ー 影と光 ー.
⚠すべてが捏造です。なんでも許せる方むけ。
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寂雷さんのバトル相手は、空却だった。
かつての仲間とかつての相棒が、ラップバトルをしている。
シンジュクとナゴヤの闘い。
2nd DRB 第二戦目。
「今日…、だったのか…。」
スマホの画面で時間を確認する。
呼び出された時間まではまだ余裕がある。俺はそのまま足を止め、窓の向こう側を再び覗いた。
微かに聴こえる音。
6人の誰の声とも分からぬ混ざり方には、どうしても窓越しのもどかしさを覚える。
聴き慣れている寂雷さんの声も、
耳慣れているはずの空却の声も聞き分けられない。
窓に触れた掌を通して伝わってくるのは、歓声とビートにより生まれた振動。
地鳴りのような響きが、ここの空気を震わせている。
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