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    甘味。/konpeito

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    本日の800文字チャレンジ
    クロリン+新Ⅶ組/Ⅳ後/第二分校流節分の日の過ごし方

    「ああもう! なんで出現してくる敵がみんな鬼のお面なんかつけてるのよ!」
    「ユウナ、教官からきちんと説明を受けただろう。今日は東方由来の行事、節分というものを参考に訓練を用意したと」
     地団駄を踏むユウナへ冷静なツッコミを披露するクルトにアルティナはため息を落とした。
    「そういう話ではないかと思いますが」
    「まあまあ。これも教官からの愛の鞭、ですから」
    「それも違うと思うのですが」
     アルティナの肩に両手を置いたミュゼを見上げて否を突きつけるも、けろりと躱される。
    「んなこと置いといて、さっさと進むぞ。当然この奥にはシュバルツァーが待ってんだろうしなァ?」
     アッシュに習い、全員が目の前の扉を見つめる。
     アインヘル小要塞、最奥。Ⅶ組の面々はそれぞれの得物を構え直して突入した。
    「やっぱりリィン教官も付けてるんですか。鬼のお面……」
    「鬼役なんだ。当たり前だろう」
     げんなりするユウナとは打って変わってリィンは満面の笑みを浮かべている。彼の隣りにいる男、クロウも疲れた表情を見せていた。
    「お兄さんなんか、突然リィンに呼び出されてこれ付けさせられてんだからな」
    「ご、ご愁傷さまです」
    「さて、早速だがはじめようか。制限時間は三十分。使用武器は節分特製、豆を射出する武器のみとする。こちらからの反撃はなし。俺たちのどちらかに豆を当てたらその時点でお前たちの勝ちだ」
     説明が終わるや否や、アッシュがリィン目掛けて豆を射出する。当たるかと思われたそれは、双刃剣の盾によって粉砕された。
    「甘いな」
    「チッ」
     クロウの死角へ入り込んだユウナ、クルトも彼に豆を射出するも、引き抜かれた太刀でいとも容易く切り捨てられていく。
    「うそぉ」
    「そう簡単にやられてしまってはつまらないからな」
    「ま、せいぜい楽しませてもらうとしようか」
     背中合わせに得物を構えなおした彼らと改めて向き合ったⅦ組の面々は、制限時間いっぱいふたりに振り回されるのだった。
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    甘味。/konpeito

    TRAINING両片思いアシュクル/創エピ第Ⅱ分校修学祭後自らの行いは自らでケリをつけたかった。
     皇帝暗殺の犯人が自分であるにも関わらず、世間ではそれを誤報とされている。この手で引き金を引いた感触が今でも残っているというのに。
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    「アッシュ、ここにいたのか」
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    さらさ

    MOURNING「何かあって不機嫌そうなクロリンが戦闘では息ピッタリな話」の続き。やっとくっつきます。
    付き合ってないのに痴話喧嘩は犬も食わない リィンとクロウの不仲騒動から数時間。第五階層の最奥まで回って《円庭》に戻ってきた面々は二人を除いて疲れ切った表情をしていた。余りにも不毛な痴話喧嘩、それでいて付き合っていないというのだから手に負えない。瞬く間にそれは広がり、新旧Ⅶ組は総出で溜息をつき、他の面々も事情を察したように苦笑いをしていた。一部生温かい目で見る者もいたようだが。

    「全く、本当にいいのかい?リィン君だって同じ気持ちを持っているのだろう?」
    「……あいつには悪いが、応えられるほど真っ直ぐじゃねぇんだ」

    テーブルを囲って、かつて試験班だった面々がクロウに詰め寄る。アンゼリカの言葉に彼は首を振った後、真剣に迫ってきたリィンの事を思い出す。構えば構う程、愛情と執着心そして独占欲が生まれ、その度にクロウは己を律してきた。果たしてそれは必要か、と。必要であるならばいくらでも利用できる。だと言うのに彼の場合はどうだ、根も真っ直ぐでたくさんの人から慕われている。そんな彼を利用するだなんて出来ないし、したくもなかった、これはフェイクでも何でもない本音であった。未だに《C》だったころの話も出してネタにするのは正直言ってやめて欲しいのだが。
    3623

