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DONEライジャン軸のジャンくんがジークおじさんに1口味見されそうになるお話です。最後にライジャンのイチャイチャするおまけあります。
⚠️未成年がうっかり飲酒する描写があります。
⚠️ジークがライナーの若い叔父さん設定です。
なんでも大丈夫な方だけどうぞ。 4671
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DONEエアスケブで頂いた赤ちゃんを預かる山奥親友のお話。ライジャンはカプ要素強めでベルマルはほんのりです。
エアスケブご依頼下さって本当にありがとうございました!!!
「ただいまー」
朝から近所に住む実家の母に呼ばれて出かけたマルコがシェアハウスへと帰ってくる。TVゲームで暇を持て余していたジャンが待ってましたとばかりに小走りに玄関へと向かう背中をライナーとベルトルトがキッチンとリビングから見送るとすぐに、ジャンの何とも言えない声がして二人は急ぎ足で玄関へと向かう。
「ぅ、あぁ…?!なん、だそれ、」
「ジャン、どうした…!」
「………あ、かちゃん…?」
三人の目の前にはスリングで静かに寝息を立てる赤ん坊と妙にそれが様になっているマルコが苦笑いを浮かべながら頬を掻く、酷く困惑した表情なのはジャンとベルトルトだ。
「実は、親戚の子なんだけどさ…母さんが預かってたらしいんだけどぎっくり腰になっちゃって、明日まで預かることになっちゃってさ…いい、かな…?」
5179朝から近所に住む実家の母に呼ばれて出かけたマルコがシェアハウスへと帰ってくる。TVゲームで暇を持て余していたジャンが待ってましたとばかりに小走りに玄関へと向かう背中をライナーとベルトルトがキッチンとリビングから見送るとすぐに、ジャンの何とも言えない声がして二人は急ぎ足で玄関へと向かう。
「ぅ、あぁ…?!なん、だそれ、」
「ジャン、どうした…!」
「………あ、かちゃん…?」
三人の目の前にはスリングで静かに寝息を立てる赤ん坊と妙にそれが様になっているマルコが苦笑いを浮かべながら頬を掻く、酷く困惑した表情なのはジャンとベルトルトだ。
「実は、親戚の子なんだけどさ…母さんが預かってたらしいんだけどぎっくり腰になっちゃって、明日まで預かることになっちゃってさ…いい、かな…?」
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DONEモブジャン→ライジャン最終話です。虹色の箱庭⑤ あの日から、一ヶ月経った。
ライナーはただ鳴らないスマートフォンの画面を毎日眺める、あの日からジャンの家への定期配送も止まり配達することすら無くなった。間違えました、なんて言って部屋を訪ねようかインターフォンを押してしまおうか。そう何度も思っては止め、思っては止めてを繰り返した。
画面を横へとスライドさせるとあの日カメラを構えたジャンの写真が映る、やっぱりあの日共に朝を迎えていたなら。あの日からライナーは後悔ばかりだ、そして自分の不甲斐なさに落ち込むばかりだった。
やっぱり待ってばかりの自分は性に合わない、とライナーは休日のとある日ジャンのマンションへとやって来る、あの日暗闇から見上げた淡い光は当然昼間のベランダには無くて休日だからかどの部屋も陽気な笑い声が漏れ、それに合わせて踊る様に色とりどりの洗濯物が風に揺れていた。
3264ライナーはただ鳴らないスマートフォンの画面を毎日眺める、あの日からジャンの家への定期配送も止まり配達することすら無くなった。間違えました、なんて言って部屋を訪ねようかインターフォンを押してしまおうか。そう何度も思っては止め、思っては止めてを繰り返した。
画面を横へとスライドさせるとあの日カメラを構えたジャンの写真が映る、やっぱりあの日共に朝を迎えていたなら。あの日からライナーは後悔ばかりだ、そして自分の不甲斐なさに落ち込むばかりだった。
やっぱり待ってばかりの自分は性に合わない、とライナーは休日のとある日ジャンのマンションへとやって来る、あの日暗闇から見上げた淡い光は当然昼間のベランダには無くて休日だからかどの部屋も陽気な笑い声が漏れ、それに合わせて踊る様に色とりどりの洗濯物が風に揺れていた。
