朱居まりあ
DOODLEアクスタ入手出来なかった悲しみを創作にぶつける。相変わらず神栗。
無題百里基地の滑走路に、朝焼けが赤く滲んでいた。F-4ファントムⅡの轟音が空を切り裂き、神田はコックピットで操縦桿を握りしめる。後席にはナビゲーターの栗原が、冷静に計器を確認しながら指示を飛ばす。
「神田、右旋回、角度15度。高度維持しろ。ブレるなよ」
「おう! 俺の腕を信じな!」
二人の声は、ヘルメットのインカム越しにぶつかり合う。出会った当初は、まるで水と油だった。だが、幾度もの訓練飛行と任務を重ねるうち、互いの技量に敬意が生まれた。神田の果敢な操縦を、栗原の精密なナビゲーションが支える。F-4のコックピットは、いつしか二人の信頼の場となった。
夏の夜。基地の格納庫に、整備後のF-4が静かに佇む。神田は汗と油にまみれた作業服のまま、機体を眺める。そこに、栗原が現れた。いつも通り、整った顔に無駄のない動き。だが、今日はどこか様子が違う。
1083「神田、右旋回、角度15度。高度維持しろ。ブレるなよ」
「おう! 俺の腕を信じな!」
二人の声は、ヘルメットのインカム越しにぶつかり合う。出会った当初は、まるで水と油だった。だが、幾度もの訓練飛行と任務を重ねるうち、互いの技量に敬意が生まれた。神田の果敢な操縦を、栗原の精密なナビゲーションが支える。F-4のコックピットは、いつしか二人の信頼の場となった。
夏の夜。基地の格納庫に、整備後のF-4が静かに佇む。神田は汗と油にまみれた作業服のまま、機体を眺める。そこに、栗原が現れた。いつも通り、整った顔に無駄のない動き。だが、今日はどこか様子が違う。
朱居まりあ
DOODLE離れ離れになる運命を抱えて互いを想い合うのはどういう気持ちなのか。無題春。緊急発進訓練の帰路、神田と栗原のF-4はエンジントラブルに見舞われた。神田の冷静な操縦と栗原の迅速な状況報告で、機体は無事帰還したが、着陸後、二人はコックピットでしばらく動けなかった。
「……生きてるな、俺たち」
神田が呟いた。
「ああ。神田がいたからな」
栗原の声は震えていた。
その夜、基地の宿舎で、栗原が神田の部屋を訪れた。無言で差し出された缶ビールを手に、神田は栗原を部屋に招き入れた。狭い部屋に、二人分の息遣いだけが響く。
「今日、もう駄目かと思った一瞬があった」
栗原がぽつりと言った。
「でも、お前の声聞いて、なんか安心したんだ」
神田はビールを一気に飲み干し、栗原を見た。
「お前、ほんと変な奴だな」
773「……生きてるな、俺たち」
神田が呟いた。
「ああ。神田がいたからな」
栗原の声は震えていた。
その夜、基地の宿舎で、栗原が神田の部屋を訪れた。無言で差し出された缶ビールを手に、神田は栗原を部屋に招き入れた。狭い部屋に、二人分の息遣いだけが響く。
「今日、もう駄目かと思った一瞬があった」
栗原がぽつりと言った。
「でも、お前の声聞いて、なんか安心したんだ」
神田はビールを一気に飲み干し、栗原を見た。
「お前、ほんと変な奴だな」
朱居まりあ
DOODLE気分的に神栗分が足りないので。(今はモブ☓神田本描いてる最中)
無題百里基地の夜は、エンジンの残響と星の瞬きだけが支配する。滑走路の端に佇むF-4ファントムⅡのシルエットは、まるで神田と栗原の絆そのものだった。昼間は轟音とともに空を切り裂く戦闘機も、今は静かに眠っている。だが、二人の心は、静寂の中でこそ激しく揺れ動いていた。
神田鉄雄、二等空尉。陽気で熱血、口より先に拳が飛ぶような男だ。コックピットでは誰よりも大胆に機体を操り、敵機を模したターゲットを次々と撃ち落とす。一方、栗原宏美、二等空尉。冷静沈着、ナビゲーターとして神田の背後で正確無比な指示を出す。名前の文字から女性と間違われることもあるが、栗原は紛れもない男だ。鋭い眼差しと、必要以上の言葉を排除した態度が、彼の存在を際立たせていた。
639神田鉄雄、二等空尉。陽気で熱血、口より先に拳が飛ぶような男だ。コックピットでは誰よりも大胆に機体を操り、敵機を模したターゲットを次々と撃ち落とす。一方、栗原宏美、二等空尉。冷静沈着、ナビゲーターとして神田の背後で正確無比な指示を出す。名前の文字から女性と間違われることもあるが、栗原は紛れもない男だ。鋭い眼差しと、必要以上の言葉を排除した態度が、彼の存在を際立たせていた。
