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    風物詩

    Arasawa

    CAN’T MAKE素敵なフォロワーななせさん(@7sejujutsu5)とお互いに書きたい設定を出しあって制限時間1.5時間(笑)で書けるとこまで書く企画やりました!

    出した設定
    ・夏の風物詩
    ・顔色

    参加者大募集中ですので、もし希望される方みえましたらななせさんか粗沢までお気軽にどうぞ🥰次回開催日は未定です🥰

    2022/09/26
    怪我人一名※捏造
    ※参考にしない

    今日の任務は一級術師七海さんと補助監督である私の二人きりだ。いつも通り、私が下ろした帳に七海さんが入り任務を遂行して私はその間涼しい車内で待機する……はずだけど、今日は自分自身のステップアップがしたくてこっそり帳の内側で見学する気でいる。七海さんにバレたら大目玉を食らうのは確実だけれど、戦いが終わる前に車に戻れば問題ないだろう。今日の呪霊は愚鈍だと聞いているから普段よりは危なくないはず。愚鈍だけれど、術式を使うから一級呪霊に分類されたのだ。

    一級術師と一級呪霊との戦いに巻き込まれたらひとたまりもないのはよくわかってるから、帳の内側と言っても帳にくっつくほどギリギリの内側に来た。本当は高いところで見学したいけれど、七海さんはあの物静かな雰囲気に対して派手に破壊するフシがあるので泣く泣く断念した。決して邪魔にはならないだろう場所を探して戦う七海さんを見つめる。
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    han_bun_dead

    DOODLEイギリスの打ち上げ花火は秋冬の風物詩と聞いて浮かんだ話です。コウ様14歳時空なので、テンペスト前として解釈を歪めています。テンペスト後、お盆にコウ様の元にレイジさんが現れてくれたら一緒に花火を見てほしいなあ。敦豪と花火に行く続編もいつか書きたい。
    特等席で待っていて福岡支部エントランスの一角を飾る地域情報掲示板。今日貼りだされたばかりの一枚のチラシを視界に入れたコウは思わず足を止めた。
    「花火大会……」
    『第十八回納涼花火大会』の文字が大きく踊るそのチラシに記載された日時は約2週間後、七月末の土曜日だ。
    「連れて行ってやろうか?」
    「っ、敦豪」
    「日本の夏は初めてだろ」
    突然声をかけられ驚くコウの隣に立った敦豪が、同じようにチラシを見つめる。
    「別に行きたいわけじゃない」
    「ならどうして見てたんだよ」
    「こっちでは夏に花火が上がるのか、と思って」
    「花火といや夏だろ。イギリスは違うのか?」
    「イギリスでは、花火が打ち上がるのはだいたい秋か冬だった」
    言って、コウは口を閉ざした。


    イギリスでは十一月に各地で打ち上げ花火を鑑賞できる。しかしコウの生まれ育った村は、花火の光どころか音さえ届かなかった。
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