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    @Latoheartgdo46

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    これはリが共にあって欲しいと幼い頃から願っていたぐくんが、ジョンの方へついてしまい、そのことをずっと気にし続けているリの後悔の話

    #リチャぐだ♂

    『二等星』リチャぐだ♂ぐくんもボロボロになるし、リチャードも悔いに苛まれます。

    ーー
    リチャードと立香くんが12世紀にいる世界線なんだけど、幼い頃に手伝い役のように拾われた立香くん。リチャードと同い年位で共にありつづけて、リチャードは将来もこの先もずっと自分のそばには立香くんが居るものだと信じてやまなかった。しかしジョンが立香くんへ懐いてからというもの、立香はジョンを優先するようになる。リチャードとの読み物の約束すら、通りがかったジョンの泣きひとつで奪われてしまい、リチャードはそれを弟だからと許していた。それが兄であるからと。
    そうして立香との時間が減っていき、父との対立をする時期になる。
    そうしてその瞬間に立香のいる場所へと直ぐに向かおうとした時、廊下をジョンと共に歩いている立香くんとすれ違ってしまう。

    その後躍進の止まらないリチャードと若ヘンリーのやり取り、そしてジョンの移ろいやすい権力図と翻弄されて少し顔色の悪そうにした立香くんを城の廊下で見かけて咄嗟に駆け寄るリチャード。立香くんはリチャードをみて頭を下げるが、リチャードはそれを止める休めと言っても立香くんは無理して笑って、部屋で第五王子がまってるのでとすぐに自分の手を離れていってしまった。もっと強く引き止めてやればよかった、今からでも間に合うと足を伸ばした時、背後からの母の一声に呼ばれその足は立香くんの方へ届くことは無い。

    この後父の崩御後にリチャードは再編を行うつもりだった。なんならいっそ、立香に選ばせるつもりで彼に聞いたのだった。
    「お前の好きな方につけ」
    選択肢を与えたのはリチャードとしても、立香はジョンに請われて着いていたと確信していたから。
    俺の名を言えばいい、それだけで俺は君に全てを渡せる。出来なかった話も。ながく遠のいたあの日の星見の続きもしよう、そう思って彼に手を差し伸べた時だった。
    「ジョン殿下の元へ、参ります」
    世界が止まったかのようだった。聞き間違い、いや俺のなにかが違うのに聞こえたのだろうと、声が震えないようにしてもう一度訪ねた。
    立香は答えた、ジョンだと。
    俺は諸侯や部下の目の前でその姿勢を崩す訳には行かなかった。
    どれほど今すぐに立香を説得し、その場でどんな手段をとろうと自分の名を呼ばせたかったとしても。
    俺は今王だ、誰よりも力がある。
    そしてその機会を与えてなお、立香はジョンの名を挙げたのだ。
    「......そう、か」
    そこからの振り分けは何一つ頭に入らなかった。
    俺は何もかもを獲たはずだったというのに、幼い頃から願ったただ一つの願いはこの日以来叶える機会を失ったのだった。
    この日以降リチャードは笑うことが無くなるんだよね。王としての威厳と周囲は言うが、立香くんへ笑いかけていたその笑顔は二度と現れなくなった。立香くんは遠くから頷くだけ。やはり、俺だとあの王の器である君の傍には釣り合わない。何も出来ない自分だけど、ジョンは居るだけでもいいと言ってくれたのだ。立香くんは、だからジョンのそばに居た。彼は王のざも何も望むことなく、ただ駄々を捏ねて弟らしい性格だった。
    ある日リチャードが遠征に行くと通達を出す、立香くんも見送りの日程を聞きその日は城のもの総出で送り出すのだと聞いて準備に勤しんでいた。
    そうしてほんの少し、庭先で眠っていた時だった。目覚めぬ立香くんの傍を通りすがった王が近寄った。これ程そばにいるのはいつぶりだろうか、そうして黒髪へ伸ばした手も懐かしいくらいで最後に触れたのも数年前。立香はそよ風に揺られながらも目を覚まさない。リチャードはいっそこのまま、誰もいない間に彼を箱に詰めてしまおうかと考えた。そうして船に乗せてしまえば、彼は共に遠征に着いてこざるを得なくなる。戻ることも出来ない以上、そうすれば彼と共に...
    手が伸びる、そのまま立香の頬へ触れ手を掴み抱えてしまおうと考えた時だった。
    「...ジョ、ン...おうじ」
    リチャードはその手を下げた。立香の夢の中ですら、自分の居場所はとうに無くなっていた。誰よりもそばにいて欲しいと、ずっと願っていたのに、譲り続けたあの日が憎い。どうしてあの時彼を行かせてしまったのか、過去の自分が恨めしい。弟のように癇癪のように駄々を捏ねて、泣きわめけばこんなことにはならなかったのだろうか。今すぐにでもやってやれば、立香は...立香は...
    リチャードは歯を食いしばった。
    そして衛兵が通り過ぎ、「王...?」と名を読んだ時リチャードはリチャードではなく、一国の王として振り返った。
    どれほどその瞳に哀の色が滲んでようと、俺はそれが叶わない。
    立香くんからの祝いの手紙には、
    王らしい王として、誰よりも勇敢なる騎士としての貴方の無事を祈りますと。
    「お前が...望むなら...」
    リチャードは涙もない冷酷な蹂躙者と言う名の英雄となっていく。

