第三级记忆「chapter 1.」

　　相谈所墙壁上的挂钟发出微弱的声响，黑色的指针疲朽地转动着，仿佛下一秒就将停止工作。天边堆起一朵厚重的乌云，光线被遮挡，屋内的白色灯光显得更加朦胧。

　　委托人活动了下肩颈，感受到无边的松弛与舒适，认为这次的除灵套餐实在是物超所值。他将费用放在受付处，又看了眼对面墙壁上的挂钟，神色变得有些慌张：

　　“已经下午三点二十五分了吗？我可是和朋友约在三点半见面的！”

　　灵幻将费用数了数，在确认无误后放入存储盒中，随后善意地提醒道：“挂钟时间慢了，准确来说现在是三时二十七分，您还有三分钟的时间赴约。”

　　“三分钟？”委托人惊呼道，他慌忙地拿上包和门口的雨伞，而后便跑着离去，还差些被门槛绊了一跤，在狼狈中离开了相谈所，只留下最后一句吐槽的话语，“灵幻大师还是找时间换个钟吧，真的怪吓人的。”

【キィ蛍】湯香の問いかけ　冷えたショコアトゥル水の甘みが乾いた喉に染み渡る。風呂上がりともなれば尚更だ。
　
　洞天の邸宅からやや離れた場所に設けられた温泉で身を清めたキィニチは、隣接した休憩場所で涼を取っていた。流泉の衆ほどではないものの、一般的な家屋に備え付けられているものより数倍広い湯船がいくつも点在し、にごり湯やバブル湯など、なかなかに趣向を凝らしてあるのが特徴だ。あちこち回ってみたくなるが、水温が高めの為、湯あたりには十分気をつけなければならない。

「……ふう」

　最後の数滴を流し込み、空になったグラスを洗って所定の位置に片付ける。そろそろか、と新しいグラスを手に取ったところで、女湯の暖簾の奥からぺたぺたと足音が近づいてくるのに気づいた。

ノープランも悪くない【 燐一女体化百合 】「なぁ、妹ちゃんどこ行きてェ？」
　定員二人までのダークグレーの布に覆われたファブリック素材のソファーの上できちんとお行儀良く腰掛けている女の子の太腿の上に、だらしなく寝転がっている女が眠たげな目で、映画鑑賞を満喫している休日。
　映画を観ているのか観ていないのか、よく分からない一彩の眼差しは瞬きもせず一点を見つめている。恐らく視線の先はスクリーンではないのは明らかだし、退屈な上に意識が逸れちゃっているのだろう。
　抑揚の無いストーリーに妹と同様に、退屈だなと思いながら寝転がっていた女、燐音は気怠げに冒頭の質問を投げかけた。
　応答、なし。
「おい、妹ちゃんよォ〜聞こえてまちゅかァ〜？」
　ぺち。
　頭上の大好きな顔に手を伸ばして、一つ軽く頬を叩くとハッとほぼ強制的に意識を取り戻された一彩は、数回瞬きしながら自身の太腿に寝転ぶ姉の顔に視線を移す。