serisawa
DONE付き合ってないふるやさんとしほさんの短い小話です。One is always sorry after the event 昼下がりの阿笠邸のリビングで、降谷は差し出されたコーヒーに口をつけた。
対面のソファに座る人物は、宮野志保。この家の主である阿笠博士にとっては娘同然の存在であり、灰原哀から元の姿を取り戻した今も、彼と二人で暮らしている。
「ごめんなさいね、呼び出したりして。仕事、忙しいんでしょう?」
「君が気にすることじゃないさ。それに、時間が無ければ来ないよ。僕の予定がアテにならないことは、わかってるだろ?」
何度、彼女との面談日程に変更連絡を入れたことか。
同じことを思い出したのか、志保はクスクスと笑ってみせた。
「ふふっ、そうね」
大人びた表情の多い志保だが、笑顔はあどけなく、歳若い娘相応のものだ。
あの組織が壊滅し、科学者シェリーこと宮野志保が公安の保護下に入って二年。
3900対面のソファに座る人物は、宮野志保。この家の主である阿笠博士にとっては娘同然の存在であり、灰原哀から元の姿を取り戻した今も、彼と二人で暮らしている。
「ごめんなさいね、呼び出したりして。仕事、忙しいんでしょう?」
「君が気にすることじゃないさ。それに、時間が無ければ来ないよ。僕の予定がアテにならないことは、わかってるだろ?」
何度、彼女との面談日程に変更連絡を入れたことか。
同じことを思い出したのか、志保はクスクスと笑ってみせた。
「ふふっ、そうね」
大人びた表情の多い志保だが、笑顔はあどけなく、歳若い娘相応のものだ。
あの組織が壊滅し、科学者シェリーこと宮野志保が公安の保護下に入って二年。
ukionze1517kara
MAIKING降志一家、海へ行くの巻妄想の三人兄弟
長男 景 けい
長女 明 あかり
次男 光 みつる
長男 赤髪に髪型ふる似
眼ターコイズ
肌白
長女 金と赤の間髪型はしほ似
オレンジブラウン
眼アイスブルー
肌白
次男 金髪で髪型しほ似
眼エメラルド
海へ行く夏休みの中頃。僕たち兄弟が楽しみにしていた海へ行くことになった。
いつも家族行事には運転を買って出る父さんは休みが取れず、今日は母さんが運転するミニバンに乗り海水浴場に来ていた。
海にはカラフルな水着を着た人達が賑わっている。
真夏の太陽に当てられて喉の渇きを覚えた。
「ねぇーお母さん。 ジュース飲みたい!」
妹の我慢の限界が来たみたいだ。
「分かったわ。何か買ってくるからシート広げててくれる?」
「いやー!じゅんびしたくない!みんなでお買い物する!お母さんとけいちゃんとみっちゃんとい~き~た~い」
いつもの妹の我が儘が炸裂し始めた。
「皆でこの場所を離れたら場所取り出来ないでしょ?」
「いやー!」
つんざくような妹の叫び声に耳をふさいだ。その声に反応するかのように光(みつる)も泣き出した。
1660いつも家族行事には運転を買って出る父さんは休みが取れず、今日は母さんが運転するミニバンに乗り海水浴場に来ていた。
海にはカラフルな水着を着た人達が賑わっている。
真夏の太陽に当てられて喉の渇きを覚えた。
「ねぇーお母さん。 ジュース飲みたい!」
妹の我慢の限界が来たみたいだ。
「分かったわ。何か買ってくるからシート広げててくれる?」
「いやー!じゅんびしたくない!みんなでお買い物する!お母さんとけいちゃんとみっちゃんとい~き~た~い」
いつもの妹の我が儘が炸裂し始めた。
「皆でこの場所を離れたら場所取り出来ないでしょ?」
「いやー!」
つんざくような妹の叫び声に耳をふさいだ。その声に反応するかのように光(みつる)も泣き出した。
roziura3
DONE降志。電気が落ちた夜の研究室での二人の対話。ただ二人がグダグダ喋っているだけ。仮題は「夜の王様」。ラストまでいってからタイトルを変えました。
真夜中のカウントダウン夜という人生の終わりがとても穏やかだったとしても、簡単に気持ちのいい夜の中に入り込んではならない。
「あ」
