時すでに輝ニが待っていたから今回は20分前に出向いた。程なくして「早いな」と現れた輝ニの姿に内心で「これから早めに行くか、遅めの時間指定をしなくては」と考えていた。
賑わいをみせる大型ショッピングモール内をふらふらと散策して、適当な時間帯にフードコートかファミレスで腹ごなしをして、ゲームセンターで白熱したバトルを繰り広げ夕方には解散…至って健全な、学生らしいデート計画は始まったばかり。
2310「人多すぎ…」
「だな…まあ、仕方ないさ」
「疲れてない?」
「…さっき来たばかりじゃないか、そんなわけないだろ」
すぐ隣を歩く輝ニが呆れ顔のままそう返した。
待ち合わせ時間に指定したのは11時。前回のデートで、10分前に到着した時すでに輝ニが待っていたから今回は20分前に出向いた。程なくして「早いな」と現れた輝ニの姿に内心で「これから早めに行くか、遅めの時間指定をしなくては」と考えていた。
賑わいをみせる大型ショッピングモール内をふらふらと散策して、適当な時間帯にフードコートかファミレスで腹ごなしをして、ゲームセンターで白熱したバトルを繰り広げ夕方には解散…至って健全な、学生らしいデート計画は始まったばかり。
さめはだ
DONE成人済拓+二(拓二未満) 吐き気を催して目が覚めた。電気もつけっぱなしで寝たのかと、やけに重たい瞼の隙間から天井を睨みつける。くあっとしたあくびすら酒臭く、昨晩自分がどれほど飲んだんだ…と苦笑いを漏らした。
「……んんぅ…」
「…………は、」
ぴしりと身体が固まった。よく知った自室の風景に、これまたよく知った黒髪が目に入ったからだ。これがふわふわな栗色や、色鮮やかな下着が広がっていたらここまで動揺しなかっただろう。おかしいぐらい揺れ動いた目線が捉えたのは、肉付きの良い膨らみではなく骨が浮いた胸骨、可愛いと思って購入したドット柄のボクサーの横には無地のワンサイズ小さい同じ形の布地、身をよじった際に見えた数々のキスマークと歯型…。
4220「……んんぅ…」
「…………は、」
ぴしりと身体が固まった。よく知った自室の風景に、これまたよく知った黒髪が目に入ったからだ。これがふわふわな栗色や、色鮮やかな下着が広がっていたらここまで動揺しなかっただろう。おかしいぐらい揺れ動いた目線が捉えたのは、肉付きの良い膨らみではなく骨が浮いた胸骨、可愛いと思って購入したドット柄のボクサーの横には無地のワンサイズ小さい同じ形の布地、身をよじった際に見えた数々のキスマークと歯型…。
ヱガツマ
PROGRESSpass:18歳以上ですか?拓涼すけべ本、お原稿がんばっております
とある理由で🌹さんに射精管理されるかわいそうすぎる🐼くん、えふしーで自慰をする🌹さんなどいわゆる何でも許せるひと向けの本が産まれます 5
さめはだ
DONE同棲拓二「……」
「……」
「………えっとぉ…こーじ…さん?」
「なあ拓也」
じっと観察していたら、目線に耐えられなくなったのか問いかけてきた。それに被せるようにして名前を呼ぶ。
「な、何…?」
「……なんか最近のお前さ……可愛い、よな」
「えっ………は?」
同じソファに腰掛けて正面を向いていた拓也が、俺の言葉に目を丸くした後顔を顰めた。そんなこと気にも止めず組んだ脚に肘をたて、そこに頬を寄せたままもう一度まじまじと見つめる。居心地悪そうにたじろいだかと思えばじとりと睨まれた。
「いや……藪から棒に…なんだよ」
「なんだろなぁ……太った、とかか?」
「誰が丸くなっただ。変わんねーよ」
ほら、可愛い。
呆れながら手をひらつかせる姿にどくりと血が巡る。
2437「……」
「………えっとぉ…こーじ…さん?」
「なあ拓也」
じっと観察していたら、目線に耐えられなくなったのか問いかけてきた。それに被せるようにして名前を呼ぶ。
「な、何…?」
「……なんか最近のお前さ……可愛い、よな」
「えっ………は?」
同じソファに腰掛けて正面を向いていた拓也が、俺の言葉に目を丸くした後顔を顰めた。そんなこと気にも止めず組んだ脚に肘をたて、そこに頬を寄せたままもう一度まじまじと見つめる。居心地悪そうにたじろいだかと思えばじとりと睨まれた。
「いや……藪から棒に…なんだよ」
「なんだろなぁ……太った、とかか?」
「誰が丸くなっただ。変わんねーよ」
ほら、可愛い。
呆れながら手をひらつかせる姿にどくりと血が巡る。
さめはだ
DONE大学生拓2♀ 視界を閉ざさんとする靄は、ステージ上で焚いてるスモークなのかホールの熱気なのか俺には区別がつかない。それぐらいボルテージが上がってる空間は、贔屓目なしでカッコいいステージを見せてくれたからなんだろうと思った。
