ファイ穹 保留正直に言うとあれだけのことになって真っ当に拗らせず接せてる本家ノンの方が異常なのでは??と自分の中で思い至った時に浮かんだ、拗らせと心酔が1割増されたノンの末路みたいな話のメモです。
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カスライナはファイノンと違って表情変化がちょっと乏しいクール系で穹くんに対してのみ時折不穏な言葉をかけては優しく撫でたり触れたりする。優しさを持った手ではある。ファイノンは好青年で穹くんに対して惹かれてるけど理由はわからない、ただ兄が自分の友人である穹くんへ妙な距離感でいることに警戒してて、その件でよくケンカするようになった。
ある日カスライナがぐっと穹くんと距離を詰めているのをみてしまい慌てて割って入るファイノン。その焦燥の理由もよくわからず、「な、にしてるんだ兄さん!」というもカスライナは無表情で「…ごみをはらっていただけだ」と答える。穹くんにも聞くと肯定されたからファイノンはやっとホッとするんだけど、もやもやは残って…そうしてある日カスライナが穹くんを抱きしめているのを目にして、帰宅した兄に問い詰めるのだわ。
次の日にファイノンが無言で穹くんの手を引いて二人きりの時に好きを伝えるんだけど、「お前の、兄からも言われた…答えは保留にしてる、けど俺はどうしたらいいかわからないんだ」と穹くんから言われて動揺。何が何でもないだ、あの兄め。となるファイノン、同時に奪われたくない渡したくないという思いも募ってしまうし、カスライナが多分そんなタイミングで二人のいる教室にノックしてくるから… やばいっぴね。。
多分これで穹くんはどっちも選べない、今までと同じじゃダメなのか?って二人に話すんだけど、それにちょっとホッとしたファイノンは了承しかける。しかしそれを遮ったのは普段冷静なはずの兄で、怖いくらいの声で「駄目だ、認めない」って低い声で言うんだよね。それはまるで自分を選べという感情のなかで、もし彼を選ばなければ壊れてしまいそうな弱さもあって。ファイノンはそんな初めて見る兄のかつてない姿に驚きつつも「いい加減にしろ!彼は!穹くんは…お前のものじゃない」って告げるんだ。それにカスライナは酷く冷静さを失ったようで、呼吸が浅くなり椅子に座り込む。絶望したかのような、明らかに様子がおかしかった。
ちなみにこんな状態のカスライナの状態を説明すると、 このカスライナはあらゆる場所で穹くんに救われた事象を知りえている記憶もちのかつてのファイノンって感じなので、カスライナの根本にもう救世主のような穹くんという存在が焼き付いてる感じ。今回の穏やかな世界線で、そんな穹くんと出会えてしまった喜びと執着がまじって今の距離になってしまったんだけど、そんな心中で穹くんっから選べないと告げられたのは、彼にとって否定に等しくなってしまっていて。だから認められない、ダメだと強く言いきった。
穹くんはそんな痛々しく縋るような様を見てカスライナを選ばざるを得なくなっちゃうね。。 そうしてこの世界のカスライナは救われるんだけど、ファイノンは…
穹くんが兄の連れとして家に来るたび軽い挨拶はかわすものの、言い表せない後悔に苛まれて苦しくなってくファイノンはいる。そのうち穹くんが廊下で会った時にファイノンと話すんだけど、兄がそれを見ていて穹くんを問い詰めたり少し危険な雰囲気がでていて、ファイノンが兄が危険だと穹くんを庇おうとしたのが余計火をつけたらしく。強引に穹くんを引っ張るとカスライナは穹くんを部屋に閉じ込めちゃうんだよね。。
カスライナと穹の部屋での“押し問答”。穹が「帰してくれ」と訴えるも、カスライナは「お前はここに必要だ」と返す。ファイノンは隙を見てドアを開けようとするけど、兄にすれ違いざまに「彼をここに置けばどこにもいかなくなるが…それでも開けるのか」という。開けて助けるつもりだったファイノンだがその手は止まってしまう。穹くんが絶えずドア越しに「ファイノン……」と呼びかけ、ファイノンがそっと耳を傾けながらも手を止めた。
ファイノンとカスライナはそうして、初めてといっていいくらい”自分の為”に彼を閉じ込めることにした。 穹くんがそれに気づいた頃にはもう仕方なくそれを受け入れるしかなかった。
カスライナも、ファイノンも、そうして救われた。
そうして穹くんを閉じ込めて手に入れた兄弟が傍から見たら正常になっていくが、穹くんからみたら歪んでいく
うーんハピエンじゃないか?