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    kototo7777

    DONEクロイン。ED後パルミラ宮中で。捏造名前ありオリジナルキャラ視点(ナデルの姪で名前はナディア。イングリットの新米侍女兼護衛)のお話なのでご注意ください。クロードは本名表記。
    思い出(※捏造キャラ視点その2) 早朝……ようやく日が昇るかといった頃合いの時間、パルミラ王城内の訓練場では掛け声と共に槍を交わす音が響き渡っていた。

    「させません!」

     相手の攻撃をかわしたナディアは、体勢を立て直し反撃に出た。相手は渾身の一撃を放ってきたが、なんとか、かわすことが出来た。大きく隙が生まれているはずだった。勝てる、と確信する。

    「遅い!」
    「えっ!?」

     速さには自信があったのだが、相手の方が上手だった。あると思っていた隙が全くなく動揺したところを打ち込まれ、気づくと手にあったはずの槍が床に転がっていた。

    「このくらいにしておきましょう」

     ふーっと、息を吐き、目の前の女性は槍の構えを解いた。その女性をナディアは複雑な面持ちで見つめる。白い肌、ブロンドの髪、一見華奢にも見える、すらっとした体形。パルミラの子供向けの絵本によく出てくる異国のか弱いお姫様がまさに彼女のような外見をしていたように記憶している。だから、きっとこの女性もそうなのだろう、自分が守らねば……そう初対面の時は思ったのであるが。
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    片栗粉

    DONEうちの子(侍)×うちの子(詩人)のBLです。すけべにいたりそうな雰囲気です。キャラ設定はこちらをご覧ください→https://poipiku.com/8793653/9349731.html
    雨とセンチメンタル 雨は時々、自分を感傷的にさせる。黒衣森は雨が降っていることが多く、必然的に雨の日には嫌な思い出が付きまとう。
     ここラベンダーベッドも例に漏れず雨が多く、まさに小雨が降り出したところであった。
    「少し夜風にあたってこようかな」
    ユリウスはエールの注がれたジョッキをぐいと飲み干して席を立つ。玄関扉を押すと微かに聞こえる雨音。
    「一服したら戻るよ」
    ひらひらと手を振って、扉を閉めた。玄関ポーチで感じる夜の風は、酒を飲んで少し火照った体に心地良い。ふうと息を吐いて煙草に火を点けた。
     たまたま、偶然、こればかりは仕方ないと思っているが、雨の日に母が亡くなったのを思い出しては感傷的になる。
     口にくわえた煙草を吸い、細くゆっくりと紫煙を吐き出す。ユリウスは普段であれば煙草を吸わないが、時々こうして感傷に浸る際に1人で嗜む。冒険稼業の合間に各地で集めた煙草をひとつひとつケースに収めて持ち歩いている。今日のは林檎の甘酸っぱいフレーバーだと店員から聞いていた。林檎の甘い香りと爽やかな酸味が口内に残る。
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