ブゥン、という虫の羽ばたきにも似た音を最後に、蛍光灯は落ちた。研究室には私ひとりしかいないのに、チリチリ光る主張を見て見ぬふりしていた罰が祟った。手元の珈琲はまだ入れたばかりで湯気が立っている。それを零さぬよう動かずにいれば段々と夜目が効いてきて、窓辺から差し込む薄明るい月光を頼りにカップを机に戻すことができた。
夜に、じんわりと月を見上げるなんて久々のことだ。格子状に六つに割れた窓枠の隙間から、左上が欠けた月が雲にたなびき身を隠す。あの月と話ができたら、と頭に浮かんだ。そして、それはどこからきた発想だっけと自分の思考の発端を追いかける。
3638「あ」
ブゥン、という虫の羽ばたきにも似た音を最後に、蛍光灯は落ちた。研究室には私ひとりしかいないのに、チリチリ光る主張を見て見ぬふりしていた罰が祟った。手元の珈琲はまだ入れたばかりで湯気が立っている。それを零さぬよう動かずにいれば段々と夜目が効いてきて、窓辺から差し込む薄明るい月光を頼りにカップを机に戻すことができた。
夜に、じんわりと月を見上げるなんて久々のことだ。格子状に六つに割れた窓枠の隙間から、左上が欠けた月が雲にたなびき身を隠す。あの月と話ができたら、と頭に浮かんだ。そして、それはどこからきた発想だっけと自分の思考の発端を追いかける。
youkari
MAIKINGこんな感じで始まるエロを書きたいなと思ってほったらかしです催眠術と降志宮野志保は催眠術など信じていなかった。
それは酔った戯れにやったこと。
正直効果など期待していなかったのに。
目の前で服を脱ぎ始めている恋人、降谷零の姿に、まさか、という気分になる。
二人でワインを飲みながら見ていたテレビでやっていた簡易的な催眠術の方法。
お互いに笑いながら、やってみようか、なんて。
***
「手を叩いたら、降谷さんは私の言うことをなんでも聞くようになるの」
テレビでやっていた手順を終え、最後の一言。
じっと彼の青い瞳を見つめながら、ぱちん、と手を打った。
かかった感じはしないな、と苦笑する降谷に対して、志保は試しに言ってみる。
「あなたは、これから語尾に必ず『ニャ』をつけて喋らないといけません」
ぶは、と降谷が吹き出す。
2241それは酔った戯れにやったこと。
正直効果など期待していなかったのに。
目の前で服を脱ぎ始めている恋人、降谷零の姿に、まさか、という気分になる。
二人でワインを飲みながら見ていたテレビでやっていた簡易的な催眠術の方法。
お互いに笑いながら、やってみようか、なんて。
***
「手を叩いたら、降谷さんは私の言うことをなんでも聞くようになるの」
テレビでやっていた手順を終え、最後の一言。
じっと彼の青い瞳を見つめながら、ぱちん、と手を打った。
かかった感じはしないな、と苦笑する降谷に対して、志保は試しに言ってみる。
「あなたは、これから語尾に必ず『ニャ』をつけて喋らないといけません」
ぶは、と降谷が吹き出す。
黒護にゃちょこ
MAIKINGかきかけの降志小説から抜粋解毒薬が無事必要在るべきところに渡った後は、私は恐らく然るべき処分を受けるだろう。そうなる前に、母からのテープを最初から最後まで聞かなければと思い、部屋で一人、ベッドに横たわりながらカセットのスイッチを付けた。古ぼけた音が途切れ途切れに響き渡る。このテープは、そろそろ限界なのだ。眼を瞑りながら母の音にひたすら集中すると、この世とあの世が繋がる感覚に陥る。途切れる度に現実に押し戻されるので、まるで「こちら側にくるにはまだ早いわよ」と言われているようだ。音の海に流されていると、ふと「れいくん」という単語に意識が覚醒させられた。
「れいくん」
その名を自分でも呼んでみる。誰だろう。巻き戻して再度テープの擦る音を聴くと、どうやら母に懐く近所の子どもらしかった。
「将来は貴女や、日本を護る正義のヒーローになるって言ってたから…もしかしたら、もしかするとかもしれないわね」
もし、叶っていたら、その「れいくん」とやらは、警察官にでもなっているのかしら。…いえ、きっと、そんな昔の約束なんて…白鳥警部じゃあるまいし。それに、今更だわ。
「もう決着は着いちゃったわよ…れいくん」
あまりにも 676