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DONEモブジャ→ライジャンNTR恐らく次で終わります。
虹色の箱庭④ 風の柔らかい感触が頬を撫でてジャンは瞼を開く、ソファだと思った場所がいつの間にかに寝室になっていてさっきまでの出来事は白昼夢だろうかと寝室の壁や天井、少し開いた窓から入る夜風で揺れるカーテンにまだ頭はぼんやりする、身体に残る気怠さと何も身にまとっていない事で全てが夢でない事を思い出した。
少しずつ冷静になる頭が罪悪感を連れてはくるもののジャンは少し開いた扉から漏れ入るリビングの光に誘われて体を覆うブランケットを引きずりながら廊下へと出て明るいリビングへと歩いていく。もう夫が自宅に帰ってこないだろう事は分かっていたからか随分と大胆な姿のままでジャンは、扉を開ける。
すっかり開け放たれた窓から入る少しぬるい夜風が時間の経過を感じさせて、そして乱雑なままだったソファ周りが小綺麗になっていた。カーテンが揺れて、ベランダから人影がかかる。さっきとは違う私服姿のライナーがこちらへ目を向けそして、笑った。
3162少しずつ冷静になる頭が罪悪感を連れてはくるもののジャンは少し開いた扉から漏れ入るリビングの光に誘われて体を覆うブランケットを引きずりながら廊下へと出て明るいリビングへと歩いていく。もう夫が自宅に帰ってこないだろう事は分かっていたからか随分と大胆な姿のままでジャンは、扉を開ける。
すっかり開け放たれた窓から入る少しぬるい夜風が時間の経過を感じさせて、そして乱雑なままだったソファ周りが小綺麗になっていた。カーテンが揺れて、ベランダから人影がかかる。さっきとは違う私服姿のライナーがこちらへ目を向けそして、笑った。
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DONEモブジャン→ライジャンの3話目虹色の箱庭③日曜日から2週間程立ったある土曜日ライナーはダンボールを抱えてジャンのマンションへとやってくる、以前から続く月に2度ほどの日用品の定期配送だ。
「お届け物です」
「…ありがとう」
久しぶりに見るジャンの表情はどこか重苦しくて少しばかり痩せたようにも思える。重たい箱をいつもの様に玄関の隅に置くと廊下の奥のリビングが見える、その様子は乱雑で薄暗くてライナーの心は落ち着かなくなる。
「ジャン、体調悪いか…?」
「いや」
「少し、痩せたな」
「ああ、なんか…忙しくて、でも大丈夫」
大丈夫、の一言にこんなに頼りなげで痛々しいものがあるのだとライナーは目の前のジャンを見て初めて思う、放っておけない。そんな気持ちも同時に芽生えた、それでも彼は顔も知らない男の物で、このままただの宅配員として知らないふりをしてしまえばそれで終わりだ、見ない振りをしてサインを貰えばそれで。
2407「お届け物です」
「…ありがとう」
久しぶりに見るジャンの表情はどこか重苦しくて少しばかり痩せたようにも思える。重たい箱をいつもの様に玄関の隅に置くと廊下の奥のリビングが見える、その様子は乱雑で薄暗くてライナーの心は落ち着かなくなる。
「ジャン、体調悪いか…?」
「いや」
「少し、痩せたな」
「ああ、なんか…忙しくて、でも大丈夫」
大丈夫、の一言にこんなに頼りなげで痛々しいものがあるのだとライナーは目の前のジャンを見て初めて思う、放っておけない。そんな気持ちも同時に芽生えた、それでも彼は顔も知らない男の物で、このままただの宅配員として知らないふりをしてしまえばそれで終わりだ、見ない振りをしてサインを貰えばそれで。
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DONEモブジャン→ライジャンNTR2話目。
詳しくは1話目のキャプションをご覧下さい。
虹色の箱庭② ある日曜日の朝、ベランダで洗濯物を干すジャンの耳にリビングのローテーブルの上で震えるスマートフォンの音が響く、サンダルを脱いでそれを手に取ると「荷物届いた」の短い文章が画面に表示されていて自分も「良かった、また足りないもの送る」と文章を打って家事の続きに取り掛かる。この短い全く同じやり取りをもう一年以上繰り返していて、赴任直後は料理の感想や感謝の言葉があったそれが一つ減り、二つ減り今ではこの一言ずつのやり取りが辛うじて夫婦の絆を繋いでいる気がジャンにはしていた。
