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    メテオラ

    Lno_221b_ss

    DOODLE続きはあとで/风无

    元宵節の例のイラストで気が狂って書いた风无でした。当時はまだ藍渓鎮で老君と无限が邂逅したところまで読めておらず、2人の関係を師弟だと勘違いしていたので、少しだけ手直ししました。
    帰宅後のお話を書きたくて書きかけて、もう数か月寝かせているのでいつかそのうち……。
    ***


     くん、とごく小さな力で頭を左斜め後ろへ引かれた。
     ちょうど湯呑みに唇をつけようとしていたところだったので、狙いの外れた飲み口から茶がこぼれそうになる。いや、なみなみと注がれていた中身は慌てて起こした湯呑みの動きについてこられず、少しばかりこぼれた。
     宙でふわりと球状にまとまった茶をさりげなく吸い込み、湯呑みを持ち直しながら无限は視線をちらと左肩の方へ流した。予想どおり、結んで後ろに垂らした自身の長い髪の、その先端を摘まむ指が目に入り、見ているうちにも二度、三度と房を引っ張られる。
     悪戯な指の持ち主を无限は無言で軽く睨んだ。风息、やめなさい。
     少し前までビールを水のように飲んでいたから、多少酔いが回っているのだろう。上体をゆるりと起こした风息は頬をほんのりと上気させていた。
     彼の右隣、つまり无限の左隣では、これまた機嫌良く酒を呷っていた玄离が、今は頭を垂れてうとうとしている。その背中越し、床に投げ出すように伸ばした右手で无限の毛先を弄びながら、唇の動きだけで「やだね」と応えるのが小憎らしいことこの上ない。

     頭を軽く左右に振るが、その程度では风息の手から逃れるこ 2504

    よしば

    DOODLEメテオライツありがとう
    30分で書いたなにか
     大掃除が終わったのは、終電も終わっている深夜だった。最初から学校に泊まるつもりだった千秋はともかく、一年生たちは慌てて家に連絡をしていた。彼らの親御さんには後日お詫びに伺わねばならないな、なんて独りでに考える。
     翠だけは家に帰れない距離でもなかったが、こんな夜更けに一人で帰すわけにもいかず、本人もしぶしぶながら家に泊まっていく旨を連絡していた。
     こんな時間まで彼らを付き合わせるつもりはなかった。申し訳ないことをしたななどと考えていると、隣からチョップが降ってきた。
    「か、奏汰」
    「ちあき。あのこたちはじぶんで『えらんで』ここにいるんですよ」
    「うむ、そうだな」
     申し訳ない、なんて思う方が彼らに失礼だ。そう奏汰に諭されて思わず顔がにやける。彼にいろんなことを教えるのは千秋の役目であったはずなのに、いつの間にやら彼から教わることも増えてきた。
     奏汰とは正直長い付き合いと言えるほどの時間は過ごしていない。海神戦の直後、二年の半分と三年になってからの時間だけだ。それでも奏汰は千秋のことを良く理解してくれている。それだけ気にしてくれていたのだと思えば、嬉しさがこみ上げてきた。
    「なあ奏 1454