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    #グロアラ

    らご氏

    供養メモ帳に残っていたお話未満の走り書き
    これ書いたあとにほんへ見直したらギルが「父上にも母上にも愛されていた」とルートヴィヒについて語ってるの確認して、割と亡くなったのは最近なのかな?じゃあこれ駄目じゃん!となったんだけど、遺品や誰かの話から愛の名残を感じたのでもいいのかな?と思ったり

    いつか再利用するかもしれない
    子守唄の話「グロスタ。少し眠ろうか。お前も休め」
    「はい」
     アラミスはグロスタの頭を撫でる
    「アラミス、殿?」
    「……母上のことはほとんど覚えていない。ギルベルトをお産みになって、すぐに逝ってしまわれた。当時は少しばかりギルベルトを恨んだ。弟が、母上を奪ってしまったのだと。だが、私は母上の子守唄を憶えている。ギルベルトにはそんな思い出もない。可哀想な弟だ……」
    「……」
    「子守唄を歌ってやろう。お前は働き過ぎだからな」
    「……私は、親不孝だと思うかね? 王太子として責務も果たさず、王位は投げ出し、きっと子を成すこともない」
    「いいえ、ルートヴィヒ様」
    「グロスタ?」
    「……ヒューゴ様もお后様も、貴方が生きて、お幸せであることが何よりだと存じます。俺は人の親ではありませんが、妹が貴族の身分を捨て砂漠の若者に嫁いだときも、ただ彼女の幸せを祈っておりました」
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    らご氏

    できたフェブリス大陸で強引にXmasグロアラしたかったお話。また冬の夜の話。全年齢向け。
    ギル×ヴァ要素あり、アレインに奥方がいる設定なのでヴァを娶りし殿下、同性とイチャイチャしてしまった殿下はご注意ください
    きよしこの夜空に 氷の破片を鏤めたかのような冷たく澄んだ星空の下、白亜の王城グランコリヌを中心に扇形に広がる城下町は屋根屋根に雪を冠し、一層白く輝いていた。
     だがそれ以上に今宵の街並みはきらきらと目映い。冬祭りの華やかな燈火と蝋燭、装飾を施した窓から漏れる暖かな光を照り返して煌めいているのだ。街の至るところに屋台が立ち並び、この日のために組み上げられた舞台の上で楽団や劇団の演目が繰り広げられている。冬の、祝祭の夜だった。
     そんな中、連れ歩く二人の姿があった。
     一人は先導するかのように一歩ほど前を歩く線の細い男、アラミス。二振りの剣を腰に佩いていることからも剣士であることが察せられる彼は、持ち得た高貴な名と地位を捨てて各地を流れる傭兵である。降り積む雪にも劣らぬほど白い肌と豊かな長い金髪に透き通る碧の瞳。上背があることを除けば美女とも見紛い兼ねない中性的な容姿を持つ彼は祝祭の様子にその涼やかな目許を細めていた。
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