あんず
かもがわ たかお
DONEあんずさんの墓参りをする茨の話ネコ視点
味付けも設定も濃い。大丈夫な方だけどうぞ。
ツキイチオウセ わがはいはネコである、ナマエはまだない。なんてコトバがニンゲンたちの世界にはあるらしいが、そのコトバよろしくワタシにもナマエなどという大層なものはない。カラダが明るいチャイロだから、チャイロとか、キャラメルとか、タマとか、ソコノネコとか、いろんな呼ばれ方をしているが、ここに来るヒトは一様に別々の音でワタシを呼ぶので、コレは多分、ナマエなどという大層なものではないと思っている。
ここに住むジュウショク、と呼ばれるボウズなどはコノギャング!などと意味不明な音で自分を呼ぶけれど、その意味はネコとよばれる自分には全く理解できない。ただ、声が荒ぶっているので、怒られているということはわかる。多分あまりいい意味じゃないんだろう。でも、オソナエモノといわれるタベモノを食べたくらいで、なぜそんなに怒るのだろうか。どうせ雨ざらし、風の中でも出しっぱなしなそれがキレイなうちに食べてやろうとモグモグしているのに、ニンゲンはそれが気に食わないらしい。ニンゲンは贅沢なイキモノだ。来世はニンゲンになりたいものである。
5926ここに住むジュウショク、と呼ばれるボウズなどはコノギャング!などと意味不明な音で自分を呼ぶけれど、その意味はネコとよばれる自分には全く理解できない。ただ、声が荒ぶっているので、怒られているということはわかる。多分あまりいい意味じゃないんだろう。でも、オソナエモノといわれるタベモノを食べたくらいで、なぜそんなに怒るのだろうか。どうせ雨ざらし、風の中でも出しっぱなしなそれがキレイなうちに食べてやろうとモグモグしているのに、ニンゲンはそれが気に食わないらしい。ニンゲンは贅沢なイキモノだ。来世はニンゲンになりたいものである。
ltochiri
DONEあんずさん視点の斑あんです。解釈ちがいだなと思いつつデートしてるふたりが見たくて書きました。買いかぶりでも嬉しかったのに 出がけに寄ったレトロな喫茶店。そろって同じ産地のコーヒーを頼んだ。
ソファ席で向かい合って座り、サービスで出されたお菓子といっしょに少しずついただいた。
他愛のない天気の話題から他のアイドルの近況について、話していたらあっという間に時間が過ぎていく。
最後の一口を飲んでカップをソーサーに置く。ふいにかっこいいなと思ったのは、じっと見つめられていることに気づいたからだった。
顔を見つめ返しているのだから当然そう思う。三毛縞先輩はアイドルだし端正な顔立ちをしている。わたしには少し眩しいくらい。
すると彼はおもむろに口を開くと真顔でこう言った。
「かわいい」
途端に全身が跳ね上がった。ドキッとしたのか心臓がバクバクしているし、頭が沸騰したみたいに何も考えられない。思ったことがそのまま口から出てしまう。
953ソファ席で向かい合って座り、サービスで出されたお菓子といっしょに少しずついただいた。
他愛のない天気の話題から他のアイドルの近況について、話していたらあっという間に時間が過ぎていく。
最後の一口を飲んでカップをソーサーに置く。ふいにかっこいいなと思ったのは、じっと見つめられていることに気づいたからだった。
顔を見つめ返しているのだから当然そう思う。三毛縞先輩はアイドルだし端正な顔立ちをしている。わたしには少し眩しいくらい。
すると彼はおもむろに口を開くと真顔でこう言った。
「かわいい」
途端に全身が跳ね上がった。ドキッとしたのか心臓がバクバクしているし、頭が沸騰したみたいに何も考えられない。思ったことがそのまま口から出てしまう。
kotobuki_enst
DONE茨の相談に乗ってあげるあんずさんの茨あん。進展しないから落ち込んでたとかそういうわけではないけどご本人からエールをもらえてちょっと浮かれてる茨。会話をメインに話を進めようとするのは難しいね……!
