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    キ・リン

    @qilin03iq
    中華ドラマ陳情令の曦澄で作文しています。
    ドラマ視聴済、アニメ視聴中、原作履修中。
    特記がない場合、各作文はつながっていません。都合よく、自分が楽しいように書いています。

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    キ・リン

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    「立耿」2P
    姑蘇の兄の日。淡く曦澄前提。
    #藍氏双璧

    2020/6/6

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    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第一回お題「秘密」
     藤色の料紙には鮮やかな墨色で文がつづられている。
     ――雲深不知処へのご来訪をお待ち申し上げております。
     江澄はその手跡を指でたどり、ふと微笑んだ。
     流麗で見事な手跡の主は沢蕪君、姑蘇藍氏宗主である。とはいえ、この文は江家に宛てられたものではない。藍曦臣はいまだ閉閑を解かず、蘭家の一切を取り仕切っているのは藍二公子の藍忘機だった。
     江澄は丁寧に文をたたみなおすと、文箱にしまった。
     藍曦臣と私用の文を交わすようになって半年がたつ。その間に文箱は三つに増えて、江澄の私室の棚を占拠するようになった。
     きっかけはささいなものだ。雲深不知処に遊学中の金凌の様子をうかがうために、藍家宗主宛てに文を出しただけ。何度か雲深不知処に足を運んだ、それだけだった。
     そこをかつての義兄につかまった。
     沢蕪君の話し相手になってくれという頼みだった。なんでも、閉閑を解くために世情を取り入れたいとか。そんなもの、含光君で十分だろうと返すと、結局は外部の者と接触するのに慣れたいという、よくわからない理由を差し出された。
     初めは寒室で一時ほど過ごしただけだった。それも、江澄が一方的に世情を話すのを藍曦 2495

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄5
    あなたに言えないことがある
     机上に広げられているのは文である。藤色の料紙に麗しい手跡が映える。
     江澄はその文をひっくり返し、また表に返す。
     何度見ても、藍曦臣からの文である。
     ——正月が明けたら、忙しくなる前に、一度そちらにうかがいます。あなたがお忙しいようなら半刻でもかまいません。一目、お会いしたい。
     江澄はもう一度文を伏せた。手を組んで額を乗せる。頭が痛い。
     会いたい、とは思う。嬉しくもある。それと同じだけ、会いたくない。
     会ったら言わねばならない。先日の言葉を撤回して、謝罪をして、そうしたら。
     きっと二度と会えなくなる。
     江澄にはそれが正しい道筋に見えた。誰だって、自分を騙した人物には会いたくないに決まっている。
     江澄は袷のあたりをぎゅっとつかんだ。
     痛かった。痛くて今にも血が吹き出してきそうだ。
     だが、現実に鮮血はなく、江澄の目の前には文がある。
     いっそ、書いてしまおうか。いや、文に書いてはそれこそ二度と会えなくなる。もう一度くらいは会いたい。
     自分がこれほど厚顔無恥とは知らなかった。
     江澄は文を片付けると、料紙を広げた。ともかくも返事を送って日取りを決めよう。
     まだ、日は 1610