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    WAVE

    kaoryu12273

    PROGRESS3~6月に出すかもしれない話の冒頭です。
    相変わらず記憶なし×ありの転生。
    舞台はずっと未来かもしれないこの列島の何処かです。
    もし一言でもあれば、こちらから!
    https://wavebox.me/wave/3vwvg0bho3p7xq56/

    イベント中に増えるかもしれないし、Xで連載をはじめるかもしれません。
    いつか一緒に 昨日知り合ったばかりの男は不思議な家に住んでいる。
     階段は外付けで、外壁は淡いミントグリーン、幼児が積み上げた積み木のように、少し凹凸のある三階建て。
     雨ざらしになっているせいか、ところどころ塗装が剥げていて、鉄さびが滲み出ている頑丈そうな階段を昇りきると、何もない屋上に辿り着く。本当に、何もないわけではない。洗濯物干しと台風でもきたら吹き飛ばされそうなプラスチックか何かでできている白い椅子が一つ、ぽつりと置かれていた。
     朝焼けも夕焼けも似合いそうな建物は、だけど北向きの路地に建っていた。周囲も家屋に囲まれているから、反対側がどうなっているのか、一見するだけではわからなかった。
     悟は目に付くあたりがどうなっているのか、その区画をくるくると歩いていた。平均よりもずっと長身の背丈を活かしても、やっぱりその内情は伺えなかった。
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    碧海(アオイ)

    DONECoolBeauty 2ndseason開催おめでとうございます!
    明さにを30日書くチャレンジで上げたうちの1編を加筆修正したものですが、よろしければサラッと読んでいってくださいませ。
    ご感想等あればこちら→https://wavebox.me/wave/cs2zeynszx5kg44r/ orもしくはピクリエのひとことポストへいただけたら嬉しいです!
     翌日の出陣について変更があり、出陣予定の部隊に入っている明石さんの部屋(というか来派の部屋)を訪ねると、戸は開いていて小さな寝息が聞こえた。明石さんは今日は非番、愛染くんと蛍丸くんは出陣中で不在。
     今まで男士の、それも明石さんの寝顔なんて当然見たことがなかったので珍しいこともあるなと書類を机に置いて寝顔をまじまじと眺めてしまった。机に突っ伏して寝ている明石さんの眼鏡は外されていて、そういえば眼鏡をしていない顔も初めて見るなあとか、眼鏡をしてないとちょっと幼めに見えるなあとか、やっぱり男士は寝顔も綺麗だなあとか、いろんなことを考えていたら不意に手をきゅっと握られる。
    「……国宝の寝顔は高いで?」
     いつから起きていたのか、そう言って目が見開かれた明石さんの顔は見たことのないへにゃりとした笑顔で、不覚にも可愛いと思ってしまいそしてドキドキしてしまい。
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