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    電気

    かも@ねふぁ

    DONE*もちふた2展示*
    パス外しました。人生初のサークル参加だったのですが、とても楽しかったです。来てくださった方々、主催者様、ありがとうございました。

    現パロ、バウムクーヘンエンドのネファ。全年齢です。

    電気が点かない部屋のエピソードは友人の実体験です(許可得てます)。Gさん素敵なネタをありがとう。
    ウェディング・ベルは彼を知らない


    プロローグ

    「もしもし、ネロか?」
     耳にしっくりと馴染むその声を聞くのは、かなり久しぶりだ。「僕だ。ファウストだ」と簡潔だけど礼儀正しく名乗るのを聞く前から、もちろん電話主が誰かなんて分かっている。
     ファウストが電話をくれるなんて、珍しいことだった。彼が向こうへ移ってからもときどき葉書が送られてきていたので、連絡自体が途絶えていたわけではなかったけれど。こないだのは何だったか、たしか暑中見舞いの時季に届いたグリーティングカードか。いつも通りの彼らしく趣味の良い絵葉書に、二言三言メッセージが添えられているものだった。ときどき送られてくるそれらはしみじみと嬉しいもので、ネロは毎度欠かさずに返事を返す。といっても、洒落た絵葉書なんかどこで買えばいいのかも分からないし飲食業の身ゆえ時間もないので、短いメールでの返事だが。ともかく、声を聞くのは久しぶりのことだ。
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    202010Copycat

    DOODLE擬人化BL 水 × 電気ケトル。
    なんでこんなもん書いたかは…お察しください。
    思いついたら書かずにはいられなかったんです。
    朝の朗らかな情景でこんな妄想をしてしまい恐縮ではありますが、書いててとても楽しかったのであまり反省はしてません。

    同好の士におかれましては、声を想像しながらお読み戴くと
    そこそこお愉しみ戴けるのではないかと思われます。
    擬人化BL 水 × 電気ケトル。新しい朝が来た。

    朝日が差す窓の隙間からは少しひんやりとした清々しい空気が流れてくる。
    おはよう、と挨拶を交わす家族が集まるダイニングテーブル端の壁際が電気ケトルの定位置だ。
    卵がじゅうじゅうと鳴るフライパンに蓋がされる頃、「コーヒーの準備して」という淡々とした高い声の指示に従って、いつものように、大きな手によってケトルの蓋が開かれ、水を注がれた――。

     ***

    「んんっ…冷た」

    身構える「ケトル」に、おかまいもなく注ぎ込まれる「水」が、爽やかな朝に似つかわしくない低音で囁く。

    「よぉ…今日もオマエん中で温めてくれよ…な…」

    満たされた質量に戸惑いながらも、ケトルがうなずく。

    「うん…水ってば、こんなに冷えちゃって…冬だもんね…すぐあっためてあげるよ…」
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