Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    甘味。/konpeito

    800文字チャレンジだったりssを投げる場所

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 115

    甘味。/konpeito

    ☆quiet follow

    日記八月〜三月
    ⅡED後からⅢの間に当たる話です。捏造
    クの霊圧が強いリ

    七耀歴一二〇五、八月。
     向日葵を買って墓参りした。喜んでいるだろうか。
     また、政府から要請がきた。最近授業もまともに受けていない。出席日数を心配しなくてはならないなんて、クロウが生きていたら笑われてしまうな。
     近頃、力を使うと抑え込むのが難しくなってきた。念のため、Ⅶ組に相談しようか。
     七耀歴一二〇五、十一月。
     政府からの要請でノーザンブリアを訪れた。
     ケルディックを焼き討ちにした事実は許せない。それでも己の振るった剣は正しかったのか。クロスベルのときもそうだった。市民の避難を手助けするしかできない。守るだけでは成すべきことは成せないというのに。
     鬼の力が強くなる一方で、いつ暴走してしまうのか自分でもわからない。また、俺は誰かを傷つけてしまうのか。こわい。
     俺は、無力だ。
     七耀歴一二〇五、十二月。
     クロウを失った日が近づいている。最近また、あの日を夢に見るようになった。冷たくなっていくお前の身体を抱きしめたところで目覚めて、頬が濡れている。夢見で泣くなんてこの歳になって恥ずかしい話だが、日記になら書けてしまう。不思議だ。機会があれば勧めてくれたエマには感謝を伝えたい。
     ここだけは自分の気持ちに素直になれそうだ。
     近々、リーヴスに分校を設ける話があがってきた。教官の募集もしているらしい。どこに所属するわけにもいかない自分の居場所になりえるだろうか。見極めたい。
     七耀歴、一二〇六、三月。
     今日、トールズ士官学院を卒業した。クロウより先に卒業してしまった。相変わらず、ライノの花は咲いていた。
     春は何度も来るのに、クロウがいないなんて。あの花を見たらお前のことを思い出すようになってしまった。
     来月からはリーヴス第二分校に勤務する。歴史を中心に教鞭を執ることになりそうだ。
     まだ見ぬ生徒たちに早く会いたい。トリスタや、この第三学生寮から離れなくてはならないのが心残りだけれど、クロウもきっと、俺の新たな門出を祝ってくれると思ってる。
     まだ、ヴァリマールや俺の力とどう向き合っていけばいいのか分からない。それでも今は前へ進んでいきたい。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💘🙏👏😭❤💕🙏🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    さらさ

    MOURNING遅刻大魔王によるすったもんだクロリンがバレンタインデーにくっついて分校全体に知られるまで。ポイピク練習も兼ねてる舌先の魅惑


    「え、え~!?クロウくんにチョコレートあげてないの!?」

     トワの素っ頓狂な声が、第Ⅱ分校の食堂に響き渡った。七耀歴1208年、2月。もうすぐバレンタインデーだ、食堂やら寮のキッチンを貸し切っての菓子作りに女子生徒たちが浮足立っている。去年の同時期と言えばクロスベル解放作戦当日だ、直接参加した訳ではないとは言えど親しみある教官と生徒が参加するともなればムードもそれどころではなかった。実質、今年が初めてのトールズ第Ⅱ分校バレンタインデーである。男子生徒も一部落ち着かない様子ではあるが、それも今更と言ってしまえばそれまでなのだが。ともあれ、青春では割とお約束のイベントが差し迫ったことを踏まえ、生徒たちの押しに負けて食堂にやってきたリィンなのだが。

    「えっと、俺はクロウとは何もないですしチョコレートもあげてませんよ?」

    という言葉で冒頭に戻る。指し手であるミュゼでさえ予想外だったその回答に、誰もが頭を抱えた。この朴念仁め、は共通の認識であるが故に誰も口には出さないが。

    「で、でもでも!リィン教官はクロウさんのこととても好きですよね!?」

    ここでもユウナから容赦ない一 4406

    さらさ

    DONEエア小話 リクエストが指定なしとの事だったので
    「何かで互いに対して不機嫌そうにしてるクロリンが戦闘でも息ピッタリな話」
    です。リクエストありがとうございました。
    「……なんか、今日のクロウ機嫌悪くない?」
    「心なしか、リィンさんの機嫌も悪いような気がしますね」

     真・夢幻回廊、第五階層。最前線で戦うクロウとリィンを遠目に、後方支援役のエマとエリオットはそんな話をしていた。いつもだったらベタベタと言っていい程に距離が近いのが、二人ではありえないほどの常識的な距離だったし先程から二人で一度もリンクを繋いでいないのだ。一体何があったというのか、二人の様子を観察するにしても普段は砂糖を吐きたくなるほどドロドロに甘く見ていられないというのが新旧Ⅶ組どころか特務支援課他遊撃士等々の面子が出した結論だった。下手をしたら馬に蹴られかねない。そんな甘さを微塵も感じさせないまま、次から次へと魔獣を伸していく二人には最早感心せざるを得なかった。

    「なんというか、喧嘩したのか?」
    「それはあり得るかもしれないわね。でも……」

    サブメンバーとしてついてきているガイウスとエステルの視線は少し離れたところで戦闘を仕掛ける二人に向けられる。リンクはエマがリィンと繋ぎ、クロウはエリオットと繋いでいる。ダメージを受けることなく終わらせてしまうので、あまり意味がないのだが。
    1171

    さらさ

    DONEリクエストより「クロリンで指輪交換」でした。指輪を交換した勢いで誓ってもらいました。場所が場所だけどね!

    リクエストありがとうございました!
    誓いの環をその指に「買って、しまった……」

     十二月もまだ初旬、たまたま帝都に出たという理由だけで散策して見つけたシンプルな指環。ああ、あいつに似合いそうだと思ってうっかり買ってしまった物だったがこれを渡せる程の関係でもないという事は彼――リィンも分かり切っていた。一応、お付き合いしている関係ではある。だが余りにも空白の時間が長すぎた事、戦後の事後処理に追われて時間が取れない事が相まってしまい未だ実感が湧かないのが現実であった。だからこれは余りにも早すぎるというもので。そっとコートのポケットへと仕舞ったのだった。

    「やべぇ、買っちまった……」

     同時期、別の男もまた同じ事をしていた。たまたま見つけた最低限の装飾しか施されていない指輪。ああ、あいつの指にはめてしまいたいだなんて思っているうちに買ってしまった代物である。お付き合いを始めてそろそろ三か月、今度こそ手を離さないと誓ったものの状況がそれを許さなかった。彼らは別々の場所で必要とされ、帝国内を東奔西走するような日々である。言ってしまえば魔が差したようなものだと、彼――クロウは思う。なんせ相手は天性の朴念仁で人タラシ、所有痕の一つや二つ残しておかねば相手が近寄ってくる始末だ。その状況に頭を抱えていたのは事実だが、かといってここまでするつもりはまだ毛頭なかった。
    1833