必要な物を敢えて聞いてわざわざ送るのもネットショッピングで買えば済むはずのそれをさせないようにしている自分が必死で「妻」としての役割を保とうとしている気がして洗濯日和の空とは打って変わってジャンの心をどんよりと曇らせた。
2539必要な物を敢えて聞いてわざわざ送るのもネットショッピングで買えば済むはずのそれをさせないようにしている自分が必死で「妻」としての役割を保とうとしている気がして洗濯日和の空とは打って変わってジャンの心をどんよりと曇らせた。
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DONEモブジャンからのライジャン。所謂団地妻のジャンと宅配便のお兄さんのライナーが恋に落ちるお話。
ジャンが26歳、ライナーが24歳の設定です。
続き物です。
虹色の箱庭①「——よし。」
開け放ったベランダから初夏の少しぬるい風が吹き抜ける午後、ジャンはダイニングテーブルを占領するジップロックの作り置きの料理を段ボールへと詰めてガムテープを貼り終え一息吐き出す。
宛名は地方へ単身赴任中の夫の住所、ぺたりと貼り付けたそれに「食品」とだけ書いて換気扇の轟々と音を立てるキッチンでぼんやりその箱を見下ろす。きっと冷凍庫の隅で眠りに眠ってゴミ箱行きのそれをせっせと形だけ詰める自分の馬鹿らしさにジャンは一人、先程よりずっと深く深く息を吐いた。
ジャンは26歳、大学卒業と同時に年上の恋人と結婚してもう4年、夫が単身赴任を始めてもう2年経っていた。まだ新婚と言ってもおかしくない筈の自分達は既に熟年夫婦の様にどこか、隙間風が吹いている。
2082開け放ったベランダから初夏の少しぬるい風が吹き抜ける午後、ジャンはダイニングテーブルを占領するジップロックの作り置きの料理を段ボールへと詰めてガムテープを貼り終え一息吐き出す。
宛名は地方へ単身赴任中の夫の住所、ぺたりと貼り付けたそれに「食品」とだけ書いて換気扇の轟々と音を立てるキッチンでぼんやりその箱を見下ろす。きっと冷凍庫の隅で眠りに眠ってゴミ箱行きのそれをせっせと形だけ詰める自分の馬鹿らしさにジャンは一人、先程よりずっと深く深く息を吐いた。
ジャンは26歳、大学卒業と同時に年上の恋人と結婚してもう4年、夫が単身赴任を始めてもう2年経っていた。まだ新婚と言ってもおかしくない筈の自分達は既に熟年夫婦の様にどこか、隙間風が吹いている。
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DONE🐭ランドの知識はほぼ無いので暖かい目で読んで頂けたら…🙇♀️年齢設定は17×15です
🐭ランドに行くライジャンの話。 大きな夢の国のゲートを潜ってジャンとライナーは子供の様に瞳を輝かせて辺りをキョロキョロと見回す、特にジャンはディズニー映画を定期的に見るほど好きだから更に瞳は輝いて今にも走り出してしまいそうだ。
「なあなあ、あれ乗ろ!あっち行こ!」
なんて子供の様にライナーの袖を引いて敷地内を左へ右へと連れ回す、ライナー自身はジャンに付き合って映画を見る程度で世界観を知っている。位でジャン程の熱量はないものの夢の国の独特の雰囲気に飲まれてすっかり、デートを楽しんでいた。
「なー、ここのエリア行っていい?出来たばっかでまだ行ったことねえんだけど」
「おう、折角来たんだから満喫して帰らねぇとな」
マップを見ながら首を傾けるジャンに勿論とライナーは頷いて新しいエリアへと足を運ぶ、ライナーの自宅で昨夜観たばかりの「美女と野獣」エリアだ。
2630「なあなあ、あれ乗ろ!あっち行こ!」
なんて子供の様にライナーの袖を引いて敷地内を左へ右へと連れ回す、ライナー自身はジャンに付き合って映画を見る程度で世界観を知っている。位でジャン程の熱量はないものの夢の国の独特の雰囲気に飲まれてすっかり、デートを楽しんでいた。
「なー、ここのエリア行っていい?出来たばっかでまだ行ったことねえんだけど」
「おう、折角来たんだから満喫して帰らねぇとな」
マップを見ながら首を傾けるジャンに勿論とライナーは頷いて新しいエリアへと足を運ぶ、ライナーの自宅で昨夜観たばかりの「美女と野獣」エリアだ。
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DONE美味しいチョコありがとうございました。ハピエン厨ですびばぜん!!!