「…いやぁ……圧巻でしたね輝一さん…」
「…なんだよそれ…。…まあ、そうですね…拓也さん」
狭くて長い廊下をてくてくと歩きながら、ほぉ…とため息を吐き出した。場違いにも程がある。ひと一人すれ違うのがやっとの幅しかない廊下で、横を通るのはついさっきステージの上ですげぇ演奏を見せてくれた人ばかり…。みんな俺たちと同じ大学生だから、緊張するのもおかしな話だ。でも自然とそう感じちまうぐらい、輝一にも言った通り圧巻だったのだ。
2176「…いやぁ……圧巻でしたね輝一さん…」
「…なんだよそれ…。…まあ、そうですね…拓也さん」
狭くて長い廊下をてくてくと歩きながら、ほぉ…とため息を吐き出した。場違いにも程がある。ひと一人すれ違うのがやっとの幅しかない廊下で、横を通るのはついさっきステージの上ですげぇ演奏を見せてくれた人ばかり…。みんな俺たちと同じ大学生だから、緊張するのもおかしな話だ。でも自然とそう感じちまうぐらい、輝一にも言った通り圧巻だったのだ。
nogami_shion
PROGRESS拓二♀おめでた話。嘔〇表現有注意。
一区切りしてるけど続くかどうかはわからない
ご懐妊最近、身体が怠い。
いや、それだけではない。
体温も何時もより高めでここ最近は微熱気味だ。
ちゃんと睡眠をとって休養している筈なのに眠気が襲ってきてはウトウトする事もあった。
そんな状態が続いたある日の朝。
「今日も体調悪そうだけどさ、大丈夫か?」
「あ、あぁ。今日は大丈夫かな。すまない心配かけて」
「そうか?今日の朝飯は俺が作るからさ、よく食べて栄養つけて休めばすーぐ元気になるから大丈夫だって!」
「あ、あぁ…悪いな。本当は私の仕事なのに。」
「気にすんなよ。たまには俺の特性料理も輝二に食べさせてやりてーしさ。」
「朝から…いや辛いの以外なら、…喜んで」
「…え?…あぁ」
いつもなら「えー?辛いのもたまにはいいだろー?」などの軽口や文句が飛んでくるものだが、今朝の輝二の顔色の悪さなどから、拓也もそういう雰囲気ではない事を察したのかいつもの軽口は言わなかった。
2763いや、それだけではない。
体温も何時もより高めでここ最近は微熱気味だ。
ちゃんと睡眠をとって休養している筈なのに眠気が襲ってきてはウトウトする事もあった。
そんな状態が続いたある日の朝。
「今日も体調悪そうだけどさ、大丈夫か?」
「あ、あぁ。今日は大丈夫かな。すまない心配かけて」
「そうか?今日の朝飯は俺が作るからさ、よく食べて栄養つけて休めばすーぐ元気になるから大丈夫だって!」
「あ、あぁ…悪いな。本当は私の仕事なのに。」
「気にすんなよ。たまには俺の特性料理も輝二に食べさせてやりてーしさ。」
「朝から…いや辛いの以外なら、…喜んで」
「…え?…あぁ」
いつもなら「えー?辛いのもたまにはいいだろー?」などの軽口や文句が飛んでくるものだが、今朝の輝二の顔色の悪さなどから、拓也もそういう雰囲気ではない事を察したのかいつもの軽口は言わなかった。
さめはだ
DONE拓二「輝ニってさ〜、オオカミじゃん?」
「……は?」
比喩表現なのはわかっているが何故そんな発言に至ったんだろうか。よほど怪訝な顔付きを向けていたのか、胡座の上に肘をたて、そこに顔を寄せていた拓也が慌てて「いやっ違うくて!」と言葉を繋げた。
「ほらっ!"ウルフ"って、オオカミだろ?」
「…ベオウルフモンの話か」
手元のデジヴァイスへと目線を下げカチャリと揺らす。確かに、ベオウルフモンにはまんま狼が入っているし、言われてみたらヴォルフモンもガルムモンも狼っぽく見えなくもない。十闘士それぞれにモチーフ等があるのなら、光の闘士は狼なのかもな。
「…それが、どうした」
「そんな睨まなくていいじゃんか…」
1295「……は?」
比喩表現なのはわかっているが何故そんな発言に至ったんだろうか。よほど怪訝な顔付きを向けていたのか、胡座の上に肘をたて、そこに顔を寄せていた拓也が慌てて「いやっ違うくて!」と言葉を繋げた。
「ほらっ!"ウルフ"って、オオカミだろ?」
「…ベオウルフモンの話か」
手元のデジヴァイスへと目線を下げカチャリと揺らす。確かに、ベオウルフモンにはまんま狼が入っているし、言われてみたらヴォルフモンもガルムモンも狼っぽく見えなくもない。十闘士それぞれにモチーフ等があるのなら、光の闘士は狼なのかもな。
「…それが、どうした」
「そんな睨まなくていいじゃんか…」