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    革命

    karrruko

    DONE革命軍でレノとファウスト二人への恋心にあがいて疲れ、南に逃れたフィガロの話。
    着地はビターなレノフィガですがファウスト←レノックスの執着と、ファウスト←フィガロの執着が話のベースにあり、ファウストとの未来こそが自分の運命だとフィガロが語る描写が多いです。ファウストは理想に邁進していて、二人の真情が見えていません。

    アレクの話し言葉を捏造、モブ娼婦がレノとフィガロと親しげに会話する描写があります
    あがき(レノフィガ)2020年に開催されたレノフィガワンドロライ様お題「羊」に提出したものをベースに加筆修正しています。


     フィガロは最初、レノックスという男の存在を概念として捉えた。
     ファウストが弟子入りを願い出たとき、レノックスはその傍に控えていたらしいが容貌がまったく意識にのぼらない。なんだか岩石みたいなやつがいるなと感じたことだけは覚えている。魔力がすこぶる弱いくせに鉄心石腸というやつか、一度こうと決めたことは絶対に揺らがせにしない怖い心根のやつだとも意識の端にちらっと思ったがそれも一瞬だった。
     石が備え持つ不屈の精神の艶めきは、ファウストという華やかで明るく、柔らかな輝きの前にあっさり消え失せてしまった。だがレノックスは、ファウストの口を借りてフィガロの前に存在を絶えずほのめかせ続けた。
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