ライナーへチョコを渡せなかったジャンの話 ジャンはもう30分右へ左へウロウロとショッピングモールのチョコ売り場の前を行ったり来たり繰り返している、ここ数日売り場の前を行ったり来たりしては帰るばかりだったものの流石に今日は買わなければと意を決したようにジャンは漸く、売り場の中へと足を踏み入れる。
友チョコ、なんてものがあるとは言えやはり居心地は悪い、しかし手近にあるチョコを買って帰る事はせずにしっかりチョコを吟味する辺りにジャンの生真面目さやプレゼントする相手への気持ちの強さが窺えた。
「——よし、これだ」
売り場に入ってから少しばかり急ぎ足で一周ぐるりと回って決めたビターテイストのトリュフチョコの詰め合わせを手に取る、黒に金字で文字の書かれたシンプルでシックな包装紙はきっと幾つも可愛らしいチョコを貰うであろう相手の目を引くはずだ。なんて打算的なことも思いながらジャンはレジへと向かう。支払いの間はやっぱり気恥しさから俯きマフラーへ口元を埋めながらボソボソと返事をして足早に店を出る、駆け足に売り場から何十メートルか離れたところで漸くジャンはホッと息を吐き出す。
3026友チョコ、なんてものがあるとは言えやはり居心地は悪い、しかし手近にあるチョコを買って帰る事はせずにしっかりチョコを吟味する辺りにジャンの生真面目さやプレゼントする相手への気持ちの強さが窺えた。
「——よし、これだ」
売り場に入ってから少しばかり急ぎ足で一周ぐるりと回って決めたビターテイストのトリュフチョコの詰め合わせを手に取る、黒に金字で文字の書かれたシンプルでシックな包装紙はきっと幾つも可愛らしいチョコを貰うであろう相手の目を引くはずだ。なんて打算的なことも思いながらジャンはレジへと向かう。支払いの間はやっぱり気恥しさから俯きマフラーへ口元を埋めながらボソボソと返事をして足早に店を出る、駆け足に売り場から何十メートルか離れたところで漸くジャンはホッと息を吐き出す。
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DONEスクカライジャン 夕暮れの部屋に締め切られたカーテンの隙間から夕日が差し込みまるでスポットライトのように折り重なる二人の体の一部を照らす。部屋の持ち主のライナーの膝へと跨り規則的に自ら腰を揺するジャンの首元でシルバーのネックレスが揺れ、時折差し込む夕陽の光をキラリと反射させる。
「ッ、おい、…!やめろ、」
「いっ、て…何で」
「ふざっ、けんな…そう言うんじゃねえだろ」
ギシ、と規則的に鳴いていたベッドが静まりライナーの口元を手で押し退けるように逸らすジャンの苛立った言葉にライナーは何故だと不満げに眉を寄せる。
セックスの流れでキスをするなんて極々自然なことであるはずのそれをジャンは毎度拒絶する。確かに二人の関係は恋人同士ではない、数ヶ月前のパーティーで酒に酔ったジャンを送って行った部屋でそのまま、まさに今日のように跨られて始まった関係だ。
2826「ッ、おい、…!やめろ、」
「いっ、て…何で」
「ふざっ、けんな…そう言うんじゃねえだろ」
ギシ、と規則的に鳴いていたベッドが静まりライナーの口元を手で押し退けるように逸らすジャンの苛立った言葉にライナーは何故だと不満げに眉を寄せる。
セックスの流れでキスをするなんて極々自然なことであるはずのそれをジャンは毎度拒絶する。確かに二人の関係は恋人同士ではない、数ヶ月前のパーティーで酒に酔ったジャンを送って行った部屋でそのまま、まさに今日のように跨られて始まった関係だ。
aYa62AOT
