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    本当にありがとうございました。

    ゆっけ

    SPOILER2022年5月4日発行の、🐵と📿中心アンソロジー「悠久行脚集」に寄稿させていただいたお話です。
    
発行ならびに完売本当におめでとうございます。
    
素晴らしい旅路にご一緒させていただき、本当にありがとうございました。
お読みくださった方にも心から感謝申し上げます。

    この物語が大好きです!
    悠久の流れのほとりで「また、一緒に旅を始めましょう」
     封印から解き放たれた悟空に、わたくしは微笑んで手を差し伸べました。

     輪廻の旅は、絶望の果てから始まりました。
     天竺への道のりも後半にさしかかったある山で、わたくしたちはそれまで退けてきたものとは桁違いに強い妖怪と遭遇したのです。
     ひとり、またひとりと仲間が斃れてゆき、最後に残ったのは一番弟子の悟空でした。
     その悟空もわたくしを庇って斃れてしまいました。わたくしにはなす術もなく、鋭い爪に身体を引き裂かれるのを待つばかりと思ったその瞬間、眩い光があたりを包みました。
     あまりの眩さに御姿を見ることは叶わずとも、それは観音様の御力であると瞬時に理解しました。
     曰く、この旅の過程そのものが修行であり、幾度繰り返しても本懐を遂げよとお釈迦様は思し召しでいらっしゃるとのことでした。
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    earthindigo

    MOURNING2021年にTwitterのネップリ企画『#銃二を旅行に連れていく』に参加させていただいた際の作品です。主催のあこさま、楽しくてステキな企画をありがとうございました!
    銃兎のお誕生日祝いも兼ねた作品だったのでちょうど一年後の今日、2022年5月30日にWeb再録させていただきます。当時ネップリして下さった皆様、再録本で読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
    Deep Blue ♯銃二を旅行へ連れていく~オーストラリア・ケアンズ編~※Attention※

     これは未来の銃二がオーストラリアのケアンズを旅するお話、
     DRB出場メンバーのあれこれは全て円満解決済みの平和な世界です。
     二人の旅先の情報やダイビングのあれこれに関しては広い心で見守って下さい。

     さあ、二人と共に絶景の海へ!


    Deep Blue


     約七時間のフライトを経て到着したのは、オーストラリアのケアンズ空港だ。耳につく雑多な言語とそこはかとなく漂ってくる日焼け止め独特の酸化した脂のようなにおいに、異国の地へやってきたことを思い知らされる。
     預けていた小さなトランクをピックアップして到着ロビーに出ると、ド派手な柄シャツにハーフパンツ姿でもうすっかり現地に馴染んだ二郎が私を出迎えてくれた。健康的に日焼けした肌と相変わらずの人懐っこい笑顔が眩しい。
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    penDakoZ

    DONEモブ村人視点のお話です。风息と天虎ちゃんが出ます。人間と妖精たちの交流は絶たれ、风息たちが龍游を出る直前の頃のお話です。その頃の风息なので人間に対してほどほどに塩です。本当に文化も地方も歴史もめっちゃめっちゃなので、ファンタジーです!!農民を暮らしを調べるのは楽しかったです…!!「夏の夜」と少し対比になっていると嬉しいです。小説を読んでくださる方、本当にありがとうございました。完結です!
    青の園Ⅱ「冬の朝(モブ視点、天虎と风息) 私が生まれたのは、深い森に覆われた山間にある小さな村だ。祖父からは、ここは神様の住う土地だと教えられてきたけれど、そんなの昔話だ。皆が神様の事を思い出すのは、今はもうお祭りの時くらいで、勿論私は神様を見た事なんて無い。

     東の空が白む頃、私は布団に包まったまま、姦しい鶏の鳴き声を聞いている。カンの上に布団を敷いているから、寝台はぬくぬくと温かく離れがたい。
     あと五分、いいえ十分。ようやく決心して、えいと体を起こすと腊月の寒さに身震いする。井戸から汲み貯めた水で顔を清めると、指先が千切れそうな程冷たい。
     朝餉の支度は、私の仕事だ。竈門に乾燥させた果樹の枝を放り投げて、鉄鍋に湯を沸かす。粥を炊くのと一緒に魚と野菜も蒸してしまう。
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