青空に放流してたヤツ少年の語った幼い記憶に思いを寄せるアオ
優しく懐かしむ少年の顔を見て、いつかは私との思い出もこの様な表情で誰かに語ってくれるのだろうか?
○
眠れぬ少年を寝かしつける
アオガミの生きている音
○
「君を知ってから私はどこか変になってしまった」
「オレもだよ。………アオガミといる時、なんか心が浮かれてる気分」
「………そうか。君の言葉でようやく理解できた。私は変になったのではなく、浮かれていたのか。……君のおかげでようやく、この感情に当てはまる言葉を見つけることができた。ありがとう」
「へへ…どーいたしまして」
○
就寝からしばらくしてからの事だった。
「もし、」
アオガミが語りかけてくる。
脈絡もなく、唐突に。
「私が、人間であったなら」
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