    そうして月日がたったある時、ジョンが客人の前で癇癪を起こした。そこまでならまだいい、だが取り返しのつかない事になったのである。癇癪のせいがぶつかったテーブルが連なって卓上が倒れ客が火傷をおうことになったのだ。
    それも嫁入り前の娘の足ときた。当然客の家族は怒る、そしてその怒り鎮先を求めたのである。ジョンへとその矛先を向け謝罪を求めるのであれば弟のことだ、素直に従うのであろう。
    しかしその罪はあろう事か、当人ではなく当人の付き人へ先に向くのがこの時代の習慣であった。
    主人の罪は部下より重くなることは無い、俺は言葉をかみ潰すので精一杯だった。それが意味する理由は、紛れもなくその日ジョンの部下として同席していた立香へ向くという結果だった。
    立香は驚きながらも額を地につけた、ジョンも頭を垂れた。しかし客前、皇族の弟を罰することはない上にされど怒り心頭の客を前にして見せしめにしないことは礼儀を尽くさないも同意となる。
    何故...何故...
    リチャードは喉の奥の震えを堪えて告げた...
    「その者を...叩け......」
    立香くんは何も言わずただ頭を垂れたまま、表へと連れ出される。人の騒ぎの声の方が大きいはずなのに、俺の耳には外からの叩きつける音が永遠と聞こえていた。
    その娘が泣きやんだことに気付いたリチャードは少しした頃、祝いの場だからと早めに切り上げさせた。そして下げるようにいい部屋へ置くように促す。
    その際1人の兵に耳打ちをして、医者の手配も頼んだ。兵には、彼は弟の功労者なのだと告げると納得したのか頷いた。
    しかしそれだけでは終わらなかった、この件は次の日にも持ち越されその客(他国の関わり)との断絶はなかったものの、問題となる。俺はもうこれ以上何を強いるのかとこの場で声を上げるべきだったのだろうか。死を求める声もあった中で俺ができたのは、役を解き遠くの地へ立香を送ることだった。
    俺はとうとう、この目で立香を見ることすらも叶わなくなるのである。
    この先の立香君ですわね。リチャードは時期を見て会いに行く計画を立てていた。何かと時を見て近くを寄った時に声をかけようと。労いの際にと遠征の計画も立てて道中どうにか通るルートになるよう、身近な部下にも頼んでいたのである。
    王になった以上俺は自由は減ったのだろう、気ままにあの頃走って立香の手を引いていた城の廊下が懐かしかった。
    部下が戻ってきた、立香の様子はまだぎこちなく杖を扱っているものの、回復の兆しはあると。しかし体力の低下のせいかしばらく見守っていると咳き込みが収まらないとも受けた。俺は薬を届けるよう伝えて予定をはやめた。そして1ヶ月後とうとう迎えた近くを通る遠征で、俺らその村を訪れる。俺の荷物の貨車1つは立香への今までの労いの品の予定だった。この先何も苦しまずに過ごして欲しいとの一心、使用人も付けての暮らしをしてもらおうと村へ着いた時だった。ようやく会える、そうして例の家の扉を叩いた時、そこには誰もいなかった。ただそばに居た老婆に話を聞いた時、俺はどんな顔をしたのだろう。声もなく老婆の指さした方へ目を向ける、並ぶ墓石の傍で、ひとつ新しいものがそこに花と共に置かれていたのである。
    俺は目を逸らし老婆へ告げた、名を確かめた。風貌も仕草も、違うのだと、違う点を見出そうと問い詰めた。
    しかし、聞けば聞くほど老婆の告げる彼とは立香に他ならない。のだと実感させられていく。
    遠くで1人の少女がその墓へ花を添えて話しかけて去っていく。
    老婆が告げた。
    「あの子が、野犬に襲われていたのを助けられた少女じゃよ。どんなに噛まれても、優しく抱きしめて守ってくれたのだと、何度も私に泣きついていたさ」
    リチャードは墓に近づき土に触れる、そしてその土へ膝を着くと爪を立てて掘り起こさんとし始めた、部下が動揺し止めにかかるがリチャードは振り切ってその手で土を掴む。半狂乱に近かった、俺は何もまだ...
    しかしこれ以上のことを部下が許しはしなかった、遠征の途中ほんの少しの休憩として立ち寄る予定だったその場所に既に何時間も留まっていた。そしてあろうことか、兵の傍で墓を半狂乱に掘り起こす王の姿など見せる訳にも行かない。部下は王を止めて墓から引き剥がす。リチャードはあの日枯れたはずの涙を流し掠れた声で立香の名を呼び続けていた。指先に土と爪の血が滲み、王としての尊厳などなりふり構わないと。ただ子供のように泣きじゃくる姿など、長くリチャードに仕えていた部下すらも始めてみる姿だった。
    このあとリチャードは虚ろなまま馬に足をかけた。ほんの少し手が緩めば倒れてしまいそうな程に、項垂れ表情を暗くした王を彼ら初めて見たのである。
    少女が急ぎその村を去る隊列へ走った。その声すらリチャードには届かなかったが、部下の1人が先の少女だと気付くと1度隊列を離れて声の元へ向かった。そして渡された二通の手紙と話を聞くと礼とともに受け取り戻る。リチャードはもう何もかもかもがどうでも良くなっていたのである。

