shinokoko
PROGRESSかの有名な元フリーホラーゲーム ibパロ二初の続き ですかけたところから追加しております!
でも終わってないです💦 すみません
⚠️注意⚠️
“個性”無し世界(キャラの独自設定あり)
年齢操作あり
諸事情により、後々作中に既存キャラの名前(勝手に命名)が出てきます
パロに合わせるための原作ゲームの内容・キャラ設定改変
諸々、なんでも許せる方向けです!
Aの肖像(続き) 小部屋から出て先ほどブーケを食べた唇があったところへと向かう。しかしそこにあの唇は無く、扉が鎮座しているだけだった。扉の向こう側にもまた同じものがあるのではと身構えながらドアを開いたが、くぐり抜けた先にあったのは一面灰色の部屋だった。かなり広いその部屋は仕切りで先が見えない。しかし先ほど動き出して彼らを襲ってきた女の絵画と同じ物が幾つも並んでいる。
さすがに襲われた時の光景が記憶に新しく近寄り難い。ふたりは壁からなるべく離れるように進んでいった。壁に仕切られた区画の一面には新たな絵画が飾られている。絵の前面には新聞紙がばら撒かれ、傍らに鼻にランプを下げたゾウの像が置かれている。
『ねぇ。そこ、どいてくださらない?』
6640さすがに襲われた時の光景が記憶に新しく近寄り難い。ふたりは壁からなるべく離れるように進んでいった。壁に仕切られた区画の一面には新たな絵画が飾られている。絵の前面には新聞紙がばら撒かれ、傍らに鼻にランプを下げたゾウの像が置かれている。
『ねぇ。そこ、どいてくださらない?』
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でも終わってないです💦 すみません
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Aの肖像 第二章
暗い場所で目が覚める。足元の固い感触に床があることだけは確かだったが、周囲に光源が無いために部屋なのかどうかもわからない。
『与一』
不意に声が聞こえた。耳にした与一の背がぞわりと震えた。
『与一』
今度は背後から聞こえてきた声に瞬間的に走り出す。周囲が壁かもしれないがそんなことに構っている暇はない。考えるよりも先に足を動かす。
『与一』
ねっとりとまとわりつくような重い声が追いかけてくる。絡まりそうになる足を動かしていた与一の目の前に淡い光に照らされた通路が見える。考える余裕もなく与一はその通路へ飛び込んだ。
光は少しずつ弱くなる。通路は長くトンネルのようになっているので不安がいやます。
『どこへ行くんだい? 与一』
1300暗い場所で目が覚める。足元の固い感触に床があることだけは確かだったが、周囲に光源が無いために部屋なのかどうかもわからない。
『与一』
不意に声が聞こえた。耳にした与一の背がぞわりと震えた。
『与一』
今度は背後から聞こえてきた声に瞬間的に走り出す。周囲が壁かもしれないがそんなことに構っている暇はない。考えるよりも先に足を動かす。
『与一』
ねっとりとまとわりつくような重い声が追いかけてくる。絡まりそうになる足を動かしていた与一の目の前に淡い光に照らされた通路が見える。考える余裕もなく与一はその通路へ飛び込んだ。
光は少しずつ弱くなる。通路は長くトンネルのようになっているので不安がいやます。
『どこへ行くんだい? 与一』
shinokoko
PROGRESSかの有名な元フリーホラーゲーム ibパロ二初の続き 其の二 ですかけたところから追加しております!