その瞳に焼べるのは「……どうしても仕留めたい案件があるんですけど」
「うん」
「自分には難しそうなんですよねぇ。こういう時、あんずさんならどうします?」
茨の珍しく弱気な発言に、あんずは返事の代わりに向き合っていた雑誌から正面に座る茨へと視線を移した。当の茨はあんずの方は見ておらず、ノートパソコンを見下ろしてキーボードを叩いている。
夜のCOCCIには茨とあんず以外の客はいない。つい先ほど店員がラストオーダーに注文したコーヒーとカフェラテを運んできて、今はキッチンの奥に引っ込んで店じまいの支度をしているようだった。茨がキーボードを叩く音と遠くでカチャカチャと食器のぶつかる音だけが店内に小さく響いている。二人は四人用のテーブルに荷物を広げて、何か打ち合わせをするわけでもなく各々の片付けるべき業務をそれぞれ進めていた。会話はなく、最後に言葉を交わしたのは「遅くなってきたね。そろそろ切り上げる?」「そうですね。キリの良いところで引き上げましょうか」という一時間ほど前のやりとりであった。結局どちらも進んで荷物を片づけ始めることなく、こうして閉店ギリギリまで店に居座っている。
3517「うん」
「自分には難しそうなんですよねぇ。こういう時、あんずさんならどうします?」
茨の珍しく弱気な発言に、あんずは返事の代わりに向き合っていた雑誌から正面に座る茨へと視線を移した。当の茨はあんずの方は見ておらず、ノートパソコンを見下ろしてキーボードを叩いている。
夜のCOCCIには茨とあんず以外の客はいない。つい先ほど店員がラストオーダーに注文したコーヒーとカフェラテを運んできて、今はキッチンの奥に引っ込んで店じまいの支度をしているようだった。茨がキーボードを叩く音と遠くでカチャカチャと食器のぶつかる音だけが店内に小さく響いている。二人は四人用のテーブルに荷物を広げて、何か打ち合わせをするわけでもなく各々の片付けるべき業務をそれぞれ進めていた。会話はなく、最後に言葉を交わしたのは「遅くなってきたね。そろそろ切り上げる?」「そうですね。キリの良いところで引き上げましょうか」という一時間ほど前のやりとりであった。結局どちらも進んで荷物を片づけ始めることなく、こうして閉店ギリギリまで店に居座っている。
yua/爽流々
DONE❀Ra*bitsのハレノヒ衣装✿可愛くてあんずぴにも着てもらいました。は〜くんベースに描きましたがあの子取り損ねたので復刻コイン収集頑張ります…!ずぴにも和ロリ似合うと思ったんです因みに背景はアイビスさんのですみません。沢山素材あって助かります
ltochiri
MAIKING #ドルあんず姫 企画参加作品の冒頭部分になります。続きは書く予定ですが企画の期間内だと話の途中までになりそうです。
栄えある大国の王子は、小国の姫を結婚相手に指名する(仮題) 厳かなベルが鳴り、鳥が青空に羽ばたいていく。
ここはリンデ国にある、国立の専門学校。
授業が終わると、中庭で歓談するのが習わしだ。
昨日から、ここの生徒たちの間では――否、生徒に限らず教師や、この国の人々も――浮ついた話で持ち切りだった。
なんでも、リンデ国の王位第一継承者である英智王子が、自身の結婚相手を選ぶパーティーを催すのだという。
「どんな人が選ばれるんだろう?」
「由緒あるお家のお嬢様とか?」
「近衛大臣の妹、かわいいらしいよ?」
「まぁ、私たちには関係ないわ……招待状がまず来ないもの!」
「雲の上の存在、まるでおとぎ話よね。素敵だわ!」
「誰か誘ってくれないかしら。英智王子をひと目見るだけでいいから!」
2399ここはリンデ国にある、国立の専門学校。
授業が終わると、中庭で歓談するのが習わしだ。
昨日から、ここの生徒たちの間では――否、生徒に限らず教師や、この国の人々も――浮ついた話で持ち切りだった。
なんでも、リンデ国の王位第一継承者である英智王子が、自身の結婚相手を選ぶパーティーを催すのだという。
「どんな人が選ばれるんだろう?」
「由緒あるお家のお嬢様とか?」
「近衛大臣の妹、かわいいらしいよ?」
「まぁ、私たちには関係ないわ……招待状がまず来ないもの!」
「雲の上の存在、まるでおとぎ話よね。素敵だわ!」
「誰か誘ってくれないかしら。英智王子をひと目見るだけでいいから!」
ちゃまめ@えりあすくんLove
DONETwitter企画でのドルあんず姫にて投稿した、コウモリマヨさんとネコ姫あんずちゃん絵本表紙風のやつ。ドルあんと言うにはだいぶぬるいですが描いてて楽しかったです。 2sasukienst
DONE⚠️⚠️⚠️縦長漫画なのでクリックして読んでください!!!!すいません!!!!!茨あん「背中にキス」
※事後描写 ※本番はない
付き合ってる、同棲はしてない(けど茨がしたがってる)
あんずの背中をみて体重の増減を把握する茨(怖……)
ちなみに体重減ってるの気付けるのは茨だけだと思う
Luli
MAIKINGTwitter企画『ドルあんず姫』の参加作品🎀西洋ファンタジーパロの宗あんです。
政略結婚させられることから始まる、小国の姫・あんずと大国の第二王子・宗によるお話。
いろいろとご都合主義なのでゆるっとご覧ください。
ふたりの出会いのシーンを書きました。続きも構想はあるので、投稿期間内に書き上げられたら頑張りたい……!
2023.02.01
リボンの姫と薔薇の君 いつかの時代、どこかの地に、自然と歴史が共存する美しく小さな王国がありました。
その国の王様とお后様の間にはお姫様がひとりだけいました。名を『あんず』といい、実に純真で愛らしい姫でした。
あんず姫は長い髪をリボンで結うのがお好きでしたので、両陛下は世界中からさまざまな色や模様のリボンを取り寄せては姫に贈りました。姫はこれを大層気に入り、とても大切にしていました。そのため城の者や国の民からは『リボンの姫』と呼ばれることもありました。
あんず姫は両陛下に愛情を注がれ健やかに成長していきましたが、両陛下が跡継ぎとなる男子に長らく恵まれなかったため、後継者として隣に位置する大国の王子を迎え入れ、姫と結婚させようという運びになりました。あんず姫はまだ結婚をするつもりはありませんでしたが、国の民と平和のため、そしてほかならぬ御両親のためとすんなり受け入れられました。
5653その国の王様とお后様の間にはお姫様がひとりだけいました。名を『あんず』といい、実に純真で愛らしい姫でした。
あんず姫は長い髪をリボンで結うのがお好きでしたので、両陛下は世界中からさまざまな色や模様のリボンを取り寄せては姫に贈りました。姫はこれを大層気に入り、とても大切にしていました。そのため城の者や国の民からは『リボンの姫』と呼ばれることもありました。
あんず姫は両陛下に愛情を注がれ健やかに成長していきましたが、両陛下が跡継ぎとなる男子に長らく恵まれなかったため、後継者として隣に位置する大国の王子を迎え入れ、姫と結婚させようという運びになりました。あんず姫はまだ結婚をするつもりはありませんでしたが、国の民と平和のため、そしてほかならぬ御両親のためとすんなり受け入れられました。