    そうして迎えた遠征の夜、リチャードは王としての声掛けも少ないまま星空を見上げているはずもない薪のそばに座る立香を見ていた。
    幼くない姿の立香、こうしてあの日のように隣に並ぶことも叶わないまま居なくなった。
    リチャードはぽつりぽつりと、言葉をかける。話したかったことを話すように、今日告げるつもりだった言葉を吐き出すように。何一つ、立香のことだけは手に入ることはなかった。そうして一人、目の前で笑い頷く立香へと言葉を続けていた矢先のことだった。
    部下の声がかかる、思わず話の途中だと下がらせかけた時目の前の立香が部下の方を見ていたのである。
    俺はハッとして、振り返った。
    部下は村を離れる直前、先の少女から渡されたと二通の文を渡してきた。
    一通目の宛先はジョン。俺も知らない仲良さげな少し砕けた部下としての言葉で、この先も寂しくないようにと言うのが綴られていた。
    そうしてもう一通には俺の名が書かれていた。
    俺は咄嗟にそれを読み始めた、しっかりと綴られたその文字はあの遠い昔に字を教えた時の癖を思い出させる。俺に似た綴りになったことも感じられて、どうして今まで気づかなかったのかと頬が緩んだ。そしてそこには、あの日の約束を守れなかったこと、星見の続きをまたどこかでしたいというささやかな願いと、そして、あの日もう少しそばに居たらという小さな後悔が綴られていた。
    鮮明に思い出す、立香があの日ジョンに手を引かれて少しだけ困ったような顔をしたのを。俺はそれを少しの意地で、兄らしさを見せようと弟のそばに居るよう立香に提案したのだった。
    全てはあの日だった、立香はその時に俺に言っていた、流石、兄らしいと。
    ...俺はかわいた声が出た。あの時の自分のささやかなカッコつけが、何もかもの元凶だった。あの日、俺が兄らしく振舞ったことで立香はそれを言葉にだし肯定する。俺はそれに気を良くして、兄として譲ることを繰り返したのだ。
    そうして自分から自分の立香との時間を減らし、とうとう取り返しなんてつかないまま全てが終わった。立香はいない、手紙に書かれた続きは二度と叶わない。目の前で微笑む立香は透き通って星空の色を映すだけ。
    俺は空を見上げて名を読んだ。
    かつて共に見上げた星だけが、何も変わらずそこにあった。
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    DOODLE学パロ+無限の夏ループの微文とメモ(1:9)
    なんでも大丈夫人向け。🔆💫、ファイ穹、メリバ風味だけど個人的には救い有判定なので言いきれない。
    ファイ穹 夏終ファイノンがとある村で終わらない夏を穹くんと過ごし続ける話です。
    穹くんが村に着いた時、いつもファイノンが出迎えて「初めまして」と手を差し伸べる。そうして仲良くなって楽しい夏を共に過したあと穹くんはトンネルを通り帰るのだけど……
    その瞬間にトンネルからはまるで鏡のようにバスが出てくるのだ。
    そうして再び穹くんが村へ降り立つと、再びファイノンが「初めまして」と声をかけて仲良くなりたいと告げる。そんなループものです。

    そのプロットメモのようなもの。色々大丈夫な人向け。

    ーーー
    覚えてないだけで穹くんは”夏休みで来た”と思ってるけど、本当はそもそもこのループに入る前に友人のファイノンと一緒に来ていた.
    ここにあるのが穹くんの魂で、実はファイノンが留めており外に出さないようにしている。という真実があります。理由は、ここに訪れて都会に先に帰った時に穹くんが事故に巻き込まれてしまったから。要は都会の病院にある穹くんの肉体がボロボロで見込みが浅いこと知ったファイノンが、その村の神様にどんな方法でもいい、彼を連れて行かないで留めてくれと頼む。結果、”肉体に穹くんの魂を戻したら死が確定してしまう”から、彼は魂を留めて死の確定をあいまいにするということを行っている状態。穹くんをこの村にとどめている限り、穹くんの死は確定しないのだと。そうして繰り返して保っている感じ。
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