まだ付き合ってないナンさえ(ナンバ×紗栄子)
さえ「痛っ」
ナン「どうした、サッちゃん」
さえ「あ、うん。なんか気が付かないうちに指先を小さく切っちゃってて」
ナン「えっ、大丈夫かよ」
さえ「大丈夫大丈夫!ほんとに小さな傷だから」
ナン「大丈夫じゃないだろ!どんなに浅い傷でも下手にバイ菌が入って悪化したらどうすんだよ!俺、キット持ってるから消毒して絆創膏貼るぞ」
さえ「え、あ……、うん…、ありがとう」
(ナンちゃんが急に大きな声出したから、ちょっとだけビックリした…)
ナン「よっし。これで大丈夫だろ」
さえ「ほんとありがとう。ナンちゃん」
ナン「別に礼には及ばねぇよ」
さえ「さすが元看護士。手際が良くて見直しちゃった」
ナン「おいおい。こんなことで見直すなよ。他にいっぱいあんだろ俺の良いところ」
さえ「あはは、冗談だってば」
ナン「まぁ冗談だって解ってたけどなw」
さえ「に、してもナンちゃん本気で心配してくれたんだね。急に大きな声出したから少しだけ驚いちゃった」
ナン「えっ、あ…、わ、悪い」
さえ「いいよいいよ。心配してくれたんだなって嬉しかったし」
ナン「そりゃこんな綺麗な指に万が一傷なんて残ったらなぁ……」(ボソッ)
さえ「え?」
ナン「え?」
さえ「今なんて?」
ナン「あ、いや、別に…その…、えぇっと俺、そろそろ釣りにでも行こうかな!よしっ、そうしよう!」
さえ「ちょ、ナンちゃん!待ちなさい!」
立ち去ろうとするナンバの片腕を咄嗟に掴む紗栄子。
ナン「さ、紗栄子…?」
さえ「私も一緒に行く!同行させなさい!」
ナン「同行させなさいって命令口調かよ。…全く しょうがねぇなぁ…、ほんと紗栄子には敵わねぇよ」
数時間後のサバイバーにて。
趙「あのさぁ、さっきナンバと紗栄子ちゃんがデートしちゃってるの見ちゃった」
イチ「えっ!まじかよ!」
趙「うん。偶然、道を歩いてる時に見掛けてさ。なんか見知った顔が居るなぁって思ったら」
イチ「へぇ~ナンバもやるなぁ」
趙「そうでもないんじゃない?」
イチ「…?そうでもないって、どういうことだよ」
趙「なんかナンバが焦ってる様子で、その場を離れようとしたら紗栄子ちゃんが いきなりナンバの腕を掴んで放すまいとしながら、強い口調で何か言ってたから」
イチ「なんかって何だよ」
趙「分かんないけど、なんとなーく」
イチ「なんとなくって(苦笑)」
趙「まぁ、その後はお互いに笑い合ってたし良いんじゃないかな」
イチ「だな。ま、俺はナンバとサッちゃんが幸せなら良いよ」
趙「あれ?俺は~?俺の幸せは?」
イチ「もちろん趙もだよ。俺は皆が幸せになってくれれば良いって思ってる。なるべく沢山の人が。なるべく皆が、笑顔で」
趙「ふふ、随分とざっくりな言い方だけど、春日くんらしいね。じゃぁ、そういうことで改めて」
イチ&趙「「乾杯」」
END