シギサワカヤ
DOODLEかっこいい神田を描きたかった…黒ずくめの神田とかかっこいいのでは…と思い描いたのですが、いまどきのカフェののみもの入ってるあのコップ絶対神田向いてないと思う…零す…ついでにそのへんの野良猫とじゃれたりとかして毛だらけになり栗原に怒られる
朱居まりあ
REHABILI眠れないので短い神栗。今は夏の新刊2冊目原稿中でお絵描きモードなので、文字書きの感覚忘れないために。
無題ある嵐の夜、スクランブルが発令された。ソビエトの偵察機が領空近くに現れたのだ。神田と栗原はF-4に飛び乗り、雷鳴の中を上昇した。機体が揺れ、視界は真っ暗。栗原の声だけが神田の耳に届く。
「神田、右30度、高度維持。敵機はまだ捕捉できてない。焦るな」
「お前がいるから焦らねえよ」
その瞬間、機体が雷に揺さぶられ、警告音が鳴り響いた。神田の操縦は荒々しく、だが栗原の指示は揺るがない。二人は息を合わせ、敵機を追い払った。
着陸後、ずぶ濡れの二人だけが格納庫に残った。神田がヘルメットを投げ捨て、栗原に近づいた。
「栗、俺、お前の声がなきゃ、今日墜ちてたかもな」
「……馬鹿言うな。俺がいる限り、お前は墜ちないさ」
その時、神田の手が栗原の肩を掴んだ。目が合い、時間が止まった。次の瞬間、互いの唇が重なる。雨音が全てを覆い隠し、二人の鼓動だけが響き合った。
628「神田、右30度、高度維持。敵機はまだ捕捉できてない。焦るな」
「お前がいるから焦らねえよ」
その瞬間、機体が雷に揺さぶられ、警告音が鳴り響いた。神田の操縦は荒々しく、だが栗原の指示は揺るがない。二人は息を合わせ、敵機を追い払った。
着陸後、ずぶ濡れの二人だけが格納庫に残った。神田がヘルメットを投げ捨て、栗原に近づいた。
「栗、俺、お前の声がなきゃ、今日墜ちてたかもな」
「……馬鹿言うな。俺がいる限り、お前は墜ちないさ」
その時、神田の手が栗原の肩を掴んだ。目が合い、時間が止まった。次の瞬間、互いの唇が重なる。雨音が全てを覆い隠し、二人の鼓動だけが響き合った。
シギサワカヤ
DOODLE高校生栗原名前だけ科学部とかに在籍してて(バイトで忙しいけど部活必修だから)、しかし生徒会と舌鋒鋭く交渉して予算をぶんどるのが得意なので重宝されているといい
そして部員からその働きぶんを徴収する
朱居まりあ
DOODLE神栗。無理解な時代に抗うふたり。無題訓練後の飲み会で、酔った神田が栗原に絡んだ。
「なあ、栗。お前、なんでいつもそんな冷静なんだよ?」
栗原はグラスを傾け、静かに答えた。
「神田、お前が熱すぎるだけだ。誰かがブレーキかけないと、墜落するぞ」
その言葉に、神田は笑いながらテーブルに突っ伏した。だが、目が合った瞬間、二人とも何かを感じた。言葉にならない、胸を締め付ける何か。
その後、二人は官舎を出て、基地近くの小さなアパートを借りた。狭い部屋。畳の匂いと、窓から漏れる滑走路の光。そこは、二人だけの世界だった。
「なあ、栗。俺、こんな気持ち、初めてだ」
神田は布団に寝転がり、天井を見ながらぽつりと言った。栗原は本を閉じ、静かに神田の隣に座る。
「神田。俺もだ」
1010「なあ、栗。お前、なんでいつもそんな冷静なんだよ?」
栗原はグラスを傾け、静かに答えた。
「神田、お前が熱すぎるだけだ。誰かがブレーキかけないと、墜落するぞ」
その言葉に、神田は笑いながらテーブルに突っ伏した。だが、目が合った瞬間、二人とも何かを感じた。言葉にならない、胸を締め付ける何か。
その後、二人は官舎を出て、基地近くの小さなアパートを借りた。狭い部屋。畳の匂いと、窓から漏れる滑走路の光。そこは、二人だけの世界だった。
「なあ、栗。俺、こんな気持ち、初めてだ」
神田は布団に寝転がり、天井を見ながらぽつりと言った。栗原は本を閉じ、静かに神田の隣に座る。
「神田。俺もだ」
朱居まりあ
DOODLE昨日今日と客で原稿が描けないので、合間の暇つぶしと言うか何と言うか。無題夏。訓練の合間に二人は基地近くの海岸で星空を見上げる。街の灯りが遠いこの場所で天の川を眺めながら、神田はふと口を開く。
「なあ、栗。俺、最近お前の声聞いてると、なんか落ち着くんだよ」
