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    記憶

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    MEMOまたコピー本になってしまったけど、前回は8ページだったので12ページに増えたのは成長と言えるかもしれない
    脳内整理用のメモ

    ⚫︎綾人の泣き顔が描きたい、でも感情が昂って泣くところを描きたいわけじゃない…と考えると、わたしの浅い引き出しにはもう「玉ねぎ」しか残っていなかった
    ⚫︎綾人に関しては前回と比べるとかなり表現したい印象に近づけた気がする(当主然としていて余裕がある、本心をはかりかねる、けれどトーマに対して真摯でいようとする気持ちはある)
    ⚫︎前回は「綾人に一発かますトーマ」だったので今回は逆パターンを描いてみたかった
    ⚫︎あえて「涙を流した"記憶はない"(≠泣いていない)」という台詞にしたのは綾人にちょっと卑怯な言い回しをさせたかったから(と言いつつも本当に泣いたことはなさそうだけど)
    ⚫︎ネームを切った段階では深く考えてなかったけど、この話の2人はあくまで友人・主従の関係であって恋人同士ではないイメージ
    ⚫︎なのでトーマが綾人を抱きしめた理由としては「愛しい人が泣いているから」というより「焦燥感に駆られたから」
    ⚫︎前回のメモで「『友人・主従の枠内にギリ収まるが、友人・主従にしては距離感がバグっている』くらいのラインがいちばん萌える」と書いたけど、今回もそういうテイストを目指したので自分のトマ人のサビってここなのかも(普通に考えれば目上の成人男性の涙を見て慰める手段が「抱きしめる」になることはそうそうない)
    ⚫︎友人で主従で幼馴染だけど、それだけじゃない、それ以外に確かに2人の間にある「名前をつけることが難しい"何か"」を匂わせるような話が描きたい
    ⚫︎それはそれとしてイチャイチャしてる2人も大好きなので明日には違うこと言ってるかもしれない
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    oki_tennpa

    CAN’T MAKE最後の事件編でウィルが煙草吸ってるのは一種の自傷行為だと思うんですが、心が日々すり減っていくなかで、モランとシャーロックへの憧れというか無意識的に彼らを真似る事で自分を鼓舞していた部分もあると思うんですよ。匂いは強く記憶に残ると言いますし、ウィルにとって常に煙草の香りをさせてる人といえばモラン(とパタニキ)じゃないですかぁ〜。リアムといる時のシャロはそんなに煙草吸ってなかった気もするが服に匂いが残
    ウィリアムと煙草とモラン「どちらになさいますか、旦那様」

    旦那様、と呼ばれたその青年の瞳が微かに揺れる。
    彼はゆっくりと瞳を閉じ、そして微笑を浮かべた。
    そしてショー・ウィンドウに並ぶひとつを指す。

    「こちらの、黒い箱のものを」

    店主は品物を渡すと不思議そうに青年を見つめた。
    今しがた購った重く、ともすれば粗悪とも言える煙草をこの美しい青年が喫む様をどうしても想像できなかったからだ。

    「代金は、ここに」

    グローブに包まれた指がいくつかのコインを置く。
    彼はそれだけ言うと片手にステッキを持ち店先から立ち去った。
    ビルディングの合間から青空が覗く、昼下がりのことであった。



    胸に抱えた黒い箱に願いを込めて。
    肺が汚れると知っていて、それでも今、どうしても止めることはできなかった。
    2024