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Aの肖像 第一章(続き2) ふたりは当て所なく続く廊下を歩いていく。
どこともしれない不可思議な場所ではあるが美術館であることだけは確かである。飾られた絵画や彫刻が動き、こちらをじっと眺めたりと不穏な動きをする以外は。
薄暗い照明と最小限の装飾。人間は駆藤と与一だけだけのはずが、うるさいくらいに人の気配がする。
美術館とは基本的に飾られた美術品に視線を向けるために通路や装飾に気を遣っている。人がいても気にならないことよう工夫されていることの多い印象であるが、この場所は人がふたり以外存在しないにも関わらず落ち着かない騒がしさだった。
そんな中をふたりは周囲を警戒しながら並んで歩く。
ドアを潜ってたどり着いたさきは、エントランスのようになっており、壁にそれぞれ男女の絵が飾ってあった。その絵の前には肘から先だけの手が、何かを求めるように指を開いた状態で床から突き出ていた。
3945どこともしれない不可思議な場所ではあるが美術館であることだけは確かである。飾られた絵画や彫刻が動き、こちらをじっと眺めたりと不穏な動きをする以外は。
薄暗い照明と最小限の装飾。人間は駆藤と与一だけだけのはずが、うるさいくらいに人の気配がする。
美術館とは基本的に飾られた美術品に視線を向けるために通路や装飾に気を遣っている。人がいても気にならないことよう工夫されていることの多い印象であるが、この場所は人がふたり以外存在しないにも関わらず落ち着かない騒がしさだった。
そんな中をふたりは周囲を警戒しながら並んで歩く。
ドアを潜ってたどり着いたさきは、エントランスのようになっており、壁にそれぞれ男女の絵が飾ってあった。その絵の前には肘から先だけの手が、何かを求めるように指を開いた状態で床から突き出ていた。
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あんまり進んでなくてすみません……!!
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パロに合わせるためのゲーム内容改変
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Aの肖像(第一章 続き) 壁にもたれてかかっている青年に駆け寄り、呼吸を確かめる。先ほどまでの苦しそうなそれとはうってかわり、落ち着いた息遣いになっていて与一は良かったと息をつく。
「大丈夫ですか?」
そっと肩に触れて揺らすと、青年は小さく呻き声を上げて閉じていた瞳を開いた。
「くっ…… 痛…… くない?」
訝しげに首を傾げ呟いた青年は傍らで心配そうに顔を覗き込んでいる与一の近さに僅かに体をのけ反らせる。
「これ、君のものかな」
与一が青い薔薇を差し出すと、青年は頷き薔薇を受け取る。与一の姿を値踏みするように視線を寄越した青年は一瞬だけ驚いた表情を浮かべ、今度は真っ直ぐに与一に視線を合わせる。
「すまん。あの化け物から取り返してくれたんだな」
1748「大丈夫ですか?」
そっと肩に触れて揺らすと、青年は小さく呻き声を上げて閉じていた瞳を開いた。
「くっ…… 痛…… くない?」
訝しげに首を傾げ呟いた青年は傍らで心配そうに顔を覗き込んでいる与一の近さに僅かに体をのけ反らせる。
「これ、君のものかな」
与一が青い薔薇を差し出すと、青年は頷き薔薇を受け取る。与一の姿を値踏みするように視線を寄越した青年は一瞬だけ驚いた表情を浮かべ、今度は真っ直ぐに与一に視線を合わせる。
「すまん。あの化け物から取り返してくれたんだな」
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レッツ ライヴライティング!
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Aの肖像(第一章) とぷんという音と共に飛び込んだはずが、水の感触は一瞬で。閉じていた目を開けてみるとどこかの回廊に立っていた。
水に飛び込んだはずなのに…… と辺りを見回すが、壁や床どころか自身すらも濡れていない。不思議に思いながらそこにいるわけにもいかず与一は廊下を歩き出す。
壁の深い青色だけは唯一飛び込んだ絵の水の色に似ている。そんなことを思いながら歩く与一の目の前に不意にドアが現れた。ドアの前には行手を塞ぐバリケードのようにサイドテーブルが置かれていた。
ドアを開けるべくそのサイドテーブルをどかそうと四苦八苦するがびくともしない。何かおかしいと改めてテーブルを見やれば、いつの間にか透明なガラスの花瓶に一輪の赤い薔薇が活けられていた。
3738水に飛び込んだはずなのに…… と辺りを見回すが、壁や床どころか自身すらも濡れていない。不思議に思いながらそこにいるわけにもいかず与一は廊下を歩き出す。
