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    NWarabee

    DONE辺獄にも星は輝く1開催おめでとうございます!
    カルデアのアルターエゴ道満と立香と棒菓子のちょっとほのぼのした(?)リンぐだ♀
    お互いに好意を向け合ってるけど気付いてない絆8
    明日後編も上げられたらいいな。 →後編上げましたぞ!
    49【完成】「さあマスタァ、ここから一本取って下され」
     マイルームに戻るなり黒っぽい細棒を突き出され、藤丸立香は目を白黒させた。彼女の驚愕を愉しげに見守りながら、マイルームに待機していた蘆屋道満は唇をさらに引き上げて微笑みつつ宣う。
    「一本で十分ですぞ。昨今は二本取る流派もあると聞き及んでおりますが、拙僧一本取りのすたいるなれば!」
     何を言っているのか分からない。立香は口を開きかけ、疑問を放つ直前で止めた。
     アルターエゴ・蘆屋道満は酷くひねくれたサーヴァントだ。直接疑問をぶつけても、のらくらと躱されてしまう。彼とまともに問答するにはコツがあると立香は学習済みだった。
     道満の差し出す細棒に視線を落とす。
     一見黒いが茶褐色にも見える棒が数十本、長さは大体どれも同じ。持ち手がやたらと大きいので小さく見えるが、30cmは優に超えるだろう。装飾のないシンプルな形状は小学生時代、図工で使った竹ひごを思い起こさせた。道満はそれを扇形に広げるようにして持っている。
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    _maru5_ta_

    DONE悠五webオンリーイベント「婚礼に至りて愛を悟る」で展示した作品になります。フリー公開にしました。
    二人の日常がこれからも明るく輝きますように。
    ⚠️転生パロ(二十代前半×三十代半ばくらい)・全年齢
    いつもの食卓とこれからの二人「「いただきます」」

     少し大きなダイニングテーブルを挟んで二つの声が重なる。テーブルに広げられた料理、視界の端でBGMの代わりになっているテレビ、目の前で美味しそうにご飯を口へ運ぶ愛しい人。夕食後は二人で皿を洗い、テレビを見ながらソファでアイスを食べるのだろう。いつもと変わらない日常。だが一つだけ違う事があった。いや、厳密にはこれから起こるのだ。それは俺が今日、この愛しい人へプロポーズをするという事。
     三年前の今日、俺は五条先生と出会った。正確にはした。街中で声をかけてきた長身の綺麗な男性。白髪に真っ青な双眸。パッと目を引くルックスをしている筈なのに、俺はそんな見た目に対する感想が浮かぶより先に衝撃を受けた。から。初めて会う筈なのに知っている、知らない筈なのに忘れてはいけない記憶。自分にも何が起きたのかまるで理解できなかったのに、名前を聞くより先に彼の名前が自分の口から溢れていた。所謂前世の記憶というやつらしい。とは言っても過去に具体的に何があったのかはぼんやりとしか覚えていなくて、それは先生も同じなようだった。それでも俺にとって五条先生がどれだけ特別な存在だったかはすぐに理解できて、もう離れてはいけないと本能に訴えられるがまま、俺は彼に交際を申し込んだ。何十年、何百年前の記憶かも分からないのに、五条先生との日々はすぐに自分の毎日に馴染み、先生の提案で俺は今彼の家で生活を共にしている。
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