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    本当にありがとうございました。

    ue_no_yuka

    DONE参拾玖

    ようみつシリーズ、これにて完結です…!!
    ここまで読んで頂き本当にありがとうございました。メリハリもなく、説明不十分で、だらだらとただ長かったこの物語、大変読み苦しかったと思います。最後まで読んでくれてマジ感謝。
    分かりにくかったところはXで呟いたりして補完していければと思います。

    最終話と言いつつ、皆様の理解の程度と需要によっては奥原氏編を書こうかと考えています。
    ツルの嫁入り 季節は春になり、鍜冶屋敷のある山もすっかり春模様。山道にはフキノトウ、福寿草、つくし、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、カタクリ、スミレ、カラスノエンドウ、勿忘草、色とりどりの花が咲き乱れていた。雪解け水が心地よい音を立てて勢いよく沢を流れ落ち、その水の中ではメバルやワカサギが冷たい水を求めて遡ってきていた。他の動物たちも活発に動き始め、鍜冶屋敷の周りにもよく、鹿や兎、狐に狸、たまに熊もやって来た。屋敷の研場の近くにある池には、カルガモが雛を連れて泳いでいた。北国に生きる人々にとって、冬の間空が晴れることはほとんどなく、どんよりと落ち込んだ中寒さに凍えながら、今か今かと心待ちにしていた春の到来は、きっと他県で生まれ育った人々が考える倍以上は、希望に満ち溢れ、心が晴れ渡り、気分が高揚するものである。東北出身の演歌歌手・千昌夫の「北国の春」は私の最も好きな楽曲のひとつだが、あの曲は北国で生まれ育ったからこそ沁みるものがある。
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    あもり

    DONE11/23 スパークにて会場無配コピー本として頒布した、遙か3小話です。
    遙か3本編前の八葉それぞれの情景や場面を映した,まさに小話集です。
    カップリング要素なし。オールキャラものです。
    当日お手に取っていただいた方、本当にありがとうございました。
    ※「春日望美の有在」通販購入に限り、こちらの現物をお付けしています。
    それぞれの前夜「朔殿は大丈夫ですか、景時」
     陣幕から一人出てきた景時に向かって声をかけると、思ったよりも肩の力を抜けさせてこちらに歩み寄ってきた。
    「うん、もう大丈夫。あとは寝て回復するしかないだろうからね」
    「……無茶をさせてしまったな」
    「白龍の神子がいればまた違ってくるんでしょうが」
    「白龍の神子、か」
    「おや九郎。その声は信じていませんね」
    「そういうわけではないが……、俺はこの目で見るものでしか、判断できないだけだ」
     弁慶がからかうように声をかければ、九郎はやや眉を寄せた表情を浮かべる。嘘をつくことを知らないまっすぐな源氏の総大将は、自分の感情にも素直であった。
    「九郎らしいね~」
    「なんだと」
     褒めているのになあ、と景時は苦笑しながら、あつらえられた席に座る。弁慶は三人そろった卓に持ち出してきた書を広げる。これからの京への進め方、そして、景時と弁慶はお互い言わないがー実践として初めて源氏軍に加わった、自分たちの下にいる黒龍の神子のことを嫌でも意識せざるをえなかった。
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