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    ニシカワ

    DONEいいねの数だけ制作予定の無い話の台詞や一節(や二万字超えの小話)をのせるやつ⑤
    シ゛ョー・フ゛ラックをよろしくのパロで、いろいろねつ造しています。これジェア&フアでできるのでは???って思ったのが切っ掛けなんですけど、イドアズ者の私には最後が辛くこれ以上は書けないのでここで供養します。ここでのカプはジェアしかありません。小説の最後の下の方にネタバレしておくので興味のある方は読んでみてください。
    フロイド・リーチをよろしく(そう)
    (そうだよ、大正解~)
    (あは。自分でも分かってんじゃん)
    (でも、少しだけなら時間をあげる)
    (そのかわり、


         *****


     ビク、と痙攣に似て身体が跳ねた。唐突に生々しい現実感を突き付けられ、私は自らの思考が混乱するのを激しい鼓動の中で覚えた。
     浅い眠りの最中、落下する夢を見た時になるこの反応。生理現象だと分かってはいても、慣れるようなものではない。
     気だるさを引きずったまま、開ききらない視界で見慣れた自室をぐるりと見まわす。天井まである巨大な窓に誂えられたカーテンの隙間から、こぼれるように朝の光が漏れていた。
     反射的に枕元の時計を見れば、既に六時になろうとしている。いつもならばとっくに目覚めて身支度を済ませている頃合いだ。こんな時間まで目を覚まさないとは、もしや自覚がないだけで本当に体調が悪いのだろうか。
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    佐伯雛子

    DONE坂視点坂伴ssです。坂の母を捏造していたり、モブ上官が出てきてたりな短い話です。ピアノを弾くサカノーエコージが書きたかったんです。
    因みに作中で坂が弾いている曲はタイトルの曲です。編曲は作曲者の妻版でご想像ください。元々原曲が歌曲でそれをピアノ用に編曲しているので、歌詞を読みながら、曲を聴きながら読んでみるとより楽しいかもしれません。

    ※9話ネタバレ注意
    ※ばんちゃは最後しか出ません。
    Widmung【坂視点坂伴ss】少し昔話をしよう。
    これは私がまだ少尉に上がりたての頃。季節は夏、上官に連れて行かれた迎賓館での夜会での話だ。

    ***

    上流階級の社交場とは退屈なものである。華やかなドレスや着物に身を包んだ淑女達、仕立ての良い正礼装姿の紳士達が一つどころに集まっては噂話に花を咲かせ、上辺だけの微笑に、言葉尻にじわりと欲を潜ませて。何とも居心地の悪い場所であった。

    おまけに黒を纏った男達の中で第二種軍装の白は目立つのか。至る所から無数の視線を向けられているのが痛い程分かった。頭のてっぺんから爪先までを這う、ねっとりとした視線。粗はないかと誰も彼もが己に点数をつけているようで堪らなく不愉快だった。

    己の成功の為に飾り立てた連中から勧められるがまま上機嫌で杯を煽る上官を横目に、青二才であった私はこのくだらない集まりが早くお開きになることをただ願っていた。
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