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    ましろ

    雪ノ下

    MEMO2021.12.14『Kalanchoe』再録

    クロノについてアカネとマシロが考える。花言葉ネタ

    Main:AKANE・MASHIRO
    『Kalanchoe』時任黒乃は、日暮茜にとって"不変の象徴"のような存在だと思う。


    「コンニチハー」


    久方ぶりのオフ、特に理由なく気まぐれにアカネ・クロノ宅の戸を叩いた。雑談ついでに昼食をご馳走になれたらラッキー程度の気持ちだ。
    日に日にこのマンションに入り浸る率が高まっている自覚はあるが、時間ができるとつい足が向いてしまう。まぁ他でもない家主の片割れから"いつでもメシ食いに来いよ"と許可は得ていることだし、嫌な顔をされない限りは甘えさせてもらおうと思っている。


    「ようマシロ」

    「……おっと」

    「なんだよ。出迎えが俺じゃ不満?」

    「まさか」


    インターホンを押すと応答したのはアカネだった。部屋に上がっても見当たらないもう一人はどこに行ったのかと尋ねると、午前中から買い出しに出掛けたという。現在デスクワークの真っ最中で暫く相手ができそうにないと眉を寄せるアカネに気にするなと手を振って、買っておいた酒とつまみを冷蔵庫にしまい込んだ。無意味に時間を浪費するのは嫌いだが、この家は居心地がいいから特別苦にならない。アカネが仕事を終えるかクロノが帰宅するまで適当に時間を潰せばいいだけだ。
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