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    肉の日

    mitsu_ame

    DONE8/29が焼肉の日と聞いたらくりんばちゃんに肉食べさすことばかり考えてしまったので。
    『ヤキニク因果律』.

    焼肉を食べる時は、大俱利伽羅を誘うと決めている。

    「お待たせしましたぁ、始まりの五品です~」
    店員はそんな言葉とともに手早くテーブルを一杯にして、コンロを点火すると去って行った。
    幣本丸御用達焼き肉屋の食べ放題コースは、まずサラダ・白飯・野菜焼きと肉のプレート二種の計五品が提供され、それを食べきったらグランドメニューを制限時間内自由に注文できるスタイルである。
    「ん」
    「あぁ」
    大倶利伽羅がサラダを差し出すのを受け取って、反対に白飯を渡す。網の半分ほどを使って大倶利伽羅が肉を広げるので、残りの半分を更に半々、野菜とホルモンで埋めていく。もうすっかりと、手慣れたペース配分。
    「いただきます」
    大俱利伽羅は、牛なら色が変われば食べられると言って憚らない。国広が野菜を並べ終わる頃には、たしかに両面の色づいた牛ロースを取り上げて、コメの上にはらりと広げている。無駄話を嫌う男の口が大きく開き、吸い込まれるように肉と白米が消えていく。それを眺めながらりんごサワーを――飲み放題は別コースなので始めから自由に吞める――ちびちびやるのもいつも通りだった。
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