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    コンプ

    マギー恭子

    TRAINING春趙です。趙の話し相手は春日です。趙の目が綺麗すぎて、元マフィアらしからぬ所がコンプレックスだといいなあと思い書きました。
    Complex俺はさ、自分の目が嫌いなんだよね。見てよ。黒目が大きくて、二重が厚くて、涙袋も厚くてアーモンド型で少し垂れているでしょう。もっと凶悪な、誰もが目を逸らしてしまうような目になりたかったんだよ、俺は。
    次期総帥と厳しく育てられた子供の頃から、やる気がないのかと父親から叱責された原因の一つはこの目にあった気がするんだ。何時もお前は眠そうだとか、覇気がないだとか散々言われてきた。実際誰かの上に立つのは向いてないと物心ついた時から、ずっと今でも思っているし、自分よりも適正のある人間にやらせればいいのにとも思っていたから、そういう所をいち早く見抜かれていただけなのかもしれないけど。
    父から教えられた武術の技はいつしか息を吸うように当たり前に扱うことができるようになっていたよ。器用貧乏ってやつ? 所謂。勉強するのも嫌いじゃなかったから(勿論ゲームの方が好きではあったよ?)見た目以外の所ではある程度評価をされていたように思う。あ、あと頭の回転が他の人間より早かったおかげで、やけに機転の利く子だったかもね。悪知恵もよく働いたし。そういうのって上に立つものとして結構必要な要素ではあるかな。
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    藪逆46

    DONE※コンプさんに描いて頂いた漫画を元ネタに止まらなくなった妄想です
    ※スキア氏敗北物語です
    ※イスカ君がちょっと神格化しています
    ※描いていただいた漫画とはリンクしているようでいないような”行間”の雰囲気文です…
    ※ループの途中という設定です

    神漫画こちら
    https://poipiku.com/7507744/8800021.html
    輪廻の変数この忌々しい輪廻に“気付く”者が、いずれ現れると思っていた。
    だがそれがなぜあの男でなくてはならなかったのか。
    それは今でも解せない。


    「それで、君は一体何が言いたいのかな」

    銀糸の髪の男が平淡に問うと、黒髪を遊ばせた男の口角が上がった。
    黒髪の男の名はイスカ・イシュタール。
    昏い緑の眸は垂れ目がちで、どこか色香のある端正な貌立ち。左頬には火傷のような傷痕がとぐろを巻いていた。

    最初は「古代魔術の使い方を教えてほしい」と屈託なく笑ったその男の眸に、いつの間にか捕食者の影が滲むのを、銀糸の髪の男──スキア・アルコニアは見逃さなかった。
    スキアは透き通る銀髪の美しい顔立ちの男だったが、それには常に真意を隠す微笑みが湛えられていた。所属寮の蛇の刺繍が施されたやけに派手で威圧感のあるコートを纏い、まるで立ち入る余地を見せないスキアに対し、イスカは何の躊躇もなく歩み寄り、顔を寄せ微笑んだ。
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