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    心か

    tawaraya915

    DONE読者様へ日頃の感謝を込めて小話を創ってみました。ご笑納下さい。ご迷惑だったらすみません。いつも応援ありがとうございます!! 心から感謝申し上げます。
    本文いつも通り安定して誤字ってました。こんな短文でやらかした……
    気にするな! 魏無羨が雲深不知処の回廊を渡っていると、どこからか、めそめそとした独り言が聞こえてきた。不審に思って声の方へ近づくと、木陰に少年がひっそりとしゃがみ込んでいる。
    「どうかしたのか?」
     と話しかけると、少年は驚いたように顔を上げ、なんでもないです、と急いで立ち去ろうとした。
    「待て、待て」
     魏無羨は俺様に解決できないものはない、という自信に溢れた笑顔で少年を引きとめ、人目につかない場所まで連れて行き、そこでじっくりと訳を聞いてやることにした。
     少年の悩みは、ごく単純で、修行中にはよくあることだった。自分はこの術では、そこそこやれていると思っていたのに、更に上を行く相手を見つけてしまった。負けを知ったその途端、ライバルに対する嫉妬と失意に挟まれ、全てが崩壊したような気になり、ひどく落ち込んでしまったのだという。かいつまんで言えば、一旦成績が気になり出したら止まらない、ということらしい。
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