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    ねこまんま

    @GWT60624633

    GW:T K暁
    ねこが自分の食べたいものを自炊するところ🍙

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    ねこまんま

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    過去作上げ

    #K暁
    #GWT

    探しものはここにあるのにねこにけあきさんには「探し物はここにあるのに」で始まり、「明けない夜もあるのかもしれない」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字)以内でお願いします。

    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://t.co/yGWpjKN5I




    「探し物はここにあるのに」

    今夜も右手から続く黒い靄を辿る。僕と彼を繋ぐそれを辿ればいとも簡単に彼のもとに辿り着ける。
    合鍵で玄関を開ける。主の返事を待つことなく部屋に上がりこむ。
    「おう、来たか」
    その口ぶりはまるで僕の来訪を知っていたかのようだ、いや、知っていたのであろう。
    ソファに座る彼の横に体を滑り込ませると右手に絡みついていた靄が大きく揺らいだ。

    肉体を得た彼が僕の頬に首筋に唇を当てる。二心同体の一夜を経て僕らの魂は時々狂おしいほどにお互いを求め合う。完全に満たされることなど二度とない事はわかっているのに。
    月の暗い夜、一筋の光も入らぬようカーテンを隙間なく閉める。灯りのない部屋の中魂の形を探るかの如く互いの身体を一心不乱に弄り合う。耳元で聞こえるのは互いの名を呼ぶ声と獲物を狙うものの吐息のみ。そこにただ一つでも愛が混じればよかったのかもしれない。ただ喰らうだけのセックスで繋がる僕たちに朝はいつまでも訪れなかった。永遠に見つからないものを求め続け治らない傷を舐め合うのであれば、いっそのこと身体を捨て暗闇の中二人溶けてしまいたかった。

    空が白むころカーテンの隙間から射し込む光に手をかざす。相変わらず右手に纏わりつく仄暗い靄はこちらに背を向け眠る男へと繋がっている。その靄を辿るように男の腰に腕をまわし首筋に顔を埋め、そのまま肩に歯を立てる。
    目覚めた男は僕の腕をつかむと強引に引き寄せた。再び目を瞑れば僕の世界は彼の吐息と鼓動で満たされる。

    「明けない夜もあるのかもしれない」
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    32honeymoon

    TRAINING・先日アップした画像版に修正を加えて、今までとおなじ横書きにしました。前回読みにくかった皆様はよければこちらで。
    ・修正したのは暁人くんの心情描写が主です。まだKのことを好きになりかけてきたところで、信じる心と無くしてしまう不安の板挟みになっている雰囲気がちょっと出てないかなと感じたので、台詞回しを少し変えてみました。まあ内容は同じなので、再読頂かなくとも問題ないと思います…単なる自己満足。
    【明時の約束】「ねえ、KK。たとえば今、僕がこの右手を切り落としたとして、ーあんたの宿っているこの魂は、何処に宿るのかな」

    ー突然。自らの右手に在る、そのあたたかな光と靄のかかる手のひらに向かって、突拍子もないことを言い出したその体の持ち主に、KKは呆れたように何いってんだ、と返した。

    『ーオレの魂が宿る場所は、ココ、だろ。手を失ったとて、消えるわけがねえ。ああ、ただー大切なものが欠けちまったって言う事実に対して、クソみてえな後悔だけは、一生残るだろうな』

    気を抜いたままで容易に操れるその右手。ぶわりと深くなった靄を握り込むようにぐっと力を込めると、とんとん、と胸を軽くたたく。

    「後悔、?」
    『ああ、後悔だ』
    「どうして?これは、僕の体だ。例え使えなくなったとしても、あんたには何の影響も無い筈だよね。それとも、使い心地が悪くなったとでも文句を言う気?ーああごめん、言い過ぎたかも。…でも、そうだろ」
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    リキュール

    DONE日本ゲーム大賞優秀賞おめでとうございます!(遅刻)
    おめでたいと祝われるK暁です。本編後KK生存if、『黒猫』より少し前。
    愛したくて仕方がないが我慢していたKK×子供扱いされたくない暁人のお話。
    吉事あれば腹の内を晒せ「(おや、ちょうどいいところに)」

    ふわりと浮かぶ猫又が調査帰りの僕たちの元にやってきて尻尾を揺らした。暗い路地裏、夜も遅いこともあって人通りはないため、周囲を気にせずに堂々と触れる。耳元を撫でると、顔を擦り寄せうっとりとした表情でにゃぁんと鳴いた。これを人がいるところでやると虚無を撫でるヤバい人になってしまうので注意しなくてはならない。あれは結構恥ずかしい。

    あの夜が明け、消えていた人たちが帰ってきた。街の活気が戻り再び多くの人が行き交う渋谷になってからというもの、気がついた時には既に猫又たちはコンビニや屋台から姿を消していた。まあ人間がいなくなりこれ幸いと店を乗っ取っていただけなので、人が帰ってきてしまえば返さざるを得ず仕方がないと言えばそれまでで。だからもう会うことは無いのかと寂しく思っていたら、人気のない夜道や路地裏でひょこっと顔を出すようになったのだ。驚いたが、またあの可愛らしい鼻歌が聞けると思うと自然と顔が緩んでしまう。彼らはいつも見つけられるわけではない。気紛れに現れて、たまに撫でさせてくれて、掘り出し物を売買する。この気分屋な感じ、猫はいつだって可愛いのだ。
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