Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    1年生

    azumino_no

    MOURNING『恋のキューピッド』の2人の大学1年生くらいのお話です
    一途な美形攻め×鈍感受け
    恋のキューピッド 小話1 俺の恋人、海老名には嫉妬という概念がないようだ。

     付き合って3年経つけど、嫉妬してる所を見たことがない。
     俺が女子に囲まれている所を見ても、「お前ばっかりモテてずるいな、やっぱ顔かよ」って言ってくるぐらいだ。

     一方で、俺は嫉妬することが多い。
     海老名は自分が嫉妬しないから、俺の気持ちを汲み取ってくれず、他の人と平気で抱き合ったりしている。パーソナルスペースが狭いから、仕方ないと思いたいけど、そういうわけにもいかない。俺が嫉妬でどうにかなりそうだから。

     最近は俺が嫌がるから前よりは他の人とベタベタすることは少なくなったけど、付き合ったばかりの時は本当にひどかった。

     付き合って数日経った頃、朝練が終わった後に会いたいって頼み込んで、朝練が終わる時間くらいに海老名には教室の廊下で待ってもらうことになっていた。海老名は「同じクラスだから廊下で待つ必要なくね?」って言ってきたけど、可愛い恋人が俺のことを待っている姿を見たかったし、なにより俺がいつも朝練から帰ると海老名が教室で他の友達と仲良さそうに話してて、こっちを気にする素振りがなかったから、寂しかった。
    6624

    hokui39

    DONE高校1年生の遊修が別クラスだったら
    ガトーショコラ 移動教室のために1階の廊下を通ったとき、冷え切った空間にチョコの甘い匂いが漂っていることに気付いた。そういえば、今日は空閑のクラスが調理実習の日なんだったと、ぼんやり思い出した。


     高校に上がって、空閑とは別のクラスになった。
    ふつうに考えればその可能性はあったのに、なぜ同じクラスになるような気がしていたんだろうか。4月にそれが現実となったとき、自分でも思った以上の衝撃を受けたのを覚えている。
     一方、空閑はあっさりしたもので、「なんだ、オサムとはちがうクラスか」とだけ言って教室に向かって歩き出した。そして、中学校のときにそうだったように、やっぱり僕なんかよりよほどクラスメイトと上手くやっているようだし、幸い空閑の学力についても周りが世話を焼いてくれているらしい。それは喜ばしいことのはずだ。それなのに、胸がもやもやするのを感じているから、きっと素直に喜べていないんだと思う。日常生活のこともボーダーのことも、僕が教える前に教えてくれる人はたくさんいるし、ついに学校でのことも一番に教えるのが自分じゃなくなってしまった。きっと、ぽっかりとそのスペースが空いてしまったような気持ちなんだと思う。たぶん。
    2438