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    津波

    多々野

    DOODLE1.5部を元にしたヴィタのモノローグです。全てがネタバレです。

    子ヴィタたちの星を襲った地震や津波について言及します。詳細な描写はありませんがお気をつけください。

    小説というより解釈書き下し文になってしまった
    解釈が変わったら随時修正します
    善人には向かない意識のない七つの器を、方舟の寝室に敷いた毛布の上に横たえる。床で悪いけど、ベッドは一つしかない。こういうときに誰か一人を特別扱いはできないから、僕が座るのに使わせてもらう。

    壊滅した町の瓦礫の下から七人を探して運ぶ作業は毎回骨が折れる。有事の際、彼女たちは一つの場所に固まっていない。一人は入り口のバリケードに、一人は避難所の前に、一人は町外れの家の前に。それぞれ町の人々を助けるために働いていたのだろう。しかし神の審判は絶対である。彼女たちに町を救うことはできない。

    僕は清潔な布で体に付着した泥を拭いてやった。細い足から靴を脱がせる。いかにも脆そうな、幼く、小さな体だ。しかし、住民は流され家屋は倒壊し、町が完全に壊滅したというのに、この子たちに残った痕跡はせいぜいかすり傷程度で、大きな怪我は一つもなかった。今は気を失っているだけ。嘆かわしいことに、神様はこの星の命に対して不平等だ。
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    あまや

    TRAININGSS/あだむ
    台風の日にいなくなった凪砂と探しにいく茨
    CP要素なし
    ⚠︎津波まではありませんが海が大荒れしてる話なので苦手な方はご注意ください

    夏なので少し不思議な話でも〜と思っていましたが不思議なのか不思議じゃ無いのか…という程度になってしまいました。本編との時系列を気にせずふわっと読んでください

    台風の影響で昨晩から強まる風雨は今が頂点だと言わんばかりに荒れ狂い吹き荒んでいる。ニュースでは今年一番の猛威をふるっているだとか、過去三十年で最も強い台風だとか天気予報士が力強く訴えていて、どの局も最大限の警戒をと口を揃えて報道していた。スーパーからは食料品が消え、ホームセンターからは養生テープが消えた。交通機関は最接近時間に合わせて計画運休し、街の明かりも消えている。
    茨も必要最低限の人員だけ確保し他の職員には在宅ワークか休暇を取るように指示をした。こんなことで労災だ何だといわれるよりも一日休ませてやる方が余程効率的であったし、そのための準備は以前から進めていた。茨自身も雑誌の撮影が延期となりアイドルとしての仕事は無くなった。その分上長として事務所の仕事を請け負い、帰せる職員は家に帰した。
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