「……それは、ナビゲーターとして嬉しいが」
「いや、そうじゃなくてさ……」
言葉を濁す神田。栗原もまた、神田の無防備な笑顔や、危険な任務でも自分を信じてくれる姿勢に、心が揺れていた。だが、1980年代の日本では、同性同士の恋愛は公に語られるものではなかった。自衛隊という男社会ではなおさらだ。
ある夜、訓練後のロッカールーム。神田がシャツを脱ぎ、汗に濡れた背中を見せる。栗原は視線を逸らすが、心臓の鼓動が抑えられない。神田が近づき、冗談めかして肩を叩く。
884「なあ、栗。俺、最近お前の声聞いてると、なんか落ち着くんだよ」
「……それは、ナビゲーターとして嬉しいが」
「いや、そうじゃなくてさ……」
言葉を濁す神田。栗原もまた、神田の無防備な笑顔や、危険な任務でも自分を信じてくれる姿勢に、心が揺れていた。だが、1980年代の日本では、同性同士の恋愛は公に語られるものではなかった。自衛隊という男社会ではなおさらだ。
ある夜、訓練後のロッカールーム。神田がシャツを脱ぎ、汗に濡れた背中を見せる。栗原は視線を逸らすが、心臓の鼓動が抑えられない。神田が近づき、冗談めかして肩を叩く。
朱居まりあ
CAN’T MAKE神栗本の表紙が終わらんので息抜き。無題1980年代の日本では、同性愛という言葉はまだ公には語られず、自衛隊という男社会の中ではなおさらタブーだった。神田も栗原も、そんな時代の中で生きる男として、自分の心に芽生えた感情を押し殺そうとした。だが、心はそう簡単に従わなかった。
ある晩、訓練後の格納庫で二人きりになったとき、事態は動き出した。神田が機体の整備記録を確認していると、栗原が静かに近づいてきた。
「神田。……お前、最近変だぞ」
「は? 何だよ、急に」
神田が顔を上げると、栗原の目が真剣だった。
「俺のこと、避けてるだろ。……何か、まずいことでもしたか?」
その言葉に、神田の胸が締め付けられた。避けていたのは事実だった。栗原の笑顔や、ふとした瞬間の優しさが、神田の心を乱すからだ。
590ある晩、訓練後の格納庫で二人きりになったとき、事態は動き出した。神田が機体の整備記録を確認していると、栗原が静かに近づいてきた。
「神田。……お前、最近変だぞ」
「は? 何だよ、急に」
神田が顔を上げると、栗原の目が真剣だった。
「俺のこと、避けてるだろ。……何か、まずいことでもしたか?」
その言葉に、神田の胸が締め付けられた。避けていたのは事実だった。栗原の笑顔や、ふとした瞬間の優しさが、神田の心を乱すからだ。
シギサワカヤ
MEMO※元ネタ映画の細かいとこ覚えてないです※小説は書けないけどあらすじだけなら書けるなという
『三月のライオン』(※1992年の実写映画の方)ネタが見たいなというやつ婚約者との結婚を控えた神田。
ある時事故で記憶を失った神田の元に栗原が現れて「おれは、おまえの恋人だ。」と嘘をつき、入院先の病院から連れ出し、神田の「恋人」として共に放浪する。
廃墟の様なところで暮らす二人。ある日、うたたねから目覚めた神田が微笑みながら言う。「思い出した。…誰かを、愛していたことを思い出した。」
それを聞いた栗原は寂し気に笑いながら言う。「…それは、多分おれじゃないよ。」
ラスト、全てを思い出した神田。その表情でそれを察し、悲し気に見守る栗原。
だが、神田の栗原を見詰める視線は苦し気でありながらも、温かいものだった。
これからどうなっていくのか。解らない。けれど――。
みたいなやつ(原作ラスト覚えてないので適当にまとめましたすみません)
334ある時事故で記憶を失った神田の元に栗原が現れて「おれは、おまえの恋人だ。」と嘘をつき、入院先の病院から連れ出し、神田の「恋人」として共に放浪する。
廃墟の様なところで暮らす二人。ある日、うたたねから目覚めた神田が微笑みながら言う。「思い出した。…誰かを、愛していたことを思い出した。」
それを聞いた栗原は寂し気に笑いながら言う。「…それは、多分おれじゃないよ。」
ラスト、全てを思い出した神田。その表情でそれを察し、悲し気に見守る栗原。
だが、神田の栗原を見詰める視線は苦し気でありながらも、温かいものだった。
これからどうなっていくのか。解らない。けれど――。
みたいなやつ(原作ラスト覚えてないので適当にまとめましたすみません)