DONE先生のライナーと生徒のジャンのライジャンライジャン 新任の高校教師のライナーは少し遅い仕事を終えて駅の改札を抜ける漸く週の終わりの金曜日の夜だが特に予定もなく冷えた体にブルりと身を震わせておでんでも買うか、と駅前の街に足を踏み出す。
「——先生、!」
どこかから聞こえた声に咄嗟に辺りを見回す自分の条件反射に呆れながら一つ息を吐くとこちらへと走ってくる私服姿の生徒、ジャンが近付いてくる。ジャンは受け持ちの生徒でもなく、特に何かしら繋がりはあるわけでは無いけれど何故だかライナーにやたらと懐いてくる言ってしまえば可愛い生徒だ。
「——ジャン、お前何してんだ?」
「先生のこと待ってた、前にこの辺て言ってたろ」
「待ってたって、…お前いつから待ってたんだ」
下校してからもう随分時間は経っているはずで駆け寄って来たジャンの鼻先は少しばかり赤い、それが余計に時間の経過を感じさせて思わずライナーは眉を下げて自らが来ていたジャケットを脱いで差し出す。
1549「——先生、!」
どこかから聞こえた声に咄嗟に辺りを見回す自分の条件反射に呆れながら一つ息を吐くとこちらへと走ってくる私服姿の生徒、ジャンが近付いてくる。ジャンは受け持ちの生徒でもなく、特に何かしら繋がりはあるわけでは無いけれど何故だかライナーにやたらと懐いてくる言ってしまえば可愛い生徒だ。
「——ジャン、お前何してんだ?」
「先生のこと待ってた、前にこの辺て言ってたろ」
「待ってたって、…お前いつから待ってたんだ」
下校してからもう随分時間は経っているはずで駆け寄って来たジャンの鼻先は少しばかり赤い、それが余計に時間の経過を感じさせて思わずライナーは眉を下げて自らが来ていたジャケットを脱いで差し出す。
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DONEジャくんの耳を塞ぐ仕草が実はナーが教えたものだったら、と言うお話。ある曲を聴きながら書いた物です。
タイトルがその曲です
冬夜のマジック ——ああ、違う、ちがう
どうして、なんで、ずっと——
「——俺の憧れで、いてくれなかったんだよ!なあ!!なんで、なん、ッ…」
頭を抱えながら情けない程小さく蹲り震えるライナーにジャンは普段は見せない程の強い感情を声と、怒りに震える体で伝える。
17のライナーはこうではなかった、ピンとした大きな背中と手がいつも安心感を与えていた、それなのに今のライナーはどうだ。
頬も痩けて、痩せて、自分より酷く小さく見える。そしてそれと同時にジャンはライナーが昔の自分と重なってそれが余計に心を荒ぶらせて掻き乱す。
自らの命の危機を前にしても手も足も出ず荷馬車の上で返り血を浴びながら仲間に辛うじて繋いでもらった命に震えていた自分を、次は必ず殺すと口では言いながら震える自分を抑えるのに必死だったあの頃を。
3459どうして、なんで、ずっと——
「——俺の憧れで、いてくれなかったんだよ!なあ!!なんで、なん、ッ…」
頭を抱えながら情けない程小さく蹲り震えるライナーにジャンは普段は見せない程の強い感情を声と、怒りに震える体で伝える。
17のライナーはこうではなかった、ピンとした大きな背中と手がいつも安心感を与えていた、それなのに今のライナーはどうだ。
頬も痩けて、痩せて、自分より酷く小さく見える。そしてそれと同時にジャンはライナーが昔の自分と重なってそれが余計に心を荒ぶらせて掻き乱す。
自らの命の危機を前にしても手も足も出ず荷馬車の上で返り血を浴びながら仲間に辛うじて繋いでもらった命に震えていた自分を、次は必ず殺すと口では言いながら震える自分を抑えるのに必死だったあの頃を。