壁の深い青色だけは唯一飛び込んだ絵の水の色に似ている。そんなことを思いながら歩く与一の目の前に不意にドアが現れた。ドアの前には行手を塞ぐバリケードのようにサイドテーブルが置かれていた。
ドアを開けるべくそのサイドテーブルをどかそうと四苦八苦するがびくともしない。何かおかしいと改めてテーブルを見やれば、いつの間にか透明なガラスの花瓶に一輪の赤い薔薇が活けられていた。
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Aの肖像(プロローグ) 日の光が僅かに届くすっきりとしない薄曇りの空の下、死柄木与一はとぼとぼと町の美術館へ向かっていた。家に帰りたくないというそれだけのために、さほど詳しくもない画家の展覧会へと足を向けていた。
昔からあるその美術館は未だ機械化されておらず、受付にはスタッフが常駐し来場者の対応を行なっている。物販とは別にリーフレットやパンフレットも置かれているため、忙しいであろうに初老の男性スタッフは涼しい顔で来場者をさばいていた。あまりひと目につかないようにと俯きながら足を踏み入れた与一は、並べられた美術品を横目に歩いていく。さほど時間をかけずに一階、二階と回廊を回り、案内板に従って三階の休憩スペースへと辿り着く。
2549昔からあるその美術館は未だ機械化されておらず、受付にはスタッフが常駐し来場者の対応を行なっている。物販とは別にリーフレットやパンフレットも置かれているため、忙しいであろうに初老の男性スタッフは涼しい顔で来場者をさばいていた。あまりひと目につかないようにと俯きながら足を踏み入れた与一は、並べられた美術品を横目に歩いていく。さほど時間をかけずに一階、二階と回廊を回り、案内板に従って三階の休憩スペースへと辿り着く。
はねた
TRAININGA初と二初ってこんなかんじかなという印象です。gift どうぞ、と幼い声がした。
ぞ、のあたりが舌足らずに、ちいさなこぶしがさしだされる。閉じきらない短い指のあいだにどんぐりがひとつのぞいていた。
いいものだねと、もうひとり、先のものよりいくらか年嵩の声がした。
ちいさな指が、それよりもすこしおおきな手にどんぐりを落とす。
どうぞとくりかえされた、声にはどこか誇らしげな響きがあった。
少年のてのひらに載せられたどんぐりはずいぶんとちいさい。茶色のおもてがなめらかに、うっすらと光っていた。
「なかなかいいものだね。どこで見つけたのかな。もうすこし頑張れば、もっとたくさん拾えたかもしれないね」
少年の言葉に、こどもはポケットからもうひとつどんぐりをとりだす。
1405ぞ、のあたりが舌足らずに、ちいさなこぶしがさしだされる。閉じきらない短い指のあいだにどんぐりがひとつのぞいていた。
いいものだねと、もうひとり、先のものよりいくらか年嵩の声がした。
ちいさな指が、それよりもすこしおおきな手にどんぐりを落とす。
どうぞとくりかえされた、声にはどこか誇らしげな響きがあった。
少年のてのひらに載せられたどんぐりはずいぶんとちいさい。茶色のおもてがなめらかに、うっすらと光っていた。
「なかなかいいものだね。どこで見つけたのかな。もうすこし頑張れば、もっとたくさん拾えたかもしれないね」
少年の言葉に、こどもはポケットからもうひとつどんぐりをとりだす。
はねた
DOODLEhrakを読んで、OFA初代と2代が気になるようになりました、という感想です。花の人 白い壁はところどころ割れて瓦礫となっている。
がらんとした部屋には窓もない。壁の一面にものものしい鉄扉があるきりの、室内には豪勢な椅子がやっつ並んでいた。玉座とでもいうつもりか、いっそ舞台じみたその光景をぼんやりと眺めていると、ふと肩のうしろあたりにあたたかいものが触れた。
指をとられて、握りかえさずにいると意趣返しのつもりか軽く手の甲をつねられる。
生きているはずもないのに、おたがいまだひとのふりをしている。面倒な性分だと頭の片隅でちらりとおもった。
ぐるりとめぐらされた玉座はどれも空っぽだった。それぞれの主たちは、いつか九つめの座をになうだろう少年の退去とともにどこかへと姿を消していた。
「俺は出してやっただろうが」
1501がらんとした部屋には窓もない。壁の一面にものものしい鉄扉があるきりの、室内には豪勢な椅子がやっつ並んでいた。玉座とでもいうつもりか、いっそ舞台じみたその光景をぼんやりと眺めていると、ふと肩のうしろあたりにあたたかいものが触れた。
指をとられて、握りかえさずにいると意趣返しのつもりか軽く手の甲をつねられる。
生きているはずもないのに、おたがいまだひとのふりをしている。面倒な性分だと頭の片隅でちらりとおもった。
ぐるりとめぐらされた玉座はどれも空っぽだった。それぞれの主たちは、いつか九つめの座をになうだろう少年の退去とともにどこかへと姿を消していた。
「俺は出してやっただろうが」