Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    トランプ

    kiiiiiiiiiini

    MOURNINGTRUMPシリーズ繭期パロ。
    タケマイ…?かな。キサキも出演。思いついた書きたいところだけ書きました。
    トランプ→マイキー
    ソフィとアレン兼任→タケミチ
    ウル的な→キサキ
    いずれ本腰入れて書く時はこれとは全く違う設定になると思います。
    繭期パロ タケマイ ごう、という轟音が古城を揺らす。
     上階からは逃げ惑う若き吸血種たちの声が聞こえる。崩れ落ちる瓦礫に、身を焼こうと迫る炎に怒声を上げて、駆け回るその様は目に浮かぶようだった。
     目の前には二人の男。双方このクランの正装である真白い洋装に身を包み、繊細なレースのあしらわれた服の裾を迫る炎から立ち上る煙に揺らしている。
    「頼む、マイキー、オレに……っ」
     恐々とした表情で片方の男に縋り付く男は、真白い服の中心に深い朱色を携えていた。それはみるみるうちにレースの一糸一糸を辿り、まるで蜘蛛の巣のように入り組んだ繊細なその服を朱く染めていく。
    「永遠の、命を」
     縋り付くキサキの訴えに眉ひとつ、表情ひとつ揺れ動かすことはなく、マイキーはその瞳に被さった瞼をゆるりと持ち上げる。そこから覗く黒曜石のような双眸が自らへ向けられることに、タケミチは言いようのない恐怖を覚えた。あの瞳は空虚だ。空虚が今、己へと向けられている。
    5823

    psychimma

    REHABILIトランプネタかんがえてるときに出てきた鳥斉 あんまりトランプネタ関係なくなっちゃった…いつものように付き合ってだいぶ経ってます「じゃあトランプで決めましょう、斉木さん!」
    ーートランプ?
     言い返す僕の眉根があんまりにも寄ってしまったことに、元気に提案した鳥束は「そんな嫌そうな顔しなくても……」と笑みをほろ苦く変えて頬をかいた。
     休日の昼下がり。簡単なランチを終えて、これから家で映画を見るにあたってコンビニにお茶請けを買いに行くが、どら焼きのあんこはつぶあん派かこしあん派か、などということから始まった実にくだらない論争だった。二人で暮らし始めて半年、こんなのは実にありふれた趣味嗜好の差で、僕らにとっては本来言い争いのうちにも入らないレベルのものだ。だって僕たち成人男子だし、どら焼きなんかひとりひとつ買えよって感じなのに、分ける前提で話しているのがその証拠、単なるじゃれあいの延長で。
     いつもなら鳥束が折れる。ことスイーツに関して僕の方が一家言あるのは明らかだったし、向こうはそもそもそんなに拘りがないので。それがいつもよりすこし長引いたのは相手が和菓子で腐っても寺の息子だったのかということと、そして、おそらくこちらがメインだが……トランプをするよう誘導すること自体が彼の目的だったとそういうことだろう。
     …… 1978