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    アスナ

    悠まひこ

    MOURNINGハリポタパロで突然シリアスな分岐が書きたくなって書いてみたら思ったよりシリアスになったのでプロットから外れるし没にするけど勿体ないので読んでほしい感じの話です。私の中の変態が、一騎くんの悲鳴が聞きたいよぅと突然叫び出しました。

    ※あまりにも唐突に始まって唐突に終わるし、特に続きません。
    ※ニヒト竜がペロの怨霊に影響されています。産まれたての竜は知能が高く、人の心の影響を受けやすい。
    ハリポタパロ 没案のため供養一条の光線が、眼前の竜の翼を貫いた。
    総士は振り返り、杖を掲げる甲洋の姿を捉える。荒れ狂う魔法と、風に煽られた本や建物の残骸が舞う中、正確に翼に一撃を浴びせたのは甲洋のようだ。
    視線が合わさる。二人が抱く懸念は同じだ。竜はこの程度で倒れる程、脆くはない。
    「総士、どうする? あいつ倒してもいい?」
    「待て来主、下手に竜を刺激するな!」
    箒に跨る操を引き留めたものの、どうこの事態に対処すべきかすぐに思いつくわけではない。総士は構えたままの杖を強く握り、歯軋りをした。
    今は物理的な風圧と魔法の乱発ですんでいるが、このままでは竜の魔力は暴走し、周囲への影響がさらに広がってしまう。防御魔法で防ぐにも限界がある。せめて強力な拘束術で動きを封じることができれば、落ち着かせることが可能だろうか。総士と、一騎と、甲洋と、操の四人だけで為せるか。竜を拘束する魔法ともなれば、失敗した時の術の反動はおそらく想像よりずっと大きい。そのリスクを取るよりも、助けが来ることを期待して待つか逃げるのが最善か。
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    kotoluv15

    MOURNINGなんかシリアスな話になる予定だったらしい理銃
    どんな話にするか思い出せないので供養


     ──誰かを殺したいほど憎んだことがあるか。
     薄っぺらい箱の中で、売り出し中の若手俳優がいささかやりすぎな演技でそんな台詞を吐いていた。手には血まみれの包丁を握っている。どうやら犯人役らしい。BGM代わりにつけていただけの番組が、連続ドラマの最終回だったのだとそこで初めて気がついた。
     銃兎は深く息を吐き、犯人に語りかける主人公の姿をぼんやりと眺めた。主演俳優は五十代の大御所と呼ばれる立場の俳優で、犯人役の若手俳優よりも自然な演技を見せた。分かりますよ、とベテラン刑事の主人公が言う。そして始まる回想シーン。
     繰り広げられる茶番を見ていられず、銃兎は手早くリモコンを操作して電源を落とした。身体の中に澱が溜まるのを自覚する。苛立ちの対処療法として煙草を咥えたが、こういうときに限ってなかなか火がつかずに余計にストレスが増していく。舌打ちと共にフィルターを噛み潰し、火もついていないそれを灰皿に投げ捨ててソファに身を投げた。
     足を抱えるように座面にごろりと横になれば、暗くなったテレビ画面が鏡面と化してくたびれた銃兎の姿を映し出しているのが見える。どうせ誰にも見せることもないのだからと 1555