    さらさ

    MOURNINGフォロワーさんのネタをサルベージした一品。二パターンのうちの一個。曰くフォロワーさん的にはこっちがお望みだったようなのでこちらを先にアップ。
    でも本当に様になるねこの男は。

    尚そんなに活躍していない偽名は、私の趣味です(特にローデリヒ)
    踊ってください、愛し君「あれが例のターゲットか」
    「そうみたいだな。さぁて、どうしてやろうか」

     帝国のとある貴族邸にて。一時期帝国とクロスベルを行き来していた偽ブランド商がこの屋敷にて開かれる夜会に紛れてどうやら密談を行うらしい。そこでクロウとリィンには穏便な形での取り押さえるという依頼が舞い込んできたのである。相談した結果、ターゲットが女性である事とクロウ曰く二人そろって見目もいい事から凝った変装は必要ないだろうという事になった。ただリィンの場合は顔と名前を知られすぎているので、一工夫必要だとクロウの手によって好き勝手され。ラウラやユーシス、時間が出来たからと顔を出したミュゼの審査を受けてようやく目的地に辿り着いたのだが。如何せん、そこまでの振り回されたこともあって少々疲弊していた。潜入捜査に男二人は流石に目立たないだろうかとは思ったものの、その手のプロから珍しい事ではないとのアドバイスをもらったので女装させられるよりはましかと腹を括った。
    1996

    さらさ

    DONEリクエストより「クロリンで指輪交換」でした。指輪を交換した勢いで誓ってもらいました。場所が場所だけどね!

    リクエストありがとうございました!
    誓いの環をその指に「買って、しまった……」

     十二月もまだ初旬、たまたま帝都に出たという理由だけで散策して見つけたシンプルな指環。ああ、あいつに似合いそうだと思ってうっかり買ってしまった物だったがこれを渡せる程の関係でもないという事は彼――リィンも分かり切っていた。一応、お付き合いしている関係ではある。だが余りにも空白の時間が長すぎた事、戦後の事後処理に追われて時間が取れない事が相まってしまい未だ実感が湧かないのが現実であった。だからこれは余りにも早すぎるというもので。そっとコートのポケットへと仕舞ったのだった。

    「やべぇ、買っちまった……」

     同時期、別の男もまた同じ事をしていた。たまたま見つけた最低限の装飾しか施されていない指輪。ああ、あいつの指にはめてしまいたいだなんて思っているうちに買ってしまった代物である。お付き合いを始めてそろそろ三か月、今度こそ手を離さないと誓ったものの状況がそれを許さなかった。彼らは別々の場所で必要とされ、帝国内を東奔西走するような日々である。言ってしまえば魔が差したようなものだと、彼――クロウは思う。なんせ相手は天性の朴念仁で人タラシ、所有痕の一つや二つ残しておかねば相手が近寄ってくる始末だ。その状況に頭を抱えていたのは事実だが、かといってここまでするつもりはまだ毛頭なかった。
    1833

    さらさ

    DONEクロリンwebオンリーのエア小話より「内容指定無しの更紗が書いたクロリン」です。
    12月に不安定になっちゃうリィンが今年はしっかりしなきゃと思いながらクロウにメールすることから始まるシリアスクロリン。



    ランディが出てくるのは私の趣味です(書き分け難しかったけど楽しかった)
    慣れぬくらいならその腕に ――冬、か。リィンは仕事が一段落した寮のベッドで、バタリと倒れながらそう思う。《黄昏》が終結してから三度目になるその季節に、そろそろ拭えていい筈の不安がまだ心の奥底で突き刺さっていた。

    「流石に通信は女々しいかな」

    流石に三度目ともなれば慣れなくてはならないと、彼は思う。今は異国を巡りながら情報収集やら遊撃士協会の協力者やらで忙しい悪友を、年末には必ず帰ってくる優しい人を心配させない為に。開いたり、閉じたりしてどうも定まらない思考をなんとか纏めようとする。

    「今年は帰ってこなくても大丈夫だって、言おうかな……」

    移動距離だってそんなに短くないのだ、忙しい時間を自分に割かせるには余りにも勿体無さすぎる。そもそも、帰ってくるという表現さえ正しいのかは分からないが。導力メールで今年は帰ってこなくても大丈夫だという旨だけ書いて送信して、そのまま目を閉じる。通信を告げる着信音がやけに遠く感じながら、リィンはそのまま眠りについた。
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