黒星を追う 6-2〇前回のあらすじ
Xの罠に嵌められた類と瑞希は無実の罪を着せられ警察に逮捕されてしまった。
そこへたまたま通りかかった司が、連行される類を見て…。
―――
(寧々side)
類達が連れて行かれた。
その事実に、足元から崩れ落ちてしまいそうだった。ぐわんぐわんと頭が揺れて、立つのがやっとだ。今すぐ追いかけたいのに、まだ警察の事情聴取が残っているからそれも叶わない。
どうすればいいの。このままだと、Xの策略通り、類が犯人にされちゃう。
「寧々さんっ…!」
「え、司…?」
不意に、店内で聞き慣れた声がして顔を上げれば、司がそこにいた。今日はいつもの店にいるはずなのに、なんで司がここにいるの…?
首を傾げたわたしに、司が